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シウマイ弁当をつくってみた話。

ゴールデンウィークももうすぐですね。すっかり暖かくなって、お出かけにもいい季節になりました。お出かけというと頭に浮かぶのはお弁当。手作りはもちろん、駅弁の魅力もたまりません。

🍱おつまみいろいろ系の魅力

そんな駅弁の定番のひとつといえばシウマイ弁当。

崎陽軒さんのこのお弁当、メインは焼売ですが、それ以外のおかずも充実してて、ビールのお供にも最高です。メインがどどーんと入った、トンカツ弁当とかハンバーグ弁当なんかもがっつり食べたいときには嬉しいのですが、いろんな味をちょこちょこと楽しめる、おつまみいろいろ系のお弁当って魅力的ですよね。

そして買って食べるのはもちろん、こういうお弁当を自分で作ってみるのって、おかずの種類が多くて楽しかったりします。

というわけで今回は、シウマイ弁当を再現してみたお話です。

🍱シウマイ弁当アレンジ再現します

まずはシウマイ弁当の中身をチェック。ラインナップを洗い出さないと再現はできません。崎陽軒さんのサイトから画像をお借りしてきました。

シウマイに目がいきがちですがめっちゃ充実してますね。

これをもとに何が入ってるかを書き出そうとしたら、あら。お品書きもサイトに載ってますね。

アレンジ再現するには助かります。
  • 俵型ご飯(小梅、黒胡麻)

  • 昔ながらのシウマイ

  • 鮪の漬け焼

  • 蒲鉾

  • 鶏の唐揚げ

  • 玉子焼き

  • 筍煮

  • あんず

  • 切り昆布&千切り生姜

ラインナップも合点承知。さっそくアレンジ再現していきましょう。

ゴールはこれ。

🍱筍煮

煮物ってお弁当の中では地味ですが、ごはんに合う箸休め。たけのこは食感もアクセントになるので、いい脇役です。

🍱材料(作りやすい分量)
・たけのこの水煮…ひとパック
・干し椎茸…1枚
・昆布…1枚
・水…1カップ
・醤油…大さじ2
・砂糖…大さじ2
・みりん…大さじ1

おだしは昆布&干しシイタケのダブル乾物。お好みでかつおぶしでもOKです。昆布をベースにするのは、なんとなく子供の頃から食べなれた関西人の性というものかもしれません。今回、この昆布にはあとで出番があるのでかつおだしの場合もプラス昆布をおすすめします。

お出汁と調味料で煮るだけ。筍は水煮のものを使うので、味さえ染みればOKです。

水分が半分くらいに煮詰まったら、火からおろして冷ましておきます。煮物は冷める間に味がしみこむので、この工程はけっこう大事。

今回、筍の水煮は1パック使い切りました。お弁当には全部入らなくても、冷蔵庫で保存しておけば、明日からの夕飯の小鉢にもなりますしね。

🍱切り昆布&千切り生姜

そしてここで今回のシウマイ弁当再現のワンポイント。筍を煮たときの昆布を刻んで、切り昆布にします。昆布だけをわざわざ煮るのって、手間に感じてしまうので、佃煮よりはちょっと薄味ですが、こういう工夫もあっていいかなと思います。

続いて昆布とペア的な存在の千切り生姜づくり。

🍱千切り生姜の材料
・しょうが…3片くらい
・酢…大さじ1
・みりん…大さじ1
・梅干し…1個

その名のとおり、しょうがを千切りにして水にさらします。

あとは種を取って叩いた梅干しとみりん、お酢で和えるだけ。

分量の基本はみりんとお酢を1:1、これが味のベースです。梅干しはアクセント的な感じですが、入れたほうが絶対美味しいと思います。

和えてすぐも爽やかでいいけど、冷蔵庫で2~3日漬けると、お寿司のガリっぽくなってひと味増す感じでおすすめ。ぜひ多めに作って試してみてほしい味です。

🍱鮪の漬け焼

シウマイ弁当の魚系の主役は鮪の漬け焼。いわゆる“ブリ照り”のマグロ版という感じで作ってみます。

🍱材料
・まぐろの刺身用柵
・醤油…大さじ2
・みりん…大さじ2

お弁当のひと口大のサイズに作るときは、お刺身用の柵が便利。斜めに包丁を入れてそぎ切りにします。

バットに醤油とみりん同量の漬けダレを作ったら、冷蔵庫で20分ほど漬けておきます。写真では柵一本の半分を漬けてます。残りの半分はお刺身で食べました。やっぱお刺身好きなんです。

焼くときはお手軽スタイル。

アルミホイルに載せて、オーブントースターで焼き上げます。

今回は薄い切り身ですが、オーブントースター焼きは、そこそこのサイズでも使えるお手軽魚焼きの秘法です。

うん、いい色味です。冷めても絶対美味しい色合いに焼き上がりました。

🍱玉子焼

続いてお弁当のおかずの中でも、どこにいてもいつでも人気の定番、玉子焼き。

玉子焼きって、エビフライの横にいてもハンバーグの横にいても、はたまた唐揚げ、牛肉のしぐれ煮、白身フライ、筑前煮、焼き魚、酢豚…和洋中、相手を選ばず寄り添う万能な存在です。

肉でも魚でも野菜でもなく、そしてほかにはなかなかない黄色という色。すごいですよね。この存在だけでお弁当の色合いがかわります。卵すごい。ブラボーです。

🍱材料
・卵…1個
・砂糖…小さじ1
・かつおだし…大さじ1
・片栗粉…ひとつまみ

材料をボウルで合わせます。

あとは玉子焼き器に少し生地を入れて、返してまとめたら次の生地。また生地を。

ころんと返してまとめて玉子焼きにします。

今回のように、だし巻き的な感じにするときは卵にプラスしてお出汁を入れます。その場合水分量が多くなるので、片栗粉をちょっと入れるのがおすすめ。これで形がまとめやすくなります。

🍱シウマイ

いよいよメイン。焼売です。

カナで書くとき“しゅうまい”と書きがちですが、今回は“シウマイ”と書きます。その理由は説明するまでもありませんね。

基本のレシピはこちら。

家に蒸し器がないよ!
というかたは分量だけではなく、ぜひこちらの記事の工程を見てみてください。料理は工夫ひとつで幅が広がると思います。

今回はこの記事で紹介したタネのレシピにもうひと工夫します。

ひき肉だけでなく、はんぺんをプラス。はんぺんのふわっとした食感が加わることで、冷めても固くなりすぎません。お弁当をレンチンする時代なので、気にしなくてもいいのかもしれませんが、シウマイ弁当アレンジ再現なので、冷めてから食べる前提です。

焼売ってひき肉だけでなく、本格的なレシピだと干し貝柱を加えるたりしますよね。そう、海産物の旨味です。なので魚介ベースのはんぺんを入れると、食感だけではなく、味わい面でもいい感じ度合いがぐっとアップします。

あとは蒸すだけ。

蒸し器なしで蒸してます。この蒸しあがり、ちょっと自慢したいくらいの蒸し器なし黄金レシピです。

アツアツの蒸したて。1個だけつまみ食いしました。しますよね。

🍱俵型ご飯

続いてごはん。お弁当の中では色とりどりのおかずに隠れがちですが、お弁当がお弁当であるために不可欠な存在です。もしごはんがないと、それはお弁当ではなく、お惣菜と呼ばれてもしかたない。それくらいお弁当のアイデンティティに関わる存在です。

特に今回、そのごはんに俵型というテーマがあります。おにぎりではないのに、俵型。お弁当用のごはんを詰める型があるのは知ってますが、このためだけにそれをわざわざ買うということもためらわれます。

そこでこうします。ごはんを盛り付けてから、熱湯をくぐらせたナイフで切り込む感じ。

どうでしょう。なんとなく俵スタイル。

ごまを振って梅干載せます。本家は黒ごまに青い小梅でしたが、黒ごまって買うと意外と使う機会が少なくて残ってしまうので、ふつうのいりごまにしました。小梅ちゃんも青いのは手に入れにくいので赤でいきます。でも、カリカリ感はこだわりたいので、普通の梅干しではなく、小梅にしましたよ。

🍱盛り付けていきます

まずはシウマイをライン状に。

あれ…。3個だと隙間ができて、4個だと押し合いへし合いみたいな微妙さが…。

でも1個でも多いほうが嬉しいので4個いきます。

筍に鮪、玉子焼き。それとかまぼこです。かまぼこって地味だけど、彩りにはすごい効果がありますよね。そして何気に魚系として味のバリエーションにもなってくれます。

そしてシウマイ弁当にはもうひとつ肉系がいました。から揚げ。こうして順番に詰めてみると、豊かなバラエティにちょっと感動しますね。

人気メニューのから揚げが、脇役としていてくれる。これってすごくないですか。

切り昆布と千切り生姜もスタンバイ。けっこう工夫したのでどちらも愛着があります。

🍱あんずの代わりに

そしてあと残すはあれ。

あれです。

まんま再現しようとすると意外と見つからなくてハードルが高く、いざ食べるときには好き嫌いが分かれるといわれるあれ。

比するならば、酢豚のパイナップルや、ポテトサラダのリンゴのような存在なのかもしれません。

そう、あんずです。

ででーん。いろいろ探して今回はこれ。ドライマンゴーで代用してみます。ドライフルーツだし、あんず=アプリコットだと思うと、マンゴーってわりといい代役を見つけた気がします。柑橘系やリンゴより絶対近いはず。

よし、盛り付けます。

どどーん。

真ん中に平らに置くと…。

あれ。沢庵入れたっけ…。

ものすごい“たくあん感”です。黄色いし、薄切りだし、そもそもお弁当の白ごはんのそばに黄色いものがいるだけで、すごいたくあんな感じがしてきます。

🍱我が家のシウマイ弁当

というわけで、マンゴー様をちょっと立ててみました。お、いい感じ。

主役のシウマイの邪魔もしてないし、玉子焼きとの黄色コンビの立ち位置もよりよくなった気がします。お弁当の盛り付けってちょっとした工夫がだいじですね。

我が家のシウマイ弁当アレンジ再現、完成。いざ作ってみるとなにげなく食べていた自分を恥じたくなるくらい、おかず豊富で手の込んだお弁当でした。

ただ、たしかにいろんなおかずが入っていて豪華なんですけど、いざ再現してみるまで、その手間を感じてなかったことがすごい。

コンパクトでよく見かけるお弁当スタイルは、買う前、食べる前に身がまえることなく、食べたいときにいただける気軽さがあります。それでいて多彩なおかずを食べている途中にはわくわくがあり、そして食べたあとの満足感は十分。

横浜の味、魅力、シウマイ弁当。やっぱりいいなぁと思いました。そしてアレンジ再現して作ってみることの楽しさをあらためて感じるひと品でした。


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