【プレビュー】『後半の勢いを前半から。FWの奮起』~第11節ファジアーノ岡山VSレノファ山口~

マッチプレビュー

7試合ぶりの勝利へ。期待したいFWの奮起

6試合未勝利の岡山がCスタに山口を迎える。

勝ち切れない試合が続いているも、決して悲観することはない。ビルドアップや立ち上がりのミスなど改善すべき点はあるが、前から強く守備をする、相手の背後を突くといったチームの強みを徐々に体現できている。さらに後半の勢いは凄まじい。着火剤となっているのは、途中出場の木村。自信満々にアグレッシブなプレーを繰り出す背番号19のエネルギーが全体に伝播していき、チーム全体で果敢にゴールに向かうことができている。そして追い付いて5試合連続で勝点1を獲得してきた。

1点を取らないといけない。明確な状況を前に吹っ切れて攻勢を強めている側面もあるだろう。とは言え、毎試合で相手を押し込むほどの勢いを出せていることも事実である。その姿は実に意気揚々としている。今節は岡山の勝利を信じるサポーターの大声援を受けて戦うことができるため、勇猛果敢なプレーで前半から勢いを出していきたいところだ。

ただ、勢いだけでは勝つことができない。なぜなら、サッカーは相手よりも多くの得点を決めたチームが勝者となるから。そこで期待したいのはFWの奮起だ。勝ち切れていない直近の試合では、DFやMFが得点者に名を連ねている。最前線でプレーするFWがこの状況を悔しく思い、自分がネットを揺らしてチームを勝利に導くという強い想いを持っているに違いない。櫻川は引き続き抜群の存在感を放っており、昨季のチーム得点王のチアゴ・アウベスが相手に脅威を与えている。また、ハン・イグォン、ルカオも練習で精力的にシュートを放っている。リーグ最多の22失点を喫している山口の守備を陥れ、チームを7試合ぶりの勝利に導くのは誰なのか。

コラム

今季初得点に期待が膨らむ“山口キラー”チアゴ・アウベス

7試合ぶりの勝利をもたらすのは“山口キラー”だ。

昨季の山口戦、チアゴ・アウベスはホーム戦とアウェイ戦の両方でネットを揺らしている。第21節のアウェイ戦(〇0-1)では、37分に右サイドからの折り返しをコントロールすると、PA右から右足でシュートを流し込んで決勝点を記録した。第31節のホーム戦(○3-2)では、8分に左足を強振してゴール中央にPKを沈めて先制点を奪っている。さら20分には快足を飛ばして背後に抜け出すと、PA内で倒されて追加点となるPKも獲得した。背番号7は山口戦で大活躍を果たしているのだ。

チアゴは前々節の熊本戦で今季初出場を飾り、前節の仙台戦では持ち味である左足のミドルシュートで惜しいチャンスを作った。約2カ月にわたって試合から遠ざかっていたため、現在は試合勘を含めてコンディションを高めているフェーズではあるが、それでもチアゴがボールをもったとき、一気に加速して裏に抜け出したときはゴールの匂いを強烈に感じる。そして、スタジアムのボルテージも一段と上がる。今季も山口に勝つためにはチアゴの得点が欠かせない。

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