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システマ東京note

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システマ東京代表北川貴英が執筆するシステマ関連の随筆、ヒントなど。
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#システマ雑感

P&Gバランス

P&Gバランス

プライベートレッスンとグループレッスン。

今僕は、ざっくりこの2種のクラスを持っている。

すると僕のクラスに来る人は次の3種に大別できる。

1.グループレッスンに通う人たち

2.プレイベートレッスンにのみ通う人たち

3.両方に通う人たち

人口的には圧倒的に1.が多い。

ただ動きの変化ということで言えば、3.の人達が一番顕著だ。

システマでは主体性を重んじる。だから個人的な見解を押し

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ダニール来日ざっくり総括

ダニール・リャブコが今年2度目となる来日。

前回は5月。父であるミカエル・リャブコのアシスタントとして。

今回はメインのインストラクターとして。

私はダニールのシステマが好きだ。とても原理的でただただ基本がどれだけできているかが問われる。小手先のテクニックは通用しない、芯の太さがある。そして源流ミカエル・リャブコの教えにどう接すればよいのかがわかる。僕は公言している通り、システマに関しては創

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計算問題と文章題

計算問題と文章題

娘は小学五年生。

本人の希望で中学受験の準備を進めている。

4年生後半から勉強は始めていたのだけど、算数がネックになっていた。

中学受験向けの授業や教材は4年生の時点で、学校よりもずいぶん進んでしまっている。その差になかなか追いつかずにいるうちに、苦手意識が芽生えてしまったのだ。

今、通っている塾はなかなかよくやってくれているのだけど、それでも算数が足を引っ張り、それが他の教科への苦手意識

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Libraのシステマクラスでやっていること

Libraのシステマクラスでやっていること

早いものでもう3回。Studio Libra にてシステマクラスをやらせて頂きました。システマのクラスは事前の準備がありません。これは別にサボっているのではありません。その日、その場所に集った人たちに最適なメニューを提供するためです。だから会場に着いたら、どんな人が来ているのかをざっと観察したり、軽く質問したりして、どんなことをやろうかと考えます。

「え、事前に準備しないんですか?!」なんて驚か

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モスクワ本部週末セミナー20190406-07忘備録+α

モスクワ本部週末セミナー20190406-07忘備録+α

モスクワ本部週末セミナーに参加。

初日と2日目、それに加えてザイコフスキーやアルチョームのクラスの内容もつながってたのでまとめて一つの記事に。ダイジェスト動画は2本製作。

1日目

2日目

ミカエル曰く「緊張は感情とつながっている。それを乱さないよう呼吸する。」

「ただ乱されない、から、緊張を出していく。」

出した緊張を返していく。

それを素早く。

とまあ書き出してみると、近年ずっと

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「練習」してるのか、してないのか

「練習」してるのか、してないのか

練習してるのか、してないのか。

それが問題だ。

練習のための時間と手間を確保する。それもまた練習だ。

かといって、漫然とクラスに出てても果たしてそれが練習になるのかどうか。熱心にクラスに出席しても練習になってないこともあれば、たまの出席でもちゃんと練習が成立していることもある。

両者の違いはなにか。

それは「できないことをやろうとしているか、どうか」じゃないかと。

だから練習とは「現時

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なぜブリージングが大切なのか3歳児にもわかるように説明せよ

最近のクラスでは、みんなにちょっと意地悪な質問をしています。

「なぜシステマではブリージングが大切なのですか?」

呼吸をするのは生きるため。それで十分なはずなのに、なぜあえて鼻から吸って口から吐くというちょっと不自然な「ブリージング」をしなくてはいけないのか。

するといろんな答えが返ってきます。「リラックスするため」「緊張を取り除くため」「パフォーマンスを発揮するため」などなど。

でもなぜ

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いつでもどこでもシステマ計画

いつでもどこでもシステマ計画

システマの本場といえばトロントとモスクワ。
どちらも冬場は寒いので、基本的に夏場にまとめて研修に行くことになります。そこでたっぷり学んだことを、秋から冬にかけて各地を行脚してシェアして回る。だいたい毎年、そんなサイクルを繰り返しています。

こうした巡業ワークショップってなによりも、システマの種を蒔いている実感があるのが良いですね。
システマが全く初めての人がシステマに触れて、驚いたり心動かされた

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ちょうど良いデモンストレーション

ちょうど良いデモンストレーション

デモンストレーションは難しい。

システマの動画検索をすると、YouTubeとかでごつい外国人男性どもがぼかすか殴り合っているようなのがたくさんヒットするけど、あれはどうなのだろう。あれを見て「システマやろう」と思うのは、だいぶ変わり者なのではないか。僕も含めて。

大多数は「え、怖そう」とひいてしまうことだろう。

でも本当にシステマを届けなくてはいけないのは、この「怖そう」とか「痛そう」と思っ

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アジアの味とお薦め書籍

アジアの味とお薦め書籍

10月から11月にかけて韓国とシンガポールに行ってきました。
毎年トロントとモスクワには行っていますが、それ以外の国に行くのは数年に一度。韓国もシンガポールも初めてなので、久々に慣れない土地へのシステマ旅です。韓国ではシステマコリアのジムでクラス、シンガポールではダニールセミナーへの参加です。韓国クラスを主催してくれたキムさん、システマシンガポール代表のロンを始め、みんな歓迎してくれたのでとても楽

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「EDGE」セミナーメモ書きDay1

「EDGE」セミナーメモ書きDay1

トロント本部で実施されたヴラッドの新著「EDGE」刊行記念セミナー。

2月16日、17日の土日に実施。

セミナーは本と同じく次の3部構成で。
- Knife in Your Hand
- At Knife Point
- Signs of Danger

1日3時間のセミナーを1時間ずつ3パートに区切る形式で2日間。

ナイフがテーマだけに一般公開するにはちょっとはばかられるので、ここからは有

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