九良川文蔵
創作キャラクター6人による百物語です。ヒトコワや心霊や綯い交ぜにあります。すべて体験談のていなので、大体オチはハッキリしません。
少し不気味ぽい話まとめ。
4割くらい創作、6割くらい実録です。
本当にただ個人的に娯楽でやっているものです。 本文中にもありますが、二次創作なうえ実在する歴史上の人物のお名前を出す手前わたしの浅学さはできれば鼻で笑って済ませてほしいのですが、何か問題やご迷惑になることがあればご一報ください。
をします。自己紹介はしたいけれど名前以外に何言えば良いのか分からないのでテンプレに頼ります。ありがたい限りです。 1.年齢 2000年生まれです。書いている現在は23歳、誕生日を迎えれば24歳になります。 2.性別 すったもんだあって結局女です。 3.誕生日 6月8日です。 4.星座 双子座です。 5.身長 155センチです。 6.足のサイズ 24?25?とかそんくらいです。 7.性格 誰からも興味すら持たれない面白みのないクズです。 8.眼鏡の有無 有の
うつむきがちな人 ……話の掴みとして、皆さんにひとつお訊ねしたいんですが。 幼少期のことってどのくらい覚えていますか? 一番古い記憶を辿ると俺は三歳の誕生日になります。 よくある誕生日パーティですよ。当時は弟妹もいなくて、多忙だったので父はいませんでしたが、一番上の妹がお腹にいた母はそこにいてくれましたよ。 ロウソク三本のケーキと、祖父母と、母と、家で雇っていた使用人がふたりと、爺や……まあ当時は三十そこそこだったので今思えば『お兄さん』なんですが、ともかくそれが俺
久住という人物が在った。 架空の存在、テレビドラマの中の登場人物。 2020年に放送された『MIU404』という作品内においての巨悪、無知な若者を食い物にする犯罪者、大きくて暗い虚そのもの。 折に触れて彼のことを考える。何かを作るとき、描くとき、彼の言い放った言葉が喉に刺さった小骨みたいに体のどこかで痛む。 「俺はお前達の物語にはならない」 久住はそう言って、それっきり舞台から姿を消した。今こうして彼のことを考えること自体が彼が嫌悪した行為なのだろうか? 我々
俺、中学からずっと仲良い友達がいてさ。 まあ、すげえ良い奴なんだよ。嘘つかないし、素直だし、明るくて誰とでも仲良くなれるし。あと他人のこと全然悪く思わねえの。だからみんなアイツのこと好きになるわけ。 ただちょっと心配なとこもあって、アイツ一切他人のこと疑わねえのよ。 言われたこと鵜呑みにしちゃうし、第三者から悪口吹き込まれても「でも俺には嫌なことしてこないしなぁ」とか言っちゃう感じ。 良い奴なんだけどなぁ、ホントそこだけは馬鹿だなって思う。 でさ、先月地元帰ってソ
ずっと昔。もっと幼かった頃。 その辺りからもう気づいてはいた。気づいてはいたがどうしようもなかったし、相談するという発想もなかったし、言葉にしたとて周りはいつも優しかったから「そんなことないよ」で私を黙らせてきたが、いくら私の頭が悪くてもそれくらい分かっていたのだ。 生まれてこの方、私には人としてなんの価値もない。 著しい共感性の乏しさ、中身を伴わないプライドの高さ、根拠のない傲慢さ、口下手、ものぐさ、空気が読めない、内向的で承認欲求もなければ他人に対して個別に感
『2階ロッカールームの11番目』 んーと。実は俺もあんまり怖い話のレパートリーはないんだよねえ。 しかも今回は、体験談限定でしょう? んー……。 ああ、でも中学のときはいわゆる七不思議っていうの? 学校によって微妙にアレンジ加わってたり、数足りてなかったりするやつね。そうそう。あったんだよね。 俺の学校では、王道に女子トイレに出る女の子の幽霊と、動く人体模型と、誰も居ない音楽室から聴こえるピアノの音と、ウサギ小屋に骨が埋まってるとかって話と、桜の木を切ると血が
上堂がカラスの死体を見ていた。 夢だ。小学生の上堂がカラスの死体を見ている。 上堂は汚い子供だった。 私はどんな姿をしていたろうか。 小学生の私は、いつも茶色いセーターを着ていた。 違う。 これは小学生の頃によく見ていた夢だ。 私は小学生の頃、一時期なぜか毎日同じ夢を見ていて、その夢の中で私は茶色いセーターを必ず着ていた。 予防接種の列に並んで、保健医に注射器を渡されて、私は茶色いセーターを脱がないままその針を腹に突き立てて、夢だから痛みはなくそこで目が
毎日、ずっと、四六時中、常に生きて社会的な生活していることが申し訳なくて、嬉しい出来事や楽しい時間は確実に本当なのにその罪悪感が消える瞬間は一瞬たりともない。 いつも漠然と「ちゃんと頑張らなくちゃ」と思いながらもここまで何もしないまま来てしまったやつは今さら具体的に何をどうちゃんと頑張るのか自分ひとりではイマイチ分からない。 結局周りに助けてもらって、申し訳なくて、そのくせ誰かに不満を抱き文句をつける自分が何よりも気に食わなくて、なんだかわけが分からなくなり時たま怒り
『彼女の最期の声』 千年くんの話なんか腑に落ちないねえ。 あ、次僕の番? よーし、話してあげようじゃないか。 えっとね。まあその、元カノ……の話なんだけど、うん、僕も酷い男だったよ。いやいや、いくらなんでもさすがにさ、毎回似たような振られ方してて、しかも一回カッターでお腹刺されたら「これもしかして僕がひとでなしなのか?」とは思うでしょうが。いくら僕でもさ。 ……もう! いま話したいのはそのエピソードじゃないんだって! まあその元カノの中に並外れて思い込みが強い
『隣に住んでる■■兄ちゃん』 ……ええと、まあ、その。 百物語やから怖い話……って思ったんすけど、そんな手持ちなくて。 でも初っ端からヒトコワ系選ぶのも無粋かなあっていう、そういう感じで……とりあえず俺としてはそんな怖くはないけど、一番あれ何なんやろうって話をしようと思います。 ……地元、大阪なんですけど、もっと遡ると母方の祖父の家がもっとこう、奈良とかそっち寄りなんですね。 まあ土地は別にどうでもよくて、ただ俺めっちゃじいちゃん子なんすよ。子供の頃は年末年始と
王様戦隊キングオージャーも無事に最終回まで駆け抜けて、少し経って、まだまだあの物語の熱が冷めない中、本当にただただ「ヒメノ・ラン」というお方について語りたくなったので書きます。 イシャバーナ国の女王陛下。あのお方は本当にどこまでも自他問わず全ての願望もワガママも尊さもみじめさも良しとする存在だった。 ヒメノ様はまさに「わがままに我がままを捧ぐ」という在り方を一貫していた。 彼女の美意識は徹底していたが、その美意識はいわゆるルッキズムとも実力主義とも違う。 では何
幼い頃のことはほとんど覚えていない。 二歳児の頃、誕生日が一年に一度だという説明を受け、あえて「一年に」という部分だけ飛ばし「私は永遠に二歳なのか」という変なジョークを母親に飛ばしていたことは妙に覚えている。あとは顔が可愛くて好きだった当時の友達とか。 それから、本が好きでした。絵本を読めとせがみすぎて母親に呆れられました。 字が読めるようになれば本の虫になりました。ゲームと本のせいで視力が下がり、学校の先生に笑われました。 その他はもう、何歳の頃かも分からない
アナログ時計の針を掴んで、ぐるぐるとやった。 時間の流れに焦りを感じて時計だけでも時間を進めた。 私が焦っても実際のところ何も起こらないのですぐに虚しくなった。 まだ老いないのが嫌だ。 早くしょうもない命にならなくてはいけない、死んでも誰も見向きもしない年齢にならなくてはいけない。 具体的に何歳だとかそういうことではなく、とにかく若さで計られる価値を失いたい。 文学や音楽の界隈において「作者の死」は作品に対するとても大きな付加価値だ。 若くして死んだという
前回から引き続きまだ作りかけで完全オリキャラのマスター側もキャラデザを迷っているので、見ている分にはおそらく全体的にものすごくフニャフニャで申し訳ありません。 前回上げたバーサーカーとキャスターと、新たにアサシンと、少しだけランサーを出します。 些細な訂正ですが、前回の投稿にバーサーカーの体重を「105kg」と書いていましたが、設定のメモを読み返したところ正確には「250kg」でしたので書き直しておきました。 ・ランサー 真名『次郎法師』 壮年の尼僧。 洋装にも興
たまに、対象はひどくあやふやに、しかし感情としては明確に誰かを殺してやるという気になる。 気に食わないものはいつもあるから、今は恨みや嫌悪のピントが合っていないだけで、私は殺してやるという気持ちを抱えたまま気に食わないものものを見なかったことにして今日まで来た。 殺すぞと言わないだけで。 殺してやるからなと言わないだけで。 誰かを殺してやる、の、「誰か」が確定したら、私は最後までそれらの言葉を言わないでその誰かを殺すと思う。 SNSで死ね殺すとやたら他人に
カセットテープに録音された音声データ。 本体のラベルには「2011.04.14 阿津美津希」と記載。 「はい。……はい。 ……え、私からまた話すんですか? 何回も警察の方とか、弁護士先生とか、あと、ええと……とにかくたくさんの方々から間違いないですねと繰り返し確認されたのでみんな知っているものかと……。 はい。いや、いいんです別に。 いえ、疲れてません。すみません。 はい。 去年の、11月の終わりです。27日か28日だったと思います。えっと……土曜日だった