今日の夕飯
家に帰ると嫁さんが
ハムを一枚頭に乗せて
「おかえりなさいと」出迎えた
「それは?」と聞いたら
「今日の夕飯です、さぁどうぞ」と
無表情のまま感情も無くそう告げる
普通なら心配をする状況だろう
だが特に焦りも戸惑いも無い
我が家ではたまにあること
切りかけの野菜で積み木をしていたり
顔もエプロンも小麦粉まみれで立っていたり
大袈裟に絆創膏を指やおでこに何個も貼っていたり
今日はハムなだけマシだろう
じっとこっちを見て目を離さず
おそらくこの言葉を待っている
言うまでは中にも入れてくれなさそうだ
「どこか食べにでも行こうか」
そう言ったら
一気に表情と感情を取り戻し
「うん!」と大きく頷いた
待ってましたとばかりに出かける準備
はすでにばっちり出来ていて
車の鍵をじゃらじゃら鳴らして
早く早くとせかしつつ
靴を履いて玄関で待つ嫁よ
せめて頭に乗っけたハムは
取ってから出かけないか?
カフェで書いたりもするのでコーヒー代とかネタ探しのお散歩費用にさせていただきますね。