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聖地パレスチナ 一人散歩

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聖地パレスチナ一人歩き。非日常にあふれた旅の記録
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2016年7月の記事一覧

デヘイシェ難民キャンプに行く

ヘブロンからベツレヘムに戻る時に見た場所。幹線道路に面した建物の壁一面に施されたヤーセル・アラファトの顔。今まで見てきたベツレヘムとは違う雰囲気。思わず隣り合わせたパレスチナ人に聞いた。ここは一体何?

難民キャンプだよ。といってももう何十年もあるんだけどね。何も変わらないよ。

その場所は隣りに大きくUNの文字・国連の建物があり、その横にはイスラエルの基地がある。

難民キャンプ。想像していた難

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壁にあるメッセージ

おじさんの背中、その先にある高い壁、ここからは空は見えない。お茶をすすり、しばらくぼーっと座り小さな空を眺めていた。

おじさん、お茶ありがとう。美味しかった。向こうのほうまで歩いてみるね。またね。

そう言って、わたしは小さな整備工場をあとにし大股で2歩程度の幅しかない壁の脇道を歩いた。壁にはグラフィティーだけではなくボランティア組織が掲示している地元の子供たちの作文があった。

16歳の少女、

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ベツレヘムにある壁。分離壁・別名アパルトヘイトウォール。イスラエルによって建てられたこの壁はすでに400キロメートルを超える距離があるにもかかわらず今もなお建設中でありその一部にはUKアーティスト・バンクシーがグラフィティーを描き残している。そのこともありこの壁を見ようと若者やアート好きまたコレクターなども足を運び今や一大観光名所の1つとなっている。

しかしながら、この壁は国際連合総会では非難決

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ヘブロンを歩く

モスクを出て歩く。ひんやりとしたモスクから灼熱の炎天下に。

あのチェックポイントの向こうに学校があるから行ってみる?きっと生徒も喜ぶよ。

舗装もされていない砂地に仰々しい有刺鉄線と回転ドアのようなチェックポイントを抜ける。その先の見える範囲にまたチェックポイントがある。チェックポイントポイントだらけのこの街。いたるところにチェックポイント。一体機能しているのかいないのか。そう思わせるほどだ。

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イブラヒムモスク

人でごったがいした新しいスークを抜け、オールドシティに向かって歩く。急に埃っぽく喉がイガイガとしてくる。心なしかアラブ人たちの商魂もより一層逞しい気がしてならない。お土産用のマグネット、ブレスレット、洋服、石鹸、オイル、スパイス、ありとあらゆるものを売りつけてくる。それに遮られ普通に歩けば数分のところを10分以上取られるのだ。

空を見上げると、網が何重にも施されている。屋根がではなく網。石やゴミ

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ヘブロンに向かう

早朝、朝日は靄で薄いピンクのような色をしている。今日はヘブロンに向かう。ベツレヘムから40kmほど南に進む。宿から坂を登って下ってバスターミナルに向かう。男たちが大声で行き先を叫んでいる。これでバスに乗り間違えることはない。

ヘブロン!!ヘブローン!!!

イエス!ヘブロン!!

アラブ語は読めなくともこんな簡単なやりとりでバスに乗り込む。一応聞いてみる。

何時に出発?

席が埋まったらね。

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