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アニメ キョロちゃん27話 初夢ジャンボゲーム



 はーい、テツガク肯定です。

 昔、キョロちゃんのアニメが放送されていました。
 その27話、初夢ジャンボゲームって回をたまたま録画していて。
 当時、それを繰り返し見ていました。

 キョロちゃん達が道で箱を見つけて。
 その中にあったスゴロクを遊ぶ話なんですが。
 30分アニメとは思えないスケールで。
 なんとも言えない魅力に夢中でした。


 結末は……。
 スゴロクの魔人がキョロちゃん達の世界を乗っ取ろうとして失敗する。
 乗っ取るためにドッペルゲンガーな住人を用意しますが。
 キョロちゃんの代わりを用意するのを忘れていたんです。


 いつもとは違うスケールの冒険と。
 当時の私には衝撃的な結末が。
 今も忘れられずに記憶に残っていた理由で。

 そして、今、思い出したのは……。
 まるでデジャヴのように、懐かしい始まりのように。
 振り祓えハスキー! 欲望という名の自転車!


 最近、こんなことを愚かにも思います。
 案外、私達もこのスゴロクを始めてしまった、同じ仲間じゃないかと。


 キョロちゃん達が見つけた箱。
 最初は薄い水色の空模様の箱でした。

 それを開けると黒い宇宙模様の箱があり。

 その中にスゴロクの箱がありました。


 スゴロクを始めると。
 キョロちゃん達はスゴロクの世界に入ってしまいます。
 それがスゴロクの中だとすぐに気づくのですが。
 どうすれば帰れるのか、わからない。

 特に困ることもなく、楽しいからと。
 そのまま続けていたら友達が1人いない。
 それに気づいたら、また1人いない。

 そして、地面が抜けて、改めて気づきます。
 スゴロクの中ということはこういうことだと。

 箱の中から外の箱を見ています。

 これを我々の現状に置き換えますと。
 キョロちゃん達が迷い込んだスゴロク。
 黒い宇宙模様の箱、それが人生というグリーンマイルで。

 水色の空模様の小さな箱が帰るべき故郷。
 外側にある、態度だけバカでかい空間ではなくて。
 内側にある、インベタのさらにイン。
 その我がままこそ、ワガママ・伊豆・ワンダーランド。
 この世はドロシーさんが迷い込んだ世界で。
 いつだって帰るべき故郷は内側に。

 アニメではスゴロクの魔人が世界を乗っ取る話でしたが。

 我々は青く醜いスターダスト。
 地球という名のデス・スター。
 臆病者のか弱い独裁者って悪霊に誘拐された。

 オーバールック・ホテルに囚われた囚人のようです。
 そうです、みんな同じ仲間、313の囚人です。
 イェア、みんな手を上げて叫ぼう。
 ファッキン・ブラック・ワールド!
 デェーブイ・ブラック・ワールド!



 つい最近、ニュースで手塚治虫さんの風刺画が見つかったとかありました。
 こんな風刺画でした。

 惑星だと思ったら囚人の足枷だった。
 事実はここまで囚人は大きくなく。
 うっかり始めたスゴロクが自分の故郷だと。
 信じてしまっている住人こそが囚人だと今は思えてきます。

 この世界が全てだと信じること。
 それが重過ぎる足枷なんです。

 器の小さな臆病者のか弱い独裁者がこのゲンジツに留めるために。
 かけた重力という呪い。
 ですが、呪いは何れ解けるものです。

 我々は今、カントリーロードの上に。
 気づきましたか?
 残りの刑期を数えてみましょう。

 ワン、ツー、ゼロ、『ピラ軍曹文法』



 5ヤードラインの攻防を制するのは。
 Dボーイズではありません。

 レンジャーです。無法者の愚者、ローン・レンジャー!




 さて、話をまとめますが。
 アニメの結末ではキョロちゃん達は無事に故郷へ帰りました。
 いなくなった友達や住人も一緒に。

 案外、私達にもそういう機会があるのかもしれません。
 今、旅立った、亡くなったと思っている、信じている。
 そういう人達もどこか違う今にいて。

 もっと言いますと。
 住む世界が違うと教え説かれた。
 あの世の住人、嘆きの天使とか電子の妖精に世界三大ウサギ。
 ハレンチ委員長に恋ヶ窪さんにきこちゃん。
 テディ・ドチャンプ軍曹にエヴァーズマン軍曹。
 リッチー・トージアにパトリシア・マクファーランドにハンナ・モンタナ。
 キャプテン・ジャック・スパロウに偉大なるダントン、オスカー・シェル。

 そういう第七区の住人でさえ確かに今にいて。
 もちろん、キョロちゃん達も。

 ただただ、今は見えない、今は会うことを許さない。
 そういう悪夢のような世界が、この器の小さな臆病者のか弱い独裁者。
 イカロスって英傑の翼を焼き払った、地球って名のデス・スター。
 何れ、ダークサイドのジェダイの手によって、綺麗さっぱりと消える運命にある。
 青く醜いスターダスト、50憶の人を誘拐しても飢え続けるオーバールック・ホテル。


 たまたま録画していた、この話。
 何度も繰り返し見て、覚えていた記憶。

 そして、今になって思うことは……。
 ただのフィクションにしては懐かし過ぎる。
 『インセプション』の斉藤さんが気づいたように。



 実に馬鹿げた話。
 ルーニーでルーザーにフーバーな話ですが。
 信じるに値するほど面白く頼りになります。
 切れない電球や難病の特効薬よりも頼りに。
 この愚者の私にとっては。

 もし、信じたITがペニーワイズになる。
 そんな単純な話で、この悪夢が今にあるのなら。

 このゲンジツはただのピエロだった。
 そういうことです。

 面倒くさい計算式とか科学技術の結晶とか。
 そういう足かせがなくても、簡単に抜け出せるかもしれません。

 私の相方、世界三大ウサギの一羽がぶちかましたように。
 兎穴に入らずんば不思議の国知らず。



 ハイヨー、シルバー! ウェーイ!
 ハイホー、ワガママ! ウェーイ!




 それでは、また次の機会にお会いしましょう。











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