穏やかな青さに身を任せるな


 はーい、テツガク肯定です。

 『インターステラー』って映画で。
 ブランド教授がウェールズが誇る詩人。
 ディラン・トマスさんの詩を読みます。

 穏やかな夜に身を任せるな
 老いても 怒りを燃やせ
 終わりゆく日に
 怒れ、怒れ、消えゆく光に


 死の淵で賢人は
 闇が正しいと知る

 彼らの言葉は
 稲妻を裂けなかった

 穏やかな夜に身を任せるな
 怒れ、怒れ、消えゆく光に


 それが心に残った私。
 そのうち、キャプテン・バルボッサの声で。
 こう返ってきました。

 穏やかな賢さに身を任せるな
 囚われた我を燃やし
 教え説かれたゲンジツを焼き払え
 迷え、迷え、迷え愚者!



 そして、私は今、こう返します。

 穏やかな青さに身を任せるな
 諦めた夢を燃やせ
 のさばる星屑に怒りをたぎらせろ
 怒れ、怒れ、奪い取る星に

 今の果てで愚者は
 影が正しいと知る

 彼らの希望は
 幻想に囚われなかった

 穏やかな青さに身を任せるな
 飛べ、飛べ、白い影に



 意味不明な替え歌ですね。
 少し言い訳を述べさせてください。

 この穏やかな青さというのは。
 もちろん、この肥溜めのスターダスト。
 態度だけ大きく、器の小さな狭い星屑、地球のことです。

 なんなら、のさばる黒光宇宙ってブラック・ワールド。
 その全てと言っても過言ではありません。

 なぜ、その青さに身を任せず。
 怒れというのか。

 それは、このスターダストは。
 飢えたオーバールック・ホテル。
 人の力を奪い取って、惑わす星屑。

 そういう惑星、50憶の人を呑み込んでも。
 まだ飢えている、ピエロだからです。



 さて、まだココまで憑いてきていますか?

 その、ちょっとした疑問ですが。

 なぜ、人は空を飛べないのでしょうか?
 翼がないから?
 飛ぶ必要がないから?

 とはいえ、飛びたいという欲望はあるようです。
 ですから、今では飛行機という妥協案があります。
 この先も、そういう妥協案が提示されるでしょう。

 ただ、夢の中で空を飛ぶようにはいきません。
 アイアンマンのように。
 だけど、パワードスーツもつけずに。
 まるで、空を泳ぐように飛ぶ、そういう夢のようには。

 そんな現状が今にあるからって。
 本当に人が飛べないというわけではありません。


 もし、新しい惑星へ移住できて。
 その環境下では、人も空を泳ぐように飛びながらも。
 今と全く変わらない生活ができたとしたら……。

 それって、その惑星のお蔭?
 いいえ、今の愚かな私は、これこそが人の力だと思います。

 何がなんでも空を飛びたい。
 泳ぐように、翼もヒレもなく。
 このままの姿で。

 我がままとも言いますね。
 ですが、これこそが人が持つ。
 とても素晴らしい、愚かさ、その偉大な力です。

 この力さえあれば。
 少なくとも、睡眠中の夢や想像の中では。
 それくらい楽勝です。

 はいはい、それは想像の世界。
 だけど、ゲンジツでは無理なの。

 だなんて賢い諦めは。
 もう、うんざりするほど聞いてきました。
 ですが、よくよくご存じのようです。

 そうです。
 人が空を飛べないのではありません。

 空を泳ぐように飛べる、想像の世界があるように。
 泳ぐように空を飛ぶのを許さない。
 そういう器の小さな、狭い青いスターダストがある。
 それが今にのさばっている、そういうゲンジツがあるように思える。

 ただ、それだけです。



 なぜ、イカロスさんは墜ちたのか。
 まさに、それです。
 この青さが、それを許さなかったから。
 迷えるボヘミアンを絶対に逃がさないと。
 稲妻を落とし恐怖で支配する、偉いガリレオのような青さが許さなかった。

 ですが、その程度では。
 イカロスさんは死にません。
 ですから愚者なんです。

 賢いキリストだけが復活して。
 愚かなイカロスさんは死んだ、だなんて。
 信じられるほど、私は賢くはありません。



 この星の中やブラック・ワールドでは。
 いろんなことができません。

 魚のように永いこと水中にいたり。
 ナマケモノのように木の上に居続けたり。
 ロードランナーのように速く走り続けたり。

 冥王星への日帰り旅行すらできません。
 それどころか、成人誌のような奔放な生活すら。
 (誰もが、それが重要です。老若男女問わず)


 ですが、そう感じる、ITは。
 人の力ではありません。

 それは、この穏やかに見える青さ。
 態度だけ大きく、器の小さな狭い肥溜めのスターダスト。
 臆病者のか弱い独裁者、ただのピエロの姿でしかありません。

 その気になれば。
 偉大なるダントンさんがやらかした。
 人間瞬間移動、ボソンジャンプで白影夢中へ。

 もちろん、交流電気や水槽に死という翼もいりません。
 そういう賢さはいりません。

 必要なのは……。
 素直に正直にこうしたい。
 そう思える、我がままだけ。



 ですから、たからかに叫びます。

 穏やかな青さに身を任せるな
 諦めた夢を燃やせ
 のさばる星屑に怒りをたぎらせろ
 怒れ、怒れ、奪い取る星に

 今の果てで愚者は
 影が正しいと知る

 彼らの希望は
 幻想に囚われなかった

 穏やかな青さに身を任せるな
 飛べ、飛べ、白い影に


 999発撃っても弾切れしない。
 シングル・アクション・アーミーと。
 ロードランナーより速く走るカプチーノで。
 全米、銀行強盗ツアー。

 5ドル払って300円もらい続けたら。
 辿り着ける楽園、バミューダトライアングルの秘密。
 ケイマン諸島の財宝を手に入れたら。

 ハイホー、ワガママ! ウェーイ!

 と叫んで、その資金でルーザーズクラブ結成。



 よく人は言います。
 人の可能性は無限だと。
 最近、それは真実で事実だと思います。

 ただ、この穏やかな青さが。
 足かせになっているだけで。

 今、ITがココでは夢だと思えても。
 その夢が見れるということは……。
 どこかの今では、それをやっているということです。

 ですから、飛びたい。
 そう思えるんです。

 穏やかな青さが示す、妥協案に身を任せるなんて。
 実に賢過ぎて、もったいないです。

 我がままに掟破りの浪漫飛行で飛べ。
 翼を焼き棄てて、今も我がままに飛ぶ。
 愚者のイカロスさんのように。

 我々は今、カントリーロードの上に。

 今、夢は?
 今、夢は?

 夢は今、白影夢中でスタンド・バイ・ミー。
 テディ・ドチャンプ元帥主催の戦争映画鑑賞会。



 それでは、また次の機会にお会いしましょう。












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