アスペンの樹

ユタ州にあるアスペンの森の樹はすべて互いのクローンで、地下に膨大な根を共有している。地…

アスペンの樹

ユタ州にあるアスペンの森の樹はすべて互いのクローンで、地下に膨大な根を共有している。地下の菌根ネットワークがこれらの木々をつなぎ栄養交換し、物質による情報伝達を行う。 目には別々のもの(関係性のないもの)に見えたとしても、すべてはつながっている。 そんな知の広がりを目指したい。

最近の記事

解決すべき課題はそこにはない

秋田県横手市での市長の発言を受けて、考えたこと。 その発言とは次のようなもの。 「地元業者によるJR横手駅前再開発ビルの不良工事問題を受けて、新しい体育館と市民会館の工事で地元業者を優遇しない方針を示し、入札に参加しないように要請したものです。」 そもそもの始まりは「地元建設業者優遇措置」により地元建設業者を受注者とした工事で施工不良が発生したことにある。 ここで横手市長が下した結論は、「地元業者=技術力不足」、故に「地元業者に重要な建築物の工事は任せられない」といったも

    • 事故が起きたときの事実

      静岡での橋桁落下事故を受けて、調査委員会が開催されています。 先日、第2回の委員会が開催されその概要が静岡国道事務所HPにて公開されています。公開された資料から、現時点では原因究明の前段としての、現場状況の把握の段階にあるようである。 工事中事故が発生した場合、得てしてこれまでの経験が思い込みや先入観などを生み、早計な結論へ結びつけてしまうことがないとも言えません。 第2回の委員会では事故へのつながりの有無については言及せず、ただただ現場から確認できた客観的な事実の把握を行う

      • 3Dプリンター施工は注目すべき技術か?

        現場施工への3Dプリンターを利用した例が紹介されていた。 歩道の縁石に3Dプリンターを利用したものである。 試験施工のような形で実施されていたように思う。 標準的な縁石工の施工は、基礎地盤を整えた後、現場打ちコンクリートによる基礎工施工後、プレキャスト製の縁石を設置し目地を仕上げる工程となる。 これを基礎地盤を整えた後、基礎工から縁石および目地までを一括で3Dプリンターによって現地製作をしたものであった。 これによって工程を大幅に短縮することができる。また、工程が短

        • 反対意見が必要なんです。

          反対意見が必要なのだ。 ある人、ある組織によって示されたひとつの見解に対し、それを否定してみせる。否定し得る根拠を挙げてみせる。 安易に同調するのではなく、あえて否定するのである。 それこそ、技術者として必要な姿勢である。 例えば、こんな場面を考えてみよう。 あるミーティングで、課題に対して方向性を決定するようなひとつの見解が示されたとする。その時点での比率は、[1:0]となる。示された見解[1]に対し、その他の見解(まだ示されていない見解)[0]である。 ひとつの見解

        解決すべき課題はそこにはない

          今日の成果は何ですか?

          今日の成果はなんですか ”今日、何をしたっけ?”と1日の終わりにちょっと考え込んだ。今日の仕事の成果は何だったのかと。 1日仕事をしていたはずではあるが、どんな成果をあげることができたのだろうか。 1日の初めにToDoリストを作り、そこへ注力したはずであるし、終わらなかったとはいえ、前に進めたのだ。 その結果の何に満足できなかったのだろう。 終わらせることができなかったからなのか。目に見える成果物として現われなかったからなのか。”ほら、終わったよ”とマウント気味に言えな

          今日の成果は何ですか?

          僕には瞬発力がない

          僕には、瞬発力がない。 提示されたとき、考えを聞かれたとき それに的確に反応し、意見を返すことが苦手だ。 そんなではあるものの自分の置かれた立場上、意見を求められているということであったり、瞬発力はないとはいうものの、それに対し言いたいこと、言っておくべきことをわずかばかりではあるが、思いついたりする。 とはいうものの、瞬発的に返す答えは意見を求められている立場的な観点から無理やり抽出した浅い意見であったりする。 なんとか答えてはみるものの、見落としがあるような気がしてなら

          僕には瞬発力がない

          客観的な判断をするにはどうすればいいのか?

          客観的な判断 客観的にどう判断するか。どうすれば、できる限り主観を取り除き、エビデンスに基づいた判断ができるだろか。 そんな判断を迫られた場面でよく出てくるフレーズが「他でやっている」や「過去にはこうした」などのあまりに抽象的な回答である。 過去の事例を取り上げるのは大いに結構である。これまで積み上げてきた経験値は大きな財産であり、そこから得られるものは非常に役立つだろう。 しかし、そこで語られているのは、いくつかの事例やいかにも大規模プロジェクトで採用されたことを笠に着た

          客観的な判断をするにはどうすればいいのか?

          永平寺へ行ってきた。

          永平寺へ行ってきた。 永平寺は、現在の福井県永平寺町の四方を山に囲まれた深山幽谷の地にあり、寛元二年(1244年)に道元禅師によって開かれた坐禅修行の道場で、曹洞宗の大本山である。 自宅から北陸自動車道を使って約1時間。 車を永平寺から少し離れた駐車場に止める。料金300円は安い。しかも、向かいにある店で利用できる300円の割引券付きである。ちょうど昼食時でもある。息子は「ソースカツ丼とおろしソバのセット」、私はソバと炊き込みご飯、その他煮物などがセットになった「田舎定

          永平寺へ行ってきた。

          有事の際の原因の特定と再発防止策にみられる後認知バイアスと手間の増加

          あらゆる現場で事故や失敗などの有事が発生すると、それに対しこれを繰り返さないために、起きた事象を分析し、原因の特定と今後の対応方針が策定される。 その検討段階において、いくつかの問題点があると思うので、それについて考える。 1.原因の特定にみられる「後認知バイアス」 「後認知バイアス」とは、物事が起きたあと(つまり答えを知ったあと)で、そうなると思っていた、当然予測可能だった、と考える心理的傾向のことをいう。 ようするに、発生した事象へ結びついた行動・行為がある程度みえた状

          有事の際の原因の特定と再発防止策にみられる後認知バイアスと手間の増加

          リーダーは、いらない。 個々の力を上げれば、個々の判断によって行動することができる。 リーダーが必要な組織は、未熟であることを理解すべし。

          リーダーは、いらない。 個々の力を上げれば、個々の判断によって行動することができる。 リーダーが必要な組織は、未熟であることを理解すべし。

          過去の事例を参照する場合、なぜその結論に至ったのか、背景を理解することが必須。

          過去の事例を参照する場合、なぜその結論に至ったのか、背景を理解することが必須。

          ミクロな視点とマクロな視点の両立

          部分的な最適解は、必ずしも全体的な最適解にはなり得ない。 全体的な最適解は、必ずしも部分的な最適解にはなり得ない。 そんな中で、部分的な最適解を求めるべきか、全体的な最適解を求めるべきか。 「部分を犠牲にしてでも、全体を求めるべし」というのが”正解”となりそうだが、本当にそうだろうか? すべての部分の最適化が、全体の最適化につながるか? それはそんな気がする。 だが、すべての部分を最適化できない場合も多くある。 だから、『いくつかの部分を犠牲にしてでも、全体を求

          ミクロな視点とマクロな視点の両立

          アスファルト乳剤の養生時間について

           アスファルト舗装を施工する際に下層のアスファルトとの接着剤の役割として塗布するアスファルト乳剤について、散布してから上層のアスファルトを施工するまでに必要な養生時間について、「どれぐらい必要だったっけ?」と聞かれたものの、なんとなく漠然としか認識していなかったため、こちらも「???」となってしまったので、資料をあさり、確認してみた。  アスファルト乳剤は、水分が蒸発し乳剤が完全に分解することで効果を発揮する。そのため、その効果が最大限発揮されるまでに要する時間(養生時間)

          アスファルト乳剤の養生時間について

          2020-05-06 「私の考え」を読んだ

          この休みを利用して、三浦瑠璃著「私の考え」を読んだ。 この作品は、2016年から2018年に掛けて『週刊新潮』に連載されたものをまとめ・編集したものである。 この本を読んで、つくづく作者の明晰さを実感した。 論じる事象に対し、バイアスを排除し、多方向からの視点を持って、簡潔に、分かりやすく論じており、質の高い文章となっている。 テレビのワイドショーやニュースでは、限られた視点で、決められた方向性で語られることも多く、物足りなさを感じていたが、そんな思いを補う以上に満足

          2020-05-06 「私の考え」を読んだ

          2020-04-12 日記_普通という表現

          愛知県が独自に緊急事態を宣言したことに追従し、職場のある岐阜県でも緊急事態が宣言され、働く環境を変化させようという動きが見えてきた。 本格的には、”月曜日から”という感じだが、テレワークは仕事の性格上も独自のセキュリティ上も”無理”と誰もが思っているであろう職場で、どこまで効果的といえる対応ができるのか。 今見えている対応策は、ひとりひとりの離隔を確保し、もし誰かが感染もしくは濃厚接触者となった場合にも、職場での濃厚接触者を出さない又は最小限に抑えるといったことに特化して

          2020-04-12 日記_普通という表現

          2020-3-25 日記『SQL始めました』

          SQL イントロダクションSQLを始めてみた。とりあえずは、基本的なことから。 ソフトウェアは初心者には何がいいのかわからないが、聞いたことのある”MySQL”辺りを使ってみようかと思っている。 ”studybyyourself.com”や”progate”なども利用しながら。 今のところ具体的な使用目的は、定まっていないが、いろいろ試しながら利用目的が見つけられればと思っている。 今日の技術士対策『人口減少に伴う地方の疲弊』に関する対応策について、記述。 ① 地方

          2020-3-25 日記『SQL始めました』