マガジンのカバー画像

内省

6
アダルトチルドレン、HSPであり、 自己否定感の強い自分の幼少期を振り返り、感じ、考えていたことや、インナーチャイルドの発見となった出来事を自伝的小説風に書いています。
運営しているクリエイター

記事一覧

内省 6

5の続き

おそらく、それは

「ありのままの自分を受け入れられる、喜び」。

おじさん先生に会って、初めてそのような感情を持ったのだと思う。

おじさん先生は、アドバイスもしないし、悪いところなどに一切言及しなかったし、直させようともしなかった。
絵の一切を否定されることなく、ありのままをほめられる。

それまで、親であれ友達であれ、自分を否定しないものなど、ほぼ無かった。

自分の好きなもの、

もっとみる

内省 5

内省 4 から続き
 

人の言葉を深く受けとり過ぎてしまう、という自分の性質もあいまって、なんとなくまた、だめなことをしてしまった気になった。

当時はわからなかったが、今よく考えてみると、
写実的な絵を得意とする先生は、デッサンや、パースを教えようとしていたのだと思う。

絵画教室での自分の仕事としてそのような想定をしていて、
しかし、いつまでたっても、ゆるいアニメキャラクターのようなものしか

もっとみる

内省 4

内省 3からの続き

子どもから見て、ある年齢以上の大人は、かなり年齢の識別が難しい。 髪型や服装、イメージ、立場などから、主観的に見ることが多いと思う。

当時の私から見ても、おじさんは、お城先生よりも見た目ではかなり年上に見えた。
だけど、おじさんはお城先生を「先生」と呼び、敬語を使っている。
ふるまいも、お城先生を尊敬して、立てているように見えた。

いつも習っているお城先生は、おひげで、寡

もっとみる

内省 3

2の続き

大人のいうことを聞いて、大人に認めてもらうことがほとんど唯一の存在意義だと思っていた私は、

お手本通りにやってみたのに、「それは違う」などと言われて、内心、かなりショックを受け、戸惑って泣きそうだった。

先生が何を言っているのか意味がわからなかった。

ーもう、、、どうすれば、いいの・・??・・わかんないよ!!

泣きそうになるのを必死でこらえ、表情を隠して、胸のあたりがキューっと

もっとみる

内省 2

毎回毎回、私は何をかいていいかわからず、始める前から悩んでた。

悩む時間と描く時間が、ほとんど変わらないような日もあった。

なかなか描きはじめない私を見て、お城先生はヒントを出してくれた。

ーー「学校では、何して遊んでるの?」
「○○。」
「じゃあ○○で遊んでるところを描いてみようか?」
…うなづく

ーー「今日も描きたいもの、みつからないの?」
「………わからない」
「じゃあ、今日は雨が降

もっとみる

内省 1

なんで、今まで、こんな大事なことを忘れていたんだろう。。

それは、私の人生の中で、ほんの些細な出来事だと思っていたことだ。

 私は小さい頃、絵画教室に通っていたことがある。

たまたま、実家の裏に一人の画家さんが住んでいて、
私が通っていた幼稚園の一室を借りて、お教室を開いていた。

ご近所関係や親のつながりとかで、習いに行きはじめたんだと思う。
確か、幼稚園~小学校6年か中学1年ぐらいまで

もっとみる