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#読書感想文
【感想】蜜蜂と遠雷 タイトル考察
読みやすさ:★★★★
上下巻あり、ややボリュームがありますが平易な文章なので真夏の麦茶のようにゴクゴク読めます。クラシックピアノの代表曲が数多く登場します。知らない曲はAlexaに流してもらいながら読むと、より没入感を増して読むことができました。
タイトル考察私は「蜜蜂」を風間塵、「遠雷」を「将来多くの人に評価される才能」と捉えました。
「蜜蜂」と「雷」。どちらも自然音です。「蜜蜂」は触媒とし
【感想】いつも旅のなか
昭和は、まだ自身の生活圏から地方へ旅行に出かけられない人が多く、このような小説を読んで、まだ見ぬ日本の片隅にある雪景色を想像していたらしい。
今や時代は令和となり、私たちは国内旅行は勿論、その気になれば格安航空で海外に行けるようになった。例え行けなかったとしても、YouTubeで興味のある国の風景や街並みがアップされた動画を見て知れるようになった。最近の文学でバズったものといえばタワマン文学だろ
【感想】2022年11月読書記録
正直11月は時間の使い方が上手くできず、読書も資格試験の勉強も中途半端になってしまった感がある。それでも自分なりに読了した本を挙げていく。
ニール・スティーブンスン著 「スノウ・クラッシュ下巻」
黒幕は誰か。ヒロとレイブンの決着はどうなるのか。コンピュータ・ウイルスの拡散は防げるのか。科学技術からシュメール文化までてんこ盛りな設定で読むのに苦労したけど何とか読了した。アクション要素もあり、IT
【感想】2022年10月読書記録
SFは読むのに苦労する。教養あって初めてリーダビリティが増すジャンルだ。
SFは作者が人類の未来を想像しながら書くため、その未来を生きる私たちが読むと「いや、そうはならんやろ」現象が多発する。
でも名著には人類の普遍的な価値観が横たわっているので読破すると非常に達成感が大きい。一つの小説でたくさんの知識と感性を食べたような感覚になる。
私は今月もそんなオーソドックスなSF本たちを読んでみた。
【感想】2022年9月読書記録
今月はあまり読み進められなかったな。
ロバート•A•ハインライン著 『月は無慈悲な夜の女王』
月は地球の罪人たちが島流しされていた場所である。月世界人は地球人に虐げられた環境であり穀物栽培に必要な水を地球から不当な金額で購入しなければならない。このため月世界人のレジスタンスが立ち上がる。前半では革命の準備を進めながらも月世界人の暮らしぶりを描き、後半では革命の狼煙をあげて地球へ潜入し地球人と月
【感想】2022年8月の読書記録
アイザック•アシモフ著 「我はロボット」
鉄腕アトムやドラえもんだけでなく数多くのロボットエンジニアに影響を与えた作品。よく「アメリカはターミネーターのように人間に害を与えるロボットを題材にするが、日本はドラえもんのように人間を助けるロボットの作品を作る」と言われているが、その源流はこの作品にある。「ロボット三原則」はフィクションだけど、倫理として知っていた方が良い概念だと思う。私は最初のロビィ
【感想】ペンギン・ハイウェイとソラリス
もう六年ほど前になるだろうか、森見登美彦著「ペンギン・ハイウェイ」を読んだ。「ペンギン・ハイウェイ」初めて読んだ時、まるでファンタジーのような出来事を小学生が自由研究の題材として考察するという内容に驚いた。「これはSFなのか…?」私はSFの映画やアニメは読んできたけど小説としてのSFは良いあまり触れてこなかった。難解に感じてしまいページを捲る速度がどうしても遅くなるのが自分にとってストレスだった。
もっとみる【感想】中国・SF•革命
今の時代を彩る中国に纏わるSF短編小説が纏められた本です。
各作家にカラーがあり、楽しんで読むことができました。
以下、感想です。印象に残った話のみピックアップします。
「トラストレス」
近年流行っているIT技術「ブロックチェーン」をキーワードとしてケイティとその周りの人達との「信用」について心情が揺れ動く様が印象的でした。
「阿房宮」
アグーと始皇帝のやり取りが面白かったです。また短い小説な
【感想】約束の果て 黒と紫の国
ファンタジーノベル大賞2019を受賞した本作が気になり、読了しました。
デビュー作とは思えない圧巻のストーリー構成でした。とても面白かったのでブログにしました。
尚、本ブログの内容はネタバレを多分に含みますのでご了承ください。
ストーリー構成は第一章から最終章まで5章分あり、
前書き
第一章 旅立ちの諸相
第二章 コウ国の都
第三章 伍州の境界
第四章 目前
最終章 黒と紫
と
【まとめ】プロフェッショナル 仕事の流儀 石井裕
タイトルの通り、NHKの番組の過去放送のまとめ本です。Amazon unlimitedで無料で読めます。
そもそも「プロフェッショナル」とは何でしょう。私はあまりこの言葉は使わないこともあり、意味まで想いを巡らしたことはありませんでした。本書での「プロフェッショナル」は次の事を意味しています。
プロフェッショナルとは、自分の流儀にしたがって仕事を積極的にこなしていく人です。輝く個性を持ち、他の
【まとめ】本多静六「私の財産告白」
サラリーマンあるあるかもしれないですが、「不労所得増やせないかなー」とか考えていました。
サラリーマン4年目の私は、今まで企業DCと自社株のみしかやっておらず、あまり経済や投資についての基本的な勉強をしたことがありませんでした。
「よし、勉強しよう。」
と思って、初心者でも始められる株式投資について何か本を読むことにしました。
すると、本多静六の「私の財産告白」という本が初心者でもわかりや