【感想】2022年8月の読書記録

アイザック•アシモフ著 「我はロボット」

鉄腕アトムやドラえもんだけでなく数多くのロボットエンジニアに影響を与えた作品。よく「アメリカはターミネーターのように人間に害を与えるロボットを題材にするが、日本はドラえもんのように人間を助けるロボットの作品を作る」と言われているが、その源流はこの作品にある。「ロボット三原則」はフィクションだけど、倫理として知っていた方が良い概念だと思う。私は最初のロビィの話が好き。もしかすると手塚治虫の「火の鳥」に出てくるロビタはここから文字られたのかな?

アイザック・アシモフ著 「鋼鉄都市」

「我はロボット」のロボット三原則をミステリーに落とし込んだ作品。人間とロボットのコンビで事件解決していくストーリーは意外と近年の作品でも見当たらない。面白かった。


アイザック・アシモフ著 「裸の太陽」

「鋼鉄都市」の続編。さらにスケールアップして事件の舞台は宇宙へ。民間宇宙開発が勃興し始めた今だからこそ、最終部分を読み返したくなる一冊。

カート・ヴォガネット・ジュニア著 「タイタンの妖女」

SFだけどファンタジーに近いような小説。テーマは伝わったんだけど私にはちょっと合わなかった。私は本当に愛が足りない人間だ。ちなみに爆笑問題の事務所「タイタン」はこの本から取られたかという話を知って爆笑問題の事をほんのちょっとだけ好きになった。

ロバート・A・ハイライン著 「夏への扉」

高校生の頃、この本に挑戦したけどその時には読了出来なかった。読んだ人ならわかると思うけど私のように大して読書してない人間でも途中から話のオチが見えてしまう。面白いのは面白いけど…という感想くらいにしか思えなかった。

私もエンジニアの端くれになってからこの本を読むことになったがメチャメチャ面白い。ダンの考え方や言葉について共感してしまうしダンに敬服せざるを得ない。学歴なんぞ無くとも革新的なアイデアをバンバン出して製品化していくダンは空想上の人物であれ尊敬してしまう。そして何やかんや目的を達成するためのコミュニケーション能力が高いことなんの。手だけで無く口も達者な超絶有能な技術者が主人公だからこそ、今回は最後まで読み進めることができた。

石井てる美著 「キャリアを手放す勇気」

東大大学院を卒業し新卒でマッキンゼーに入ったものの鬱状態となり「自分が本当にやりたいこと」をやる為にお笑い芸人に転身した異色のキャリアを積む著者のエッセイ本。クラスに1人はいるお調子者かつとんでもなく真面目な人という印象。私としては本人の芸よりコッチのキャリアを選択したという事実の方がセンセーショナルだ。本の内容はかなり真面目。優秀な人でも社会で成果を出し続けるのが難しい場合もあるんだなと実感した。良い本だった。

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