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課題を解決に導くソリューションの鍵は、顧客との対話の中にある【代表インタビュー 中編】

前編では、創業のきっかけやTechouseが持つビジョンについて、代表の礒邉がお話ししました。2本目の本記事では現在の主力事業である、『ジョブハウス工場』と『クラウドハウス』シリーズの立ち上げ時のエピソードや、事業づくりの考え方について聞いていきます。

顧客の課題・社会の課題に向き合って生まれた事業

※『ジョブハウス工場』:工場・製造業の領域に特化した、求人数No.1の人材プラットフォーム。2017年サービス開始。

―『ジョブハウス工場』はどのような背景から生まれたのでしょうか?

当時、次なる事業を模索する中で、ひとつの課題に目が留まりました。それは製造業や運送業・建設業等に従事する方々の仕事探しやキャリア形成の手段の少なさです。

例えば、我々のようなIT業界で働く方が仕事を探そうと思ったときには、様々な求人媒体を利用したり、転職エージェントの方にキャリアの相談をしたりと、当時から多くの選択肢がありました。

一方、製造業や運送業・建設業においては就業人口の大きさに対してサービスの数が少なく、限られた情報から仕事を探している状況でした。「これは解決すべき課題だ」と考え、製造業・運送業・建設業等に従事する人々のキャリア支援をテーマに、プロダクト開発に着手していきました。

―製造業・運送業・建設業はいずれも、当時のTechouseにとって知見のある領域ではなかったと思います。そのなかでどのようにプロダクト開発を進めたのでしょうか?

Techouseの別サービスの顧客で、製造業・運送業・建設業においてもサービスを提供している企業に綿密なヒアリングを実施しました。その後は、とにかく早くプロトタイプを世に出し、実際の反応を見ようと考えていました。

製造業・運送業・建設業における多種多様な仕事の中で、ドライバー領域、工場領域、建設領域と、数ヶ月ごとにメディアをリリースし、実際に顧客や求職者の反応を見ていきました。

その中で製造領域に勝ち筋があることがわかり、徐々にリソースを工場領域に特化したメディア『ジョブハウス工場』に集中させていきました。

―『ジョブハウス工場』はどういうプロダクトを目指したのでしょうか?

製造業・運送業・建設業の仕事探しやキャリア形成における課題解決を考えたときに、最も近いポジションにあると思ったのがハローワークでした。ハローワークは、仕事の紹介、雇用保険などの保障、職業訓練などの教育の、3つの機能を提供しています。

『ジョブハウス工場』は現状、主に仕事探しにおけるサービスを提供していますが、将来的にはこの3つの領域において価値を提供できるプロダクトを目指しています。

―『クラウドハウス』シリーズはどのような背景から生まれたのでしょうか?

※『クラウドハウス』シリーズ:企業のバックオフィス業務を効率化するDXクラウドシステム。『クラウドハウス採用』は2018年リリース。
※『クラウドハウス労務』:2021年リリース。

当時、『ジョブハウス工場』を起点に様々な会社とお話しさせていただく機会が増えていく中で、特に大手のお客様との会話を通じ、ひとつの課題を見つけました。それは業務フローの効率化・デジタル化が進まず、レガシーな環境のままに組織やオペレーションが動いてしまっているということです。

大手の企業様は多くの従業員を抱えているため、特に採用や労務など人事周りの業務に膨大な人的コストがかかっている状況でした。こうした課題を抱えているお客様は多かったのですが、当時、大手企業様の業務フローや業務範囲・要求水準にうまく寄り添えるサービスがなかったのです。

そこで、お客様の課題を解決すべく生まれたのが『クラウドハウス』シリーズでした。

―顧客との会話の中で課題を見つけ、アイディアが生まれたのですね。『クラウドハウス』シリーズをリリースするまでの過程を教えてください。

構想からリリースまで『ジョブハウス工場』は2ヶ月、『クラウドハウス採用』は1ヶ月と比較的短期間で開発していました。早くリリースし、求職者の実際の反応を得ることを重視していたからです。

一方『クラウドハウス労務』は違うアプローチをしており、半年以上の期間がかかりました。システム自体が複雑だったこともありますが、アウトプットに対して顧客からフィードバックをもらいながら、こまめに改善を重ねていき、顧客の課題にきちんと応えられるよう調整していったため、最も時間を要しました。顧客と共にサービスを作っていく、という感覚が近かったかもしれません。

―顧客と共に作り上げていくことで、顧客に対する理解がかなり深まりそうですね。

はい、そのおかげで顧客を通して市場理解の解像度が増し、顧客に対するヒアリングの精度も各段に上がっていきました。その経験のおかげで「顧客課題を外さずに解決に導ける」というTechouseの強みも醸成されていったと思っています。

―今までの経験を通して形成された、プロダクトづくりへの考え方を教えてください。

Techouseの事業方針

Techouseは、その時代における社会の課題を解決するために事業やプロダクトを作っていきます。そのため、顧客や社会のニーズや課題を解像度高く把握する、それらをどう解決するか考え抜きプロダクトとして実装する。これらをどれだけ突き詰めて実行できるかが全てだと考えています。

職種問わず顧客と直接会話すること、スピーディにプロトタイピングをすることなど、Techouseが重視しているスタンスはすべてこの考え方に基づいたものです。

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中編では、Techouseの事業が生まれた経緯と、事業立ち上げに対する考え方について話を聞きました。最終回となる次回のインタビューでは、時代に沿った価値を「生み出し続ける」組織を作るためにどのようなことを大切にしているのかについてお話しいただきます。

★インタビュー後編はこちら


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