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技術ライター
2024年7月1日 08:16
野球やサッカーのようなプロのチームスポーツでは、本拠地(ホーム)が遠征先(アウェー)より有利になる。「ホームフィールド・アドバンテージ(HFA現象)」このHFA現象は、樹木と微生物の関係にも成り立っていることが、証明されました。東京大学の研究によるも、樹木が育つ場所(ホーム)はほかの場所(アウェー)より効率的に落葉を分解するようだ。樹木が生育する土壌に特有の微生物の集まり(微生物叢)が落葉
2024年5月23日 12:53
釣竿の先端を曲げてみるととても簡単に曲がるが、元部付近はほとんど曲がらない。これと同じように、樹木の幹や枝は基本的に先が細く元部が太くなっている。もし、先端と元部が同じ太さの幹があったとすれば、“てこの原理”で根元に大きな曲げ応力が発生し、折れてしまうであろう。樹幹や枝の基本形が根元に近づくほど太くなる円錐形であるのは、曲げ応力を均等化させるのに役立っている。さらに、根元は湾曲しながら拡大する
2024年2月21日 11:11
火星で樹木を育てて森を造ろう――。宇宙飛行士で京都大学特定教授の土井隆雄さんたちが、そんな目標をかかげて実験に取り組んでいる。地球に比べて大気が薄い火星で樹木を育て、建物や人工衛星などの材料として利用しようというものだ。火星や月のような地球の外の天体で、資源を育てる試みとして注目される。実験室には高さ50センチメートルほどの透明なチューブが設置され、内部でポプラの木が育てられていた。チューブ内
2024年1月12日 18:55
京都大学などは、栄養不足の熱帯地方でなぜ樹木が大きく育つのか、その原理の一部を解明した。植物の光合成に必須の栄養素リンは、主に岩石に含まれている。リンは温度が高いほど岩石から溶け出しやすくなるため、高温多湿の熱帯林ではリンが不足しがちになる。ではなぜ、栄養が不足している環境で、樹木は育つのだろう?研究チームは中米パナマにある熱帯林で、土壌が含むリンの量と約400種の樹木の成長を10年以上
2023年5月11日 17:06
高級食材マツタケが生える条件はわかっていない。キノコは生育する樹木に生える「菌根菌」という仲間と、枯死した樹木や落ち葉などでも育つ「腐朽菌」の2つに大きく分かれる。シイタケやエノキなどは腐朽菌で人工栽培が可能だ。生育する樹木にしか生えないマツタケは人工栽培が難しいとされている。かずさDNA研究所と東京大学の研究チームは、ついにマツタケのDNAを全て解読したと報じている。マツタケの全ゲノム
2023年5月1日 18:27
豊かな香りを放つトリュフは西洋料理に使われる高級食材で、欧州産の白トリュフは高値で取引されている。日本にも欧州産とは異なる種だが、白トリュフの1つであるホンセイヨウショウロが自生しているが、非常に数が少なく、栽培技術も確立されていなかった。 そこで、森林総合研究所の研究グループは、白トリュフの栽培技術の開発に取り組んだ。白トリュフは樹木の根に共生して増殖する菌類に分類されている。そのため白ト
2023年3月9日 21:06
野菜の品種改良では、よりよい特徴を持つ品種ができたかどうかは、普通は1年以内に確認できる。なぜなら、芽が出てから種子が実まで、たいてい1年かからないからです。ところが、樹木の場合成長して、次世代になる種子ができるまでに、数年〜数十年かかるため、品種改良に長い時間がかかる。アメリカジョージア大学の研究チームはゲノム編集により、ポプラの開花抑制遺伝子を改変して、約7年〜10年かかる開花開始時期を3
2023年2月12日 14:37
トリュフは西洋料理に欠かせない高級食材になるきのこです。日本でも食文化の多様化を受けて、トリュフの香りを楽しむ機会が増えています。国内で流通するトリュフは全てが海外からの輸入によるもので、欧州産はキログラム当たり約8万円、きのこの中で最も高額に取引されています。 日本でも、20種以上のトリュフが自生していますが、野生のトリュフは希少で人工栽培技術は確立されていませんでした。そこで、国産トリュフの