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第20回【活動レポート】FC Nono初の州外遠征に行ってきました!(後編:学び・考察・子供達の変化)

こんにちは!インドの社会課題解決に取り組むサッカーチーム『FC Nono』です。

前回の第19回に引き続き、今回の第20回では、2023年4月27日から5月2日まで、FC Nono初のYuwa州外遠征について取り上げます。

第19回では、Yuwaの概要や参加目的、活動スケジュールなどの活動全貌の流れをご覧いただきました。今回は、州外遠征を体験した子どもたちの学びや変化の考察、参加した運営メンバーの振り返りをお伝えしていきます!

前回第19回記事はこちら!

Yuwa遠征まとめ動画

FC Nono初の州外遠征の様子をまとめました!
まだご覧になっていない方は是非!

FC Nonoの参加した子達が遠征を通じて学んだこと、子ども達の変化

Yuwaへの州外遠征に参加したFC Nonoの子どもたちが、今回の遠征参加の経験を通じて学んだことや、変化について見ていきます。

参加した子どもたちの感想

まずは、本人たちから一言ずつ遠征で一番印象に残ったことを聞いてみました。

  • 「Hesitate(躊躇、ためらわない)しないこと」を学んだ。Yuwaで活動に参加している選手、特にYuwaスクールに通う生徒は全員躊躇せずに自分の考えを発信していることが印象的だった。

  • 今回の旅を思い出すと、YuwaのDidi(ヒンディー語で”お姉さん”という意味)を思い出す。今まで出会った中で一番フレンドリーで、優しさのある人々だったから。

  • Yuwaの練習メニューがとても充実していたことと、いつも自分達が行うのとは違う練習メニューだったので、新鮮だった。また、普段関わっていない新しい人といきなり練習を行うことも初めてだったので、そこも印象的だった。

  • YuwaのDidiのコミュニケーション能力の高さに驚いた。皆が流暢に英語を話す様子も圧倒されたし、何よりも丁寧な言葉使いをしていたことに驚いた。(自分達の村では相手をののしるような言葉使いをすることが日常であるため)

  • 今回チームのみんなと行動したこと、そのものが全て思い出に残っている。村を出たこと、新しい人々に会ったこと・関わったこと、動物園に行ったこと、電車やバスなどの乗り物に乗ったこと、全てが思い出。

  • Yuwaの選手達とのサッカーの時間が一番の思い出に残っている。サッカーの技術は高く、その中で練習に楽しく取り組んでいるのが印象的だった。

参加した子どもたちの学んだこと

上の子どもたちのコメントからも受け取れる通り、FC Nonoから参加した子どもたちは、Yuwaへの州外遠征を通じて、多くのことを吸収、学んできたことが伺えます。

Yuwaのメンバーからみなぎる「自信」
自分の考えを言葉にする力
他者との関わり方
流暢な英語
サッカーへの取り組み方や練習方法
学ぶ姿勢

など、以上はほんの一例で、もちろんそれ以外にも、様々なはじめての体験から沢山の学びとインパクトを受けた経験をして来たことが伺えます。

参加した子どもたちの参加後の変化

生まれて初めて自分達のコミュニティの外、州外に遠征をし終えた今回の6名の女の子たちは、今まで知っていた自分の世界とはまた違う景色があることを知り、そして今までやっていた練習やサッカーとは違う強度や競争を体感することができました。
また、サッカーだけではなくスクールやピクニック、動物園へ行くなどのアクティビティを通じ、何層にも渡る学びや気づきのある体験ができました。

Yuwa遠征から戻ってすぐに、今度は自主的に話し合いながら自分達で練習メニューを練り、ビハールの村の子どもたちに教える彼女たちの姿は、遠征に行く前よりも堂々と、新しいことに挑戦する気概を感じることができました。
また、今回は参加できなかったFC Nonoの他のメンバーたちへ遠征の内容を堂々と皆の前に立ち、報告している姿自体も、目覚ましい変化でした。

遠征を企画するにあたり運営メンバーが大切にしたこと、注意したこと

①遠征に参加するメンバーを選定する際の「公平性」

FC Nonoはチームとして「努力が報われる社会の実現」を目指しており、日々の練習の中で継続して練習に励みんでいることが何等かの形で報われることを大切にしています。
今回の遠征では、<過去直近3か月間の練習出欠で70%以上の出席率>をクリアしている子ども、つまり、継続的に粘り強く練習に励んできた子どもが選ばれて遠征に行きました。
選考に至る3か月前には、遠征のことを子ども達に事前にアナウンスしており、Yuwaの存在についてもたくさん話して伝えてきました。今回、ギリギリ70%に到達せずにメンバーに入ることが叶わず、涙を流す子もいました。一方でギリギリ70%を超え、参加出来たメンバーもいました。
事前に決めたルールの中で、それぞれがその目標到達のために頑張る、継続することで、ようやく切符を手にすることが出来るということを伝えたい想いがありました。
遠征参加メンバ―発表の際には多くの子どもが選ばれなかったので、運営側メンバーも辛い気持ちがありましたが、それでも選ばれた子どもたちを他の子達が祝福し励ます姿が頼もしく、嬉しい景色でした。
今後も全ての活動を通して公平性を保ち、今回のような機会を継続的に作っていきたいと考えています。

②保護者も子ども達も全員が安心して全てのプログラムを終えることが出来るような遠征環境づくり

既述のように、子ども達にとっては初めて自分達のコミュニティを出る機会となりました。その中で、子ども達も保護者も沢山の不安があることは認識していたので、少しでもその不安を取り除くことが出来るように工夫をして遠征を実施しました。
出発前のオリエンテーションの開催はもちろんですが、遠征中も毎晩、一人一人の子ども達の保護者にテレビ電話をかけ、その日の出来事や食事、宿泊場所の様子などが少しでもリアルに伝わるようなコミュニケーションを実施しました。結果として、ビハールへ戻った際も、全ての保護者からポジティブな声かけを頂き、親子ともにいい経験になったと振り返ることが出来ました。
女子児童が自由に外に出ること、スポーツを行うことが「普通」ではない社会の中で、子ども達のみならず、周囲の大人も含めて「新しい経験を積むことに慣れていくこと」の重要性を再認識しました。

保護者から同意書に署名をもらっている様子

③遠征の目的や主旨、学ぶことを子ども達と共に事前学習したこと

遠征に行き新しい経験を積んでただ「良かった」とならないように、子どもたちとは事前に、

自分達が今回の遠征で何を学ぶのか
Yuwaとはどのようなチームなのか

そして

Yuwaにいる彼女達は「サッカーと教育を通じて何に立ち向かっているのか」

以上のことを、共に考える時間を設けました。

このような事前の話し合いや学習を行った上で遠征に臨んだ結果、遠征中では子ども達の学びの姿勢と意識をより高めることができました。

④子ども達に新しい環境や、外の世界を知ってもらうこと

子ども達が普段住むビハール州では吸収できること、学べることに限りがあります。電車で移動することも、同世代の違う地域に住む子ども達と話すことも、子ども達だけで遠征に行くことも、全てが初めての経験でした。
遠征ではサッカーの技術向上やYuwaスクールで学ぶことはもちろん、外の世界を知り、普段関わらない人々と交流することも大きな目的の一つでした。
Yuwaスクールの同世代の女の子たちの積極的でフレンドリーな姿勢には、最初FC Nonoの子どもたちは戸惑いながらも、徐々に子ども同士心を開き、仲良くなることが出来ました。
また、遠征帰還後、他のFC Nonoのメンバーに自分たちが見たことや経験したことを話すことで、他の子ども達のモチベーションにもなり、より多くの子ども達が外の世界にも目を向けるキッカケになりました。

Yuwa訪問・遠征企画を通じて運営メンバーが学んだこと、気付き

今回の州外遠征は、運営メンバーの想像を遥かに上回る学びと成果が子ども達の中にあったことが驚きでした。たった5日間ではありましたが、最終日のYuwaスクールでは、FC Nonoの子どもたちは積極的に自らスピーチを行い、ビハールに戻ってきてからの練習、キッズコーチのセッションにおいても、自分達がYuwaの選手から受けたポジティブなエネルギーを他のメンバーと、初心者の子ども達に伝えている姿がとても感動的でした。

女の子達と練習を始めて2年近く経ちますが、たったの数日でこれほどまでの彼女たちの大きな変化はかつて見たことがなかったので、驚きとともに、Yuwaの影響力を改めて強く感じました。

成人男性のコーチが長い期間伝え続ける < 同じ境遇の同世代の女子児童の輝いている姿

そのパワーと影響力の強さを実感し、今後の私たちの活動の中で子ども達にとって一番必要なことを改めて考える機会となり、運営メンバーにとっても非常に学びの多い遠征となりました。

Yuwaへのメッセージ(感謝)

幾度となく、お礼を伝えていますが、伝えても伝えきれない程、FC NonoはYuwaに感謝しています!遠征に行く前から、遠征中、そして帰ってきてからも常にFC Nonoのことを考えて、親身に、そして沢山の愛で私達のことを受け入れてくださり本当に感謝しています。

Yuwaの女の子達が言い続けていた一つの言葉がありますので、ここでご紹介します。

I want to be an example for other girls. So that they can tell their family;
“Wow, See that girl! She has done it, why can't I?”

私は他の女の子達のお手本になりたい。そうすれば、その子達は帰ってから自分の家族に、こう伝えることができるでしょ?
「すごい、あの子を見て!あの子にも出来るのだから、私にもできるよね!」

それを受けて、今、私達はこう言いたい。

"Wow see Yuwa team!! They have done it, why can't we?"

「Yuwaを見て!あの子たちが出来たこと、私たちにもできるよね!」

ビハールにいる一人でも多くの女の子達が、いつか私たちFC Nonoで頑張る女の子達を見て、同じコメントを言えることが出来るように、粘り強く活動を続けたいと思います!

Yuwaの皆様、貴重な機会を今回は本当にありがとうございました!

まとめ

第19回と今回の第20回の2回に通じて、FC Nonoの初州外遠征についてお伝えしてきました。参加した女の子たち、運営メンバーにとっても、チーム全体にとっても、大きな学びの経験となり、今後の活動に活かしていきます!

This is the first but not the last!
このような機会をこれからも設けて子どもたちに与えていけるよう、そして自分達も、Yuwaのように、子どもたち一人一人が誇れる自分達の力をつけていく後押しができるよう、これからも運営メンバー一同で精進していきます。

どうぞ引き続き、温かいご支援を宜しくお願い致します。
長くなりましたが、最後までお読みくださり、ありがとうございました!


Noteでの発信を通じて、皆様にインドの若者・子供達を取り巻く現状に目を向けていただけるきっかけとなればと願い、今後も活動を発信していきますので、是非フォローと応援をよろしくお願いします!





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