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第19回【活動レポート】FC Nono初の州外遠征に行ってきました!(前編:活動紹介)

こんにちは!インドの社会課題解決に取り組むサッカーチーム『FC Nono』です。

2023年4月27日から5月2日まで、FC Nono初の州外遠征として『Yuwa』というインド・ジャールカンド州にあるNGOを訪問してきました!
そこで、このYuwaへの州外遠征について、その目的や実際の活動風景、子ども達の学びや変化、運営メンバーの学びについて、今回から2回に渡ってお伝えしていきます。

前編となるこの第19回では、州外遠征の全貌をご紹介すべく、Yuwaの概要、遠征の目的と参加メンバー、子どもたちのリアルな活動風景を、動画・写真と共に紹介していきます!

Yuwa遠征まとめ動画

FC Nono初の州外遠征の様子をまとめましたので、まずは動画をご覧ください!

『Yuwa』はどんな団体か

今回の私たちFC Nonoの遠征先である『Yuwa』とはどんな団体か、まずは概要をご紹介します。

Yuwaは、約600人の生徒が属するインド最大の女子サッカースクールの1つであり、私達FC Nonoと同じく、インド農村部の社会開発のプラットフォームとして女子サッカーを活用している団体です。
FC Nonoが活動しているビハール州と同様に、Yuwaが所在するインド・ジャールカンド州の児童婚や人身売買の危険にさらされている農村で、特に経済的に貧しい家庭の少女たちが貧困の連鎖を永久に断ち切れるよう、サッカーを通じた人格・自信・勇気の醸成、及び教育活動を通じた就学率・進学率の向上を図っています。ちなみに『Yuwa』はヒンディー語で「若者」を意味します。

Yuwaは2009年の団体創設以来、活動に参加する一人一人の女子児童に向き合い続け、彼女たちの米国のハーバード大学をはじめとするインド国内外の有名大学への進学などをサポートしてきた実績が評価され、2019年には世界的に有名なLaureus World Sports Awards(ローレウス世界スポーツ賞)にて賞を受賞する(Yuwa | Laureus)など、数々の成功を収めている団体です。

州外遠征のそれぞれの目的

上述の通り、『Yuwa』は、私達FC Nonoが目標・参考としたい素晴らしい団体であり、かつビハール州とジャールカンド州の近しい環境の中、代表の萩原とYuwaとの事前の交流から今回の州外遠征が実現にいたりました。

州外遠征の目的は、参加した女子メンバー、運営側がそれぞれ以下の目的を設定した上で挑みました。

【州外遠征の目的】

FC Nono女子メンバー側:
サッカー技術の向上、女子児童の権利の学びを深める、自信と勇気の醸成

FC Nono運営側:
『Yuwa』の活動に参加する女子児童のサッカー技術、英語教育レベル、マインドセット・姿勢・タイムマネジメント等を把握すること。
Yuwaの運営(サッカーチームと学校)を支える職員・教員との交流の中で運営体制を学ぶこと。

FC Nonoの遠征参加メンバー

FC Nonoからの遠征参加メンバーは、運営メンバー及びチームの子どもたちの合計11名が参加しました。

【FC Nono遠征参加メンバー】

女子メンバー:
日々の練習参加率が70%以上の女の子、計6名(全員両親からの参加承諾済)

運営側:
代表・萩原、理事・谷本、共同設立者/コーチ・サンディープ、コーチ・ヴィジェイ、女子コーチ/女子啓発者・アンシュ、計5名

遠征の概要・スケジュール

今回の州外遠征スケジュールは以下の通りでした。

1日目から5日目の5日間にかけた『Yuwa』遠征で学んだことを踏まえ、ビハールに戻った6日目には、参加した女の子達が自らサッカー練習内容を考え、今度は地元の村で自分達がコーチとして教えるアウトプットも行うことで、今回の遠征からの学びの共有と循環、彼女たち自身の自発性や積極性を大切にしました。また、後日には、FC Nonoの遠征に参加しなかったメンバーたちにも体験や学びを共有する機会を設けました。

【遠征概要・スケジュール】

0日目 (4/26)
PM:遠征に参加する選手の保護者へのオリエンテーションを実施(主旨、同伴するスタッフ、旅程の確認)

1日目 (4/27)
AM:ビハール州ブッタガヤ(FC Nono)からジャールカンド州ラーンチー(Yuwa)へ電車で移動
PM:昼食、休憩、サッカー練習(疲れていない生徒のみ)

2日目(4/28)
AM:午前5時よりサッカー練習、オリエンテーション・英語・数学・アートのクラスへ参加
PM:FC NonoチームとYuwaチームで練習試合(NHKからの取材を受ける)

3日目 (4/29)
AM:近くのダム・大型公園へピクニック。Yuwaの選手との交流
PM:休憩

4日目 (4/30)
AM:午前5時よりサッカー練習、Yuwaガールズコーチングセッションの見学
PM:動物園を訪問

5日目 (5/1)
AM:午前5時よりサッカー練習、オリエンテーション・英語・社会科・アートのクラスへ参加
PM:ジャールカンド州ラ―ンチー(Yuwa)からビハール州ブッタガヤ(FC Nono)へ電車で移動

6日目 (5/2)
AM:子ども達自身によるミーティングの開催・練習メニューの作成
PM:地元・ビハール州ブッダガヤの村で、サッカー初心者の子供たちにサッカー指導

0日目:出発前日、今回の遠征に参加する子ども達の保護者へオリエンテーションを行いました。子供達がコミュニティの外に出ることはもちろん、数日間家を空ける経験も初めてのため、保護者からは沢山の質問がありました。旅程、食事面や移動方法、同伴する女性職員の紹介なども行いました。
1日目(午前):今回参加するFC Nonoの女の子達とコーチ、いざ電車で出発です!子ども達にとっては、電車に乗ってビハール州外に出ることはもちろん、自分達の生活するコミュニティの外に数日間出ることも初めての経験でした。
1日目(午後):Yuwaへ到着!早速練習を開始。Yuwaの選手たちは皆アクティブで、積極的にFCNonoの選手を仲間の輪に加えてくれました。
2日目(午前):早朝4時起き、5時から練習開始です。4時半にバスを待つので外はまだ暗かったです。
2日目(午前):練習の様子です。
2日目(午前):練習後はYuwaスクールでの授業に参加。Yuwaのディレクターが直接英語の授業をしてくれました。”Can”と”Can`t”の説明を用いて、ジェンダー平等について説くレクチャーを行っていたことが印象的でした。
2日目(午後):学校が終わると、FC NonoチームとYuwaチームで練習試合をしました! (白ユニフォームがFC Nonoです)
2日目(午後):今回の遠征へはNHKの記者達に同行していただいており、取材内容は後日「NHK WORLD-JAPAN」等、4つの番組で放送されました。
3日目(午前):Yuwaコーチの送別会を兼ねたピクニック。近くのダムと大きな公園にいきました。ダムを見ることは初めてで、子ども達も大興奮!(道中の車酔いもほろ苦い思い出となりました。)
4日目(午前):練習後にYuwaメンバーと全員でパシャリ!
4日目(午後):サッカーの練習後、ビハール州では見かけない大きな動物園へ!ライオン、ゾウ、クマ、ワニなど迫力ある動物が沢山いました!
5日目:Yuwaでの練習を終えたFC Nonoの子供たちとYuwaのディレクター。清々しい顔ですね!
5日目:最終日にYuwaスクールの前でパシャリ!
5日間のプログラムは、長いようで一瞬で終わりました!帰りの電車の様子です!
5日目:運営スタッフも、ややお疲れ気味です。(左:萩原 右:谷本)
6日目:遠征に参加した子供たちは、Yuwaの選手達が行っていたように、自分達で話し合い、村でコーチとして指導するための練習メニューを考えました。
6日目:遠征に参加した子供たち自身がコーチとして、ビハールの村で初心者の子ども達にサッカーを指導しました。
後日:州外遠征に参加した子達が、Yuwaでの学びを他のFC Nonoメンバーへも共有しました。

まとめ

第19回では、FC Nono初の州外遠征について、遠征先のYuwaという団体についての概要と、チームとしての今回の遠征の目的、参加メンバー、遠征スケジュールや実際の様子をご紹介しました。

Instagramでも、遠征中の子ども達の様子や活動風景を沢山発信しましたので、是非そちらもご覧ください!

次回の第20回記事では、今回の初州外遠征を通じて、子ども達が何を学んだのか、どのように変化したか、運営メンバーとしての気付きや学び、という深めた考察を綴っていきます。
是非フォローの上、次回の記事も引き続きお楽しみください!

最後までお読みくださりありがとうございました!


Noteでの発信を通じて、皆様にインドの若者・子供達を取り巻く現状に目を向けていただけるきっかけとなればと願い、今後も活動を発信していきますので、是非フォローと応援をよろしくお願いします!

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