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何光さんの話

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日記的な話ですが、何暗さんの話ではありません。 何光さんの話です。 虚実入り乱れています。
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2019年4月の記事一覧

あのな、カフェインがやべえ

以前もわたしは、これはたぶん抑うつだなという状態になったことがある。臨床心理士の方には薬物療法をすすめられた。そのときは病院通いをせずにすんだが、まあたぶん、行っていれば何かしらの病名がついていただろう。

その後、まったく健やかな自分に戻れたかというとそんなことはないまま何年もたってしまったから、本当は、あの時ちゃんと治療を受けておいたほうがよかったのかもしれない(できない状況にあったのだが)

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隠蔽と恥/ネイルと化粧とフェミニズム

ネイルをする人は、大概は「はげてたり根元が伸びてると恥ずかしい」と感じるだろう。
また何も塗ってないときも、「爪がすっぴんで恥ずかしい」と思うだろう。
一般化した書き方をしたが、すべてわたしが経験した感情だ。

前者はまだわかる。問題は後者だ。生まれたときからずっと爪は裸だったのに、どうしてそれを恥ずかしいと感じるようになるのだろう?
わたしは、別に奇矯な形の爪を持っているわけではない。正直に言え

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抑鬱状態にあったらしい一年と文章を書くということ

喉元を過ぎつつある今、またぐでぐでになったときのために、自分の備忘録として、抑鬱状態にあったときの自分の状況を文章化しておく。
そういう状態になっているときは、まるで自覚がついてこないというのがよくわかったからだ。

と前置きをおいた文章を、わたしは2017年の3月に書いていた。

今それを掘り起こし、読み返すと、思い出し、また気づく点もある。抑鬱状態でなくても自己肯定感の足りないわたしだが、抑鬱

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忘れられていたambivalence

生来、お風呂に入るのが得意ではない。高校生の頃は、お風呂の中でずっと和歌のことを考えていた。この歌はここがいい、あそこがいい。楽しかった。
しかしいつのまにか、お風呂場の空しさに耐えかねるようになった。自分と自分ひとりきりの空間が苦痛だった。入浴というメンテナンス作業を拒むことは、大変ささやかながら自己を損なうことである。わたしはこの自己毀損を、社会生活をギリギリ営めるラインで続けた。

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