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詩) おまえかい




のどかな休日。

僕は娘におにぎりを作る。

僕が子供の時に好きだったワカメご飯のおにぎりだ。

「 ワカメが好きな娘はきっと食べてくれるだろう 」


そう思って、ワカメおにぎりを10個も作った。


「 さあ、どうぞ 」


食卓におにぎりを並べた。


娘たちに一つずつ取り分け、自分も一つ食べてみる。


「 おいしい 」


僕は素直にそう思った。


「 娘たちに10個のおにぎりは多いな 」


僕はもう一つ食べた。


「 やっぱりおいしい・・・ 」


食事が終わった。


結局、僕がおにぎりを8個食べた。

娘二人の皿にはおにぎりが残ったままだった。


その2個も僕が食べた。


僕は窓の外を見た。

そして思った。

「 俺が食うんかい 」





のどかな休日。

クッションを枕に、娘に絵本を読む。

娘を昼寝させるためだ。

娘の好きな、ももたろう。


「 おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは・・・ 」


娘は楽しそうに話を聞いている。


「 キジが言いました。きびだんごをひとつくださいな 」

話が進むに連れて、娘の表情がまどろんできたように見える。


「 とうとう鬼ヶ島に着きました・・・ 」

「 さるは鬼の顔をひっかきました・・・ 」

「 ・・・ 」

「 ・・・ 」

「 スー、スー 」




僕はハッと気がついた。

気づけば、娘は横におらず、隣の部屋でおもちゃで遊んでいる。


僕は自分のよだれを拭った。

そして、思った。

「 俺が寝たんかい 」






のどかな休日。

娘と虫を取りに公園に来た。

最近、ダンゴムシが好きな娘。


より一層、昆虫に興味を持てばと思い、クワガタが出る公園まで遠出した。


「 お!こっちにクワガタおるで! 」


「 こっちにもおった! 」


クワガタを3匹捕まえ、娘も大喜びしてくれた。



それからというもの、僕は毎朝起きると、まず虫カゴにクワガタの様子を見に行く。


今日も元気に昆虫ゼリーを食べている。


昨夜僕が入れたものだ。

僕は、子供心に返ったように、なんだか嬉しくなる。



娘は虫カゴを一瞥し、今日も保育園に行った。


僕はふと思った。

「 俺が一番楽しむんかい 」











今日も読んで頂いて有難う御座いました😃





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