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「やる気スイッチ」の見つけ方

column vol.1050

当社では6月〜9月が5日間の夏休み取得期間となるのですが、予定では本日休むつもりでした。

とあるクライアントの外ロケ撮影昨日の予定で、天候のことも考え、今日を予備日としてスケジュールを空にしていたからです。

…ところが、ちょっとした事情で撮影は本日に変更…(汗)

夏休みが先送りになった上に、天候は昨日よりも悪い…(涙)

…こんな時こそ気持ちの切り替えが必要です…

そこで今回は上手くいかない時の「やる気スイッチ」の見つけ方についてお話ししたいと思います。

「事実」と「感情」を分ける

まず望んでいたことが外れてしまった時のマインドセットです。

大事なのは「事実」と「感情」を分けること。

そう教えてくださるのは、『職場ですり減らないための34の「やめる」』で公認心理師・産業カウンセラーの片田智也さんです。

〈lifehacker / 2023年5月30日〉

片田さんはこのように語ります。

良くないことが起きた。だからといって、良くない考えをしなくてはならない決まりはありません

例えば、今回の私のパターンを例に出してみましょう。

改めて私に起きたことを整理すると

夏休みが返上された上に撮影の天気が悪くて…残念…

ということです。

まず事実

夏休みが返上された上に撮影するには天気が悪いこと

でも、それを「残念」に思うのは私の勝手

事実ではなく感情です。

もしかすると、上記事実を目の前にした際にラッキー?と思う人もいるかもしれません。

例えば、天気が悪いのならば、夏休みであっても楽しくないはず。

「もっと良い天気の日に休める!」と期待したり。

曇りならば、考えていた王道の案ではなく、新しい表現ができるチャンスと思ってみたり。

つまり、事実は変わらなくとも捉え方によっては、無限の可能性があるわけです。

例えば、ポストイットがもともと計画していた接着剤の失敗から生み出されたのは有名な話ですね。

よく「過去は変えられない、未来だけが変えられる」と言いますが、私は最近「過去も変えられる」と感じています。

誰しも「あの失敗(苦労)があったからこそ、今の成功(成果)につながっている」と思うことがありますが、それはまさに過去の捉え方が変わったことによる変化です。

逆に言えば、まだ上手くいっていない現状にあっても、過去の捉え方を変えることによって導かれる未来もあるでしょう。

ある意味、事実以上に捉え方がカギを握るとも言えますね。

結果は「出すもの」でなく「出るもの」

成功(成果)という話に触れましたので、一生懸命頑張っているのに、なかなか結果が出ない時のやる気スイッチはどこにあるのでしょうか?

片田さんは

結果は「出すもの」でなく「出るもの」

だと仰っています。

それは

本来、結果はそれに向けて行動を重ねたことに対する「ご褒美」のようなもの。「おまけ」の位置づけに近いだけに、“結果的なもの” を目的にしてしまうとおかしなことになってしまうわけです

ということが理由。

その例として、リオデジャネイロオリンピックで活躍したバドミントン奥原希望選手を挙げていらっしゃいます。

奥原選手といえば、日本人選手で初めてシングルスでのオリンピックメダル獲得(銅メダル)したことで有名ですが、壮行会での意気込みではこのように語っていらっしゃるのです。

ガッツあるプレーを約束します

決して「メダルを取りたい」といったような結果については語ってはいません

これは恐らく奥原選手が、結果以上に「自分のすべきこと」を意識していたからでしょう。

もちろん、「メダルを獲る!」ということを公言し、意識し続けることで結果が出るのなら良いですが、このパラグラフの冒頭で前提にしたのは

一生懸命頑張っているのに結果が出ない

ということです。

この場合に好転する要因となるのは、「何をすれば結果が出るか」を明らかにすることであることが多い。

恐らく、奥原選手の場合はガッツあるプレーを自他ともに見せられたら、結果メダルに届くと考えていたと思うのです。

つまり、すべきことが先で、結果は後から自ずとついてくる

例えば「何で部長になれないんだ…!」という人の話を聞いてみると、イマイチ部長になるためにすべきことが見えてないような気がします。

結果が出ない時こそ、出るための筋道をつける必要があるのです。

モチベーションの源泉を見つける

一方でメダルを取ることや、出世することだけがゴール(求める結果)というのもなかなか辛いものがあると思います…

…結局のところ…、金メダル取れるのも、社長になれるのも基本的にはたった一人

「勝つ」という指標だけで考えれば、それ以外の人はある意味で敗者になってしまいます、、、

もちろん「勝ちたい」と思う気持ちは否定しませんが、それだけが全てになってしまうと、私のような凡人はやる気が出ません…😅

ということで、勝ち続けなくても意欲高く仕事を続けたいと思っているのですが、非常に参考になる記事があったので共有させていただきます。

FNNプライムオンライン【コントロールできない気分はどうする?アスリート流“やる気の起こし方”は「マスト思考」にならないこと】です。

〈FNNプライムオンライン / 2023年7月1日〉

マインドセット・アスリートリテラシー・チームビルディングなど、年間1000名を超えるアスリートに指導しているプロフェッショナルコーチの坂井伸一郎さんは、このように仰っています。

「やる気」と「モチベーション」は似て非なる言葉である。

「やる気」「自ら進んでやり遂げようとする気持ち」

つまり、気分や気持ちなど、ある感情の状態のことを言います。

一方で、「モチベーション」は、自分がやりたいと心底思えた理由のことで、自分自身にとっての真の目的です。

例えば、本日の撮影で言えば、クリエイターの真の目的とは何でしょう。

当社の社員を見ていると「他の人には表現できない独自性のあるクリエーション」というのが、1つの答えなような気がします。

実際、今日の撮影でもそれを感じることができました。

今回のお題は、とあるスポットの夏休みの動画広告

晴天でこそ魅力的に映る場所なのですが、当社の担当アートディレクター天気の悪さにもポジティブに対応

束の間の晴天を上手く活かし、それ以外のシーンを曇り、雨に合わせて天気を読みながら柔軟に対応し、予定にはないアドリブも含めて撮影を進行してくれました。

おかげで天気の悪さを感じさせない動画素材を撮ることができたのです。

何よりも、望まない状況を歯ごたえのあるゲームを攻略するように楽しい気持ちで乗り切ってくれたことが、クライアントや撮影クルーの信頼を一層高めてくれたと思います。

他のスタッフも快く楽しんで対応してくれたこともあり、結果的には昨日の晴天だったら得られなかった評価を得た、と考えたい(笑)

…ということで、最後は手前味噌な話になってしまいましたが…、私自身が「今日が夏休みじゃなくて良かった」と感動したことは間違いありません。

後輩たちの活躍を見て、改めて「捉え方」って大事と感じた今日一日でした。

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