見出し画像

成長の源泉は「模索」にある

column vol.1136

本日、当社では上半期の評価会議がありました。

評価は評価のためにあらず。

成果課題を明らかにし、成長につなげる。

そして、成長したことで今まで以上に成果を挙げていく

そうした成果と成長の好循環を生み出すことが大切だと考えています。

この「成長」について、「なるほど!」と感じた記事がありましたので共有させていただきます。

それは、東洋経済オンライン【日本人が知るべき「大人が消えている」危機の実態】という記事です。

〈東洋経済オンライン / 2023年10月28日〉


成長は「模索」を通して生まれる

第6回小林秀雄賞や第3回伊丹十三賞などの受賞歴がある思想家の内田樹さんは、「大人」をこのように定義しています。

周りの子どもたちの知性的・感情的な成熟を支援できる人のこと。

逆に言えば、社会的地位があっても、物知りでも、その人がいるせいで、周りの人たちの成熟が阻害されるなら、その人は「子ども」

「大人」としての役割を果たしていないということです。

「成熟を阻害」というのは、「複雑なことを単純化」して教えてしまうことにあります。

もう少し分かりやすい言葉で言い換えると「答えを提示」するといった感じでしょうか。

世の中は複雑であり、そんなに簡単ではない

だからこそ、常に「模索」することが必要です。

ですから、答えを与えるということは、相手から「考えることを奪ってしまう」こと。

成長を奪っているとも言えるのです。

例えば、いくらコミュニケーションの指南書を読み漁ったとしても、ただ本に向き合っているだけでは、会話は上手くなりません

本を参考にしつつも、実際に経験を積み重ね、自分のキャラクターに合ったコミュニケーション法をつくり上げていくことが大事になるでしょう。

つまり、試行錯誤こそ成長の源泉ということです。

ですから、人の「思考の成熟」を支える人が大人というのは、よく分かります。

「答え」を持って相談する

私は幸い、「大人」の方々に囲まれて育つことができました。

…もちろん、…だからといって私が大人になれているかどうかは置いておきますが…

私を大人に近づけてくださった導きの言葉の中から、本日は「プレイヤー編」「リーダー編」、それぞれ1つずつご紹介させていただきます。

まずは、プレイヤー編から。

相談は自分なりの答えを持ってから来なさい

「どうしたら良いでしょうか?」ではなく、「こうしたいのですが、よろしいでしょうか?」と、自分なりの解決法を考えてから相談する。

そうしなければ、一向に解決能力は高まりません。

これは、打合せをするにあたっても同じです。

世の中を見渡すと、自分なりの策がないまま、とりあえず打合せしようとする場面を見かけることはないでしょうか?

これだと、練られていないアイデアや意見が飛び交い、結果…、「今回の話し合いをベースにもう一度、集まろう」ということになりかねません…

打合せ時間が長くなりますし、結論がどんどん後ろ倒しになってしまう…

それだと、みんなが損をしてしまいます。

自分だけでも「答え」を持っていると、すぐに解決するかもしれない。

実際、そういう思考の人はチームの中心になっていくことが多いでしょう。

…そりゃそうですよね。

「とりあえず集まってから考えよう」という人より、練られてた意見やアイデアを出せるのですから。

そうして、気がつくとリーダーになっているわけです😊

一流のリーダーとは?

ここで気を付けておきたいのが、リーダーになると役割が変わるということでしょう。

先ほど、私は自分なりの意見を持って相談や打ち合わせに臨むと「チームの中心になる」と語りましたが、実はこの状態はリーダーではなく「エース」です。

つまり、プレイヤー(メンバー)の中の中心人物になるということです。

エースは当然ながらリーダーではありません

リーダーとは、メンバーの能力を引き出し、チーム全体の成果を上げていく人です。

つまり、メンバーに活躍してもらうことが役割になります。

若い頃は、エースとリーダーの違いがよく分かっていませんでした、、、(汗)

その時、ある社長さんから言われたのが、次の言葉です。

三流のリーダーは、自分が引っ張ろうとする人
二流のリーダーは、丸投げする人
一流のリーダーは、何もせず、活気のあるチームの側にいる人

イメージとしては、ただニコニコと笑っていて、何もしていないんだけど、メンバーから愛されているような人です。

この「何もしてない」というのがミソで、実は「何もしていないように見せている」ことが多い。

メンバーにさまざまなシグナルヒント問いを与えながら、メンバーの活躍や成長を促していく

ちゃんとメンバーを主役にできる人です。

人は自分で成長したいものです。

試行錯誤し、いろいろ努力した上で、さまざまな目標を達成していく。

この自力の成功体験こそが、働きがいの好循環を生み出していきます。

リーダーはそれを理解し、導いていく

まさに「大人」です。

…とはいえ、分かっていても、私はまだまだ未熟なので、余裕がない時は、ついついメンバーに答えを与えてしまうこともある……(汗)

そんな時、「なるほど!ありがとうございます!」と相手が素直に喜んでくれたとしても、ドヤ顔だけはしないようにしています。

良きアドバイスをしたことに酔いしれず、むしろ「今は成長の機会を奪ってしまった」と自省する。

そんな風に私も大人に近づき、大人を育みたいと思う今日この頃です…😅

この記事が参加している募集

#マーケティングの仕事

6,994件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?