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「ビューティー 2023 SS」最前線

column vol.1041

昨日は、吉本芸人×VOCEのYouTube番組『ウレアカ?』についてお話しさせていただきましたが

VOCEといえば「美容流行語大賞2023SS」と題してVOCE読者の心に響いたビューティワードBEST10を最近発表しました。

〈VOCE / 2023年6月21日〉

ということにあやかって、本日はこの春夏(SS)のビューティー最前線をお届けしたいと思います。

ビューティーに興味がない方にも楽しく読んでいただくために、ビジネス全般にも通ずる時流ポイントも併せてご紹介させていただきます。

ですので、ぜひぜひ最後までお付き合いくださいませ。

美容の世界でも「推し活」ブーム

まずは早速BEST10を確認していきたいと思います。

1位「リポソーム」
2位「白湯・純欲・くらげ」
3位「美容成分買い」
4位「リップ復活」
5位「透けたい!」
6位「続く!リップモンスター争奪戦」
7位「ジェンダーレスコスメ」
8位「小田切ヒロ語録」
9位「推し活」
10位「ポテンツァ」

各ワードの詳しい解説は、ぜひVOCEの記事をご覧くださいませ!

この記事では、私が個人的に着目したものをピックアップさせていただきます。

まずは1位「リポソーム」です。

こちらは玉ねぎのように幾重に重り、層になったカプセル構造の美容液。

じっくりゆっくり、肌の奥へ届ける仕組みになっています。

そして、このリポソームをキーワードランキング1位になるまで押し上げたのが「コスメデコルテ」です。

いや、正確に言えば大谷翔平選手ということになるでしょう。

昨日の記事でも触れましたが、大谷選手をモデルで起用したことによる波及効果は凄まじいものがあります。

そうした流れで押さえておきたいのが9位「推し活」でしょう。

もちろん「メーカー推し」「アイテム推し」もありますが、やはり長井かおりさん石井美保さんなどの人気美容家に対する「人物推し」は注目したいところです。

長井さんとはこの春、某商業施設の仕事でご一緒させていただきましたが、コアなファンの熱気を直に感じることがてきました。

これは、8位小田切ヒロさんにも通ずるところです。

そして何と言っても過去2回美容流行語大賞に輝いた「エビデンスおばけ千賀くん」推し活美容を象徴しています。

千賀くんとは、もちろんKis-My-Ft2千賀健永さんです。

芸能界きっての美容通として知られ、エビデンスに基づく説得力のある千賀さんの言葉は、多くのコスメファンの心を掴んでいます

今回、ランキングに姿を現さなかったのは殿堂入りしたから。

情報過多の時代において、何を信じたら良いか分からない迷子さんが増えていますが、だからこそ、マーケティングの現場でも確かな情報源(信じられる人・企業)への強いニーズを感じるのです。

これは美容業界だけではなく、全ての業界に言えることでしょう。

「脱マスク」と「脱仮面」

それから、6位「続く!リップモンスター争奪戦」4位「リップ復活」です。

こちらはいずれも、マスク着脱の自己判断による新しい兆し。

皆さんの周りではどうでしょう?

恐らくだいぶ脱マスクの人が増えたのではないでしょうか?

これまでは目の周りの見えるところだけメイクしていた人も、きっとフルメイクする日々が戻っていることでしょう。

ちなみに、コスメショップの「アットコスメ」は、2023年下半期のメイクアップで重要になるパーツに「鼻」を挙げています。

〈WWD JAPAN / 2023年6月12日〉

実際、5月に行ったアットコスメユーザーを対象としたアンケート調査では、10〜30代の37%が「マスクで隠れていた鼻が気になるようになった」と回答。

同社のサイト内でも鼻下鼻筋小鼻などの「鼻」についての口コミが増えているそうです。

もちろんケアコスメは当然のこととして「鼻メイク」も主流になってきています。

そのことを表すように、アットコスメトーキョーのシェーディングカテゴリの売り上げは昨年対比で2.5倍と伸長しているのです。

いずれにせよ、「脱マスク」「コロナ明け」はこの年のポイントになるでしょう。

ちなみに、WWD JAPANの同記事でもう1つ押さえておきたいキーワードがありました。

それは「#無加工」です。

今やSNSにおいて若者の間では写真の加工が当たり前ですが、最近は無加工で投稿する傾向も見られています。

これは「すっぴん投稿」にも通ずるところで、無加工でも可愛いことがウリになるということです。

その分、鼻メイクも然り、綺麗な肌を演出できるファンデーションや、唇の縦ジワが目立たないリップなどを活用して「無加工で素敵な自分」を発信するわけです。

…、まぁ…、加工もバッチリメイクも、おじさんの私にその違いはよく分からないのですが…😅

…いずれにせよ、最近TikTokなどのショート動画でも「マスクを取った私はどうでしょう?」的な動画が上がっていますよね。

「脱マスク」「すっぴん」「無加工」いずれに共通するのは「本当の私」をどう価値付けたいかという心理です。

noterさんの中には、恐らくキャリアなど素晴らしい正体を隠している方も多いと思いますが、時にリアルな自分をチラ見せするとファン心理が高まるかもしれませんよ〜

あれ?ひょっとして○○さん、実は、こんな企業でこんな仕事をしているのではないか…?ええ!そしたら、思っていたよりも大物😍

みたいな感じで、ファンは目が離せなくなるはずです😊

一方…、私は全てを公開し過ぎて、それができなくて残念ですが…(笑)

「本当の私」、これは間違いなく時代のキーワードでしょう。

AI時代の「パーソナライズ」戦略

「顔」といえば、今年を代表する顔の1つがAIでしょう。

そんな中、どうやら日本初のAI美顔器が誕生したそうです。

〈WWD JAPAN / 2023年6月5日〉

その名も「ハケイ」

ヤーマン トウキョウ ジャパンから発売されたの進化するAI美顔器なのです。

驚くのは、クラウド上に2万点以上のスキンケア化粧品データを集積していること。

浸透に適した波形を即時に生成し、普段使用する化粧水美容液スキンケア成分より肌の奥に浸透させることで、スキンケア商品の効果を引き出してくれるのです。

さらに、新機能の追加情報アップデートを随時行うことで、「新しい美顔器が出るたびに、買い替える」という行動も減らすことができるサスティナブルな美顔器でもあります。

このAIがもたらしてくれる最大のベネフィット「パーソナライズ」です。

最近はSpotifyでもYouTubeでも、Amazonでも、アルゴリズムによるレコメンドは当たり前になってきていますが、今後は家電の世界でもそうなっていくに違いありません。

収納された食品を分析して足りないものを自動的に注文してくれる「冷蔵庫」

一番好みの焼き上がりを学習(ディープラーニング)してくれる「トースター」

気温と体温に合わせて温度調整してくれる「エアコン」などなど、AIが優秀な執事のように生活をサポートしてくれる時代が近づいています。

…となると、やはり気になるのはうっかりしているとAIの言いなりのような暮らしになってしまうことです…

個人的には偶発性など、合理性の中の余白をどうデザインするかということに次なる意識が向かいます。

まぁまぁ、自分としてはそんな形でAIとの共存を果たしていきたいと思います!

〜ということで、いかがでしたでしょうか?

美容に縁遠い方も、多少は自分に関連している情報に感じていただけましたか?

興味のない分野でも、自分の過ごしている日常との共通点は結構あるものです。

そうした点を結び合わせていくと、時代の輪郭が一層クッキリ見えてきます。

当社ではテーマや業界関係なく時代を分析する手法を「ランダム分析」と呼んで実践していますが、その一端を感じていただけたなら嬉しいです。

それでは、また明日。

よい週末をお過ごしくださいませ😊

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