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脳の若さは「遊び心」がカギ

column vol.1173

昨日は【大人世代の2023 -トレンド総括-】という記事をお届けいたしましたが

私もあと3年で50代。

ここ1〜2年、50歳からの人生を考えるようになりました。

当社の先代社長はかつて『50歳からの自己投資』を出版し、よく私たちに「50歳は生まれ直し年」と言っていました。

最近になって、私もアラフィフでの意識変革が大変重要だと思うようになっているのです。


50歳は「気力の曲がり角」

まず、50代ライフステージの変化が見られます。

仕事においては役職者としての経験もつき、その役割に慣れてきていると思います。

逆に、そのまま定年まで働くとすれば、マンネリ化する可能性が高い…

一方、50代で役職定年を迎える企業では、確実に変化が待っています

また、プライベートでも子育て中の方は、ちょうど子どもが「親離れ」する時期。

子どもに向けていたエネルギーを再び自分に向けなければなりません。

定年後の生活も見えてきますので、まさに50代は人生の変革期なのです。

そして、個人的に注目している大きな変化「前頭葉」のこと。

こちらは大脳の前部分にあたるのですが、「好奇心」「やる気」「自発性」の源となる部位。

…悲しいかな、40代から急速に低下すると言われています。

ですから、早い人だと40代から、多くの人が50代から「意欲の減退」を意識するのです。

新しいことをやるのが億劫…

気力がなくなり、マンネリを好むようになります。

いかに小さな変化を取り入れるか

前頭葉を低下させないようにするには、常に新しい変化を取り入れることが必要です。

それを怠ると、どんどん低下し、マンネリループに陥ります。

最後に判を押したように印籠を出す究極のマンネリドラマである『水戸黄門』ご高齢の方は好むと言われていますが、このループによるものなのでしょう。

本当は40代から、欲を言えば若い頃から好奇心を持って新しい風を取り入れると良いのですが、50代からでもそうした姿勢を持つことが重要になります。

…とはいえ、もうすでに億劫…という方もいるでしょう…

それでも、2022年トーハン・日販年間総合ベストセラー1位に輝いた『80歳の壁』の著者、和田秀樹先生

ちょっとした工夫で毎日に変化をつけることが大切

と仰っています。

〈PRESIDENT Online / 2023年12月12日〉

例えば、普段話さない人と話してみる

服装を変えてみるなど、ほんの些細な変化でも有効であると仰っています。

私がよく行っているのは「知らない街」を練り歩くことです。

新しい環境や未知の刺激は、命の危険を伴いかねないストレスの一種。

このような状況の時は、ノルアドレナリンの放出が高まり、脳がフル回転し、活性化されると聞いたことがあります。

通勤の際も、普段通らない道を通ることだって小さな変化と言えるでしょう。

「遊び心」を意識する

もう1つ参考になったのがXD【菅俊一 × 松永伸司|同じ道では帰らない。楽しく暮らすために考える「遊びとルールの関係性」】という記事です。

〈XD / 2023年9月28日〉

小さな変化と言われても、なかなか意識しづらいと思う方は、「遊び心を取り入れる」と考えてみるのもオススメです。

遊び心について、現代ゲームスタディーズの第一人者、ミゲル・シカールさんは、「遊びとは逸脱すること」と語っております。

そして、この言葉に対して、『プレイ・マターズ 遊び心の哲学』の訳者である美学者・松永伸司さん

いかに与えられたものからはみ出すか、という態度を「遊び心」と呼んでいるんです。それは「遊び」そのものとは区別されて、「遊びの特性を遊びではない活動に投影すること」と続けています。

と解説。

XDの記事で対談相手を務めた多摩美術大学美術学部統合デザイン学科准教授菅俊一先生も、このような分かりやすい例を挙げていらっしゃいます。

テレビゲームでいえば、例えばあえてアイテムを使わないとか、装備をレベルアップさせないとか、制限を加えてプレイする “縛りプレイ” ってあるじゃないですか。

つまり遊び心を持てば、元々のルールを “逸脱して” 新しい楽しみ方ができるわけです。

先ほどの和田先生「ちょっとした工夫で毎日に変化をつける」というアドバイスも、菅先生ゲームのような意識で楽しもうとしていらっしゃいます。

居酒屋とかでおすすめのメニューってあるじゃないですか。かた焼きそばが美味しいと有名です、みたいな。それを避けてみるのは遊び心に近いのかなと思います。

「予定調和を崩すための、ちょっとしたゲーム感覚を持つ」

そういうことなのです。

ピンチでは「遊び心」を加えてみる

よく成功者の多くは「ピンチをチャンスに変えるのが上手い」と聞きますが、側から見ると「楽しんでいる」ように見えます。

私も昔、先輩から言われて行っているピンチをチャンスに変える遊び心があります。

それは、クライアントに謝罪しに行く時の心構えです。

普通は「許してもらおう」とします。

しかし、先輩から教えてもらったのは

怒っているクライアントを喜ばせろ

という考え方でした。

単に許してもらおうと思えば、マイナスがゼロになることが上限になりますが、「喜んでもらう」ことを目標にすればプラスになる可能性があります。

こうした考えを持ってからの方が、上手くいっていると実感しています。

『怪獣人間の手懐け方』の著者で、幻冬舎の編集マンの箕輪厚介さん

嫌いな上司に対してほど褒める

と、ご自身のYouTubeチャンネルで仰っていました。

普通は、嫌いな人を褒めるのは嫌ですし、プライドが許さない部分もあるでしょう。

しかし、「この人をトコトン喜ばせるゲーム」として遊んでしまえば、それで上手くハマれば、相手もこちらに良い接し方に変わるかもしれません。

つまり、固定観念から逸脱できなければ、マイナスが多少減少する可能性があるだけですが、遊び心を持てばプラスの関係になる可能性が生まれる。

なかなか簡単にできることではありませんが、考え方の1つとしてご参考にしていただければ幸いです😊

仕事だけではなく人生の後半を豊かに

軽やかな工夫から始まり、上級編までお届けして参りましたが、20代、30代はただ仕事をしているだけで成長できていましたが、40代を超えると単に仕事をしているだけでは低下していく可能性がある…

何より意欲や好奇心を失ってしまえば…、まぁ…これ以上説明する必要もないでしょう…

いずれにせよ、仕事をリタイヤしても人生は続きます

社会人は多くの時間を仕事に割きますから、仕事への気力をなくし、マンネリ化が進めば、どんどん前頭葉が萎縮してしまうわけです…

「定年後は、つまらない社会人生活を過ごした分、楽しいことするぞ!」と思っていたとしても、前頭葉が低下してしまったら、シニアライフを楽しむ気力すらなくなってしまうかもしれません…

仕事をしている時間も、遊びの時間も脳は関与しています。

やはり、リタイヤした後の人生を楽しむためにも、仕事にも遊び心を加えた方が良さそうですね😊

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

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