見出し画像

お仕事で学びたい芸人力

column vol.1288

東京の町田商工会議所が、10月ビジネスパーソン向け

~吉本芸人から学ぶ~「明日から使えるビジネスコミュニケーション術」セミナー

を実施。

そんなニュースをたまたま見つけ、最近ますます「芸人さんの持つ力に注目が集まっている」と感じました。

〈町田商工会議所 / Webサイト〉

確かに、芸人さんのコミュニケーション能力素晴らしい

そして、そのノウハウを学ぼうという動きは様々な企業で見られています。


世界が求める「ユーモア」

笑いによって人を和ませる「ソフトスキル」は今、日本だけではなく、世界の経営者やリーダーも重要視しています。

ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティングロッシェル・カップ社長

シリコンバレーのリーダーたちはソフトスキルの重要性を認識するようになってきた」

とコメント。

ユーモアの有効性世界共通だと言えます。

〈日本経済新聞 / 2024年5月5日〉

ちなみにソフトスキルの対極は、「ハードスキル」なのですが、それぞれの違いはこのようになります。

●ハードスキル
…プログラミング、デザイン、分析など
●ソフトスキル
…共感力やチームビルディングなど

つまり、ソフトスキルとは「対人スキル」のことです。

イタリアのラグジュアリーブランドの日本法人であるボッテガ・ヴェネタジャパンでも昨年、従業員のセールス研修「お笑い」を導入。

緻密に計算されたテンポ的確なワードセンスで観客を魅了する芸人さんの技術学ぶことが多いというのが、その理由です。

お笑いの「フリオチ」接客業に応用できると考えられています。

フリオチについては、日経新聞がこのように分かりやすく解説してくれています。

「例えば「私は客よ。お客様は神様でしょ」といった共通認識であるフリを伝えたあとに「神対応は別料金になります」などのオチで話を締めるような具合」。

お客さんの共通の悩み「フリ」にし、売り込みたい商品の良さ「オチ」にする。

そうしたイメージです。

他にも、社内で漫才コンクールを開催し、話術を磨いている会社もあるとのこと…(驚)

そうした芸人的コミュニケーション術を活かしていくというのは、やっていても楽しいことでもありますし、個人的にはやってみたい研修の1つです😊

プロモーションにも活かせる芸人力

ボッテガ・ヴェネタジャパンの事例を出したので、ファッション関連でもう1つ興味深い話をさせていただきます。

ファッションデザイナーの久保嘉男さんが手掛ける「ヨシオクボ」「Rakuten Fashion Week TOKYO 2025 S/S」でランウェイショーを開催。

2025年春夏コレクションを披露しました。

ヨシオクボといえば、ブランド創立20周年の節目の年。

その記念すべき年の舞台に選んだのが、何と!

「ルミネtheよしもと」

つまり、吉本興業のお笑いの舞台だったのです。

〈FASHIONSNAP.COM / 2024年9月5日〉

間寛平さん率いる吉本新喜劇とのコラボレーションによるランウェイショー

これまでも吉本興業の劇場でファッションイベントが開催されたことはあったのですが、喜劇ランウェイショー融合させたのは初めてとのこと。

20分以上コミカルな劇が続いた後、間寛平さんのきっかけセリフが発せられるとファッションショーがスタート

舞台の袖からモデルが次々に登場し、客席の間をウォーキングしたそうです。

新作を披露し終えると、演者とモデルがステージ上に集結

最後は、寛平さん「会場としての使用料、300万円いただきます」オチをつけて会場を沸かせたようです〜

世の中、お笑いが好きな人は多いと思いますので、話題の波及効果は大きい

ファッションのみならず、お笑いの力を使ったプロモーションのカタチは、ますます見られていくでしょう。

正しいことをユーモアで伝える

「芸人の力」ということで最後にご紹介したいのが、街の美化活動を行っている芸人さんの話です。

この芸人さん、全国的にはまだ知られていないのですが、千葉県の柏市や我孫子市では局地的に有名な方

その人気の秘訣は、この格好にあります。

日刊SPA!

そう、「フリーザ」

『ドラゴンボール』のキャラクターになりきって(?)、街のゴミ拾いに勤しんでいるのです。

〈日刊SPA! / 2024年9月9日〉

人呼んで「茨城のフリーザ」

えっ!千葉じゃないの…??

と、気づいた方はスルドイです…(笑)

実は、実家は茨城のようで、千葉まで来ている理由は、ラグビーチーム「NECグリーンロケッツ東葛」の大ファンだからとのこと。

チームの練習場がある天王台駅周辺選手がたくさん住んでいるエリア。

大好きなチームのある街をキレイにしたいという理由で、わざわざ茨城から足を運び、2時間半ぐらいかけてゴミ拾いをしています。

愛するチームのある街に貢献している。

その甲斐あって、活動を始めてから知り合いは200人以上増えたそう。

すっかり天王台のマスコット的存在になっています。

その愛され方はなかなかのもので、茨城のフリーザーさん曰く

「活動を知って『スポンサーになりたい』と言ってくれる人がいるんです。コメ農家の方から支援してもらったり、天王台の『ばんばん亭』という食堂の店主が『いつ来ても無料で飯食わせてやる』と言ってくれたり、ありがたいことに食事には困らないですね」

というぐらい応援されている。

スポンサーのばんばん亭の店主

「天王台に、代わりにこの役割を背負ってくれる人はいません。誰もやりたがらないけど、やるべきことを率先してやってくれている。そこは彼をリスペクトしている

と絶賛。

素晴らしいですね〜😊

茨城のフリーザさんのこうした活動を知り、思ったことは、社会の善い活動にもユーモアがあった方が良いということ。

まさに正義の味方なわけですが、正義正論ってマジメに発信するほど反発心を覚えてしまう人もいるわけです…

以前、「飲んでいる間はスマホを見ずに話に集中してもらいたい」という願いを込めて、渋谷ネオ焼肉・ホルモン ふたご「スマホ断食サワー」を発売した話をしましたが

これもスマホのライトをつけてグラスに差し込むと「映える」サワーになるというユーモアのある仕掛けが、正論を非常に受け入れやすいものにしています。

もしかしたら、会社家庭何か言いにくい正論をぶつけないといけないシーンではフリーザーの格好をしたら、和やかに聞いてもらえるのかもしれない🤔

…いやいや、…それはダダすべりしそうな予感なので、止めておきましょう…

いずれにせよ、様々な場面でいかに「笑い」の要素を効果的に入れるかがポイントになることは間違いない。

そんなことを改めて考えながら芸人力を学んでいくと良いのかもしれません。

そして私も、今日は木曜日なので、『アメトーーク』を観て学びたいと思います🫡

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集