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「中間の消滅」
vol.109
昨日は、【中間の膨張】と題して二項対立している問題には最適解としてのアイデアが膨らんでいくという話をさせていただきましたが
当社の先代社長であり、マーケティングコンサルタントの谷口正和がもう1つよく言っていたのが
「中間の消滅」
です。
…えっっっ…???膨張するんじゃないの…???
…と、昨日の記事を読んでくださった方の中には疑問に思う方もいらっしゃると思いますが…
こちらは時系列で捉えていただきたいと思います。
①二項対立を解決する最適解が生まれる(中間の膨張)
②最適解がニュースタンダードになる(中間の消滅)
例えば、昨日の接客時にガッツリではなくちょこんと座る「マイナビバイトチェア」は、まだ世の中で市民権を得ているとは言えないでしょう。
ですので最適解として膨張している段階です。
ただ、今後このちょこんと座るスタイルが世の中の常識となれば、接客は立ち仕事という常識が消滅し、ニュースタンダードとして定着する。
そんなイメージです。
他にも最近のトピックスで例を出したいと思います。
まずは「ターゲット」についての中間の「膨張→消滅」です。
皆さん、玩具メーカーのターゲットといえば、どんな人たちを想像するでしょうか?
恐らく、「子ども」と思う方の方が多いのではないでしょうか?
しかし、その常識も変わろうとしています。
〈BUSINESS INSIDER JAPAN / 2024年6月24日〉
少子化の時代において、玩具メーカー大手のバンダイナムコホールディングスやタカラトミーは、2023年度の売上高が過去最高を記録しています。
なぜなら、大人向けの趣味・雑貨市場に商品ラインをシフトするエイジレス戦略をとっているからです。
例えば、「ドラゴンボール」のカードゲーム(バンダイナムコHD)や、「ベイブレード」(タカラトミー)などは大人にもファンが多い。
実際、矢野経済研究所の調査により約1700億円規模のハイターゲットトイ(大人買いを狙った高単価玩具)市場が形成されていることが判明しています。
ファッション業界においても、キッズ・ベビー服を展開する「ファミリア(familiar)」のアイテムを、普段使いする大人が増えているのです。
〈FASHIONSNAP.COM / 2024年5月27日〉
他にも「会社のプロジェクト」においても中間が活性化していると感じます。
例えば、ファン顧客は企業と顧客の橋渡しに重要な役割を担っています。
そして、そのファンがそのまま入社するという「共感採用」という言葉もキーワードになりつつあります。
〈Forbes JAPAN / 2024年3月15日〉
また、最近は「企業横断プロジェクト」という点で面白い事例も生まれています。
大手文房具メーカーのコクヨが昨年11月に立ち上げた「SAUNA BU(サウナブ)」というサウナグッズのブランドもそうでしょう。
この「サウナブ」、音で聞くと最初にイメージするのは「サウナ部」ではないでしょうか?
そうなのです、実はこのブランドは同社社員発のコミュニティ「サウナ部」から生まれているのです。
2016年、コクヨ社員の「カワちゃん」(本名は川田直樹さん)が自分のようなサウナ好きの同志を会社で集めようと動いたことが始まりでした。
気がつけば、サウナ部は社内どころか社外の人たちも入部する大きなコミュニティに成長。
そのエネルギーは1ブランドを立ち上げるまでの熱気を生み出したというわけです。
このように中間は膨張し、それがニュースタンダードとなって定着(中間の消滅)していく。
そんなストーリーを感じていただけたでしょうか?😊
ちなみに、サウナブのくだりを書いている最中に、
やきいもさんが【「書く」と「サウナ」の共通点を2,312文字で語ってみたら思わず熱量があふれました。】という記事の中で、
私の【「書くこと」は「整うこと」】という記事をご紹介くださったという通知が届きました。
サウナでつながった嬉しい偶然!
朝からテンション爆上がりさせていただきました(笑)
やきいもさん、記事をご紹介いただき、誠にありがとうございました!
今後も中間についての事例をキャッチしお届けいたしますので、本日はその「中間報告」ということで、次回も楽しみにしていただければ幸いです。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました😊
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