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教会の問題

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キリスト教会はとても居心地のよいところです。でも、満点を期待してはいけないでしょう。たくさんの問題を抱えています。とくに内側にいると見えないものを、なんとか見ようとするひねた者が…
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2022年7月の記事一覧

命を与えた説教

命を与えた説教

すばらしい説教、というものが、いまはウェブ環境から受けられる。これはたいへんうれしい。ありがたい。命ある礼拝説教で、生きる力を受けることができる。なんという恵みだろうか。
 
ある人が、その説教を聞いた感想を届けてくれた。部分的に、ご紹介してみよう。
 
ずっと、辛い状態が続いている。仕事の上でも、教会環境の上でも、その他具体的に挙げれば枚挙に暇がないほどに、辛いことに包まれている。とくにこの一週

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空白の30年間

空白の30年間

偶々テレビで、久しぶりに統一協会について語る有田芳生氏を見た。かつて社会問題化したときには、この人の命懸けの解説が、適切な判断がなされるために、貢献していたのだが、久しぶりだというのは、その後、テレビで同様に統一協会問題で解説をするという機会が、殆どなかったように見受けられるからだ。
 
つまり、そのような解説は、もはや視聴率に影響しない話題となり、マスコミが取り上げなくなったからである。だから、

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ひとの痛みを

ひとの痛みを

当事者に、なれるわけがない。だのに、当事者のことを分かっているかのように、振舞うのは、失礼なことでもあるし、「ええかっこし」であるとも言える。
 
分かっているのではない。無力感に打ちのめされた、と言えば、自己中心であるに過ぎないかもしれないが、正直なところ、そう言うのが、一番言いたいことに沿うような気がする。
 
1995年1月17日、未明のあの揺れは、まず私が気づいた。カタカタカタカタ……それ

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本当にそれは言論の問題なのか

本当にそれは言論の問題なのか

暴力と言論について、新聞が一斉に取り上げている(新聞の立場によっては、やたらこれを強調しているところもある)。言っていること自体に大きな齟齬はない。だが、実にさまざまな暴力があり、言論という建前をとって暴力を遂行しているということもある。経済的条件をちらつかせて暴力をぶつけていることもある。水を垂れ流し、電気をふんだんに使う私自身がまた、誰かにとっては暴力をはたらいていることになるのだ。自分が暴力

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救いの体験

救いの体験

妻が、新しい教会で転入会の「証詞」をしたとき、何人かの人から珍しがられたのだという。「そんなはっきりとした救いの経験があるなんて……」のように。私もたぶんそう見られたのだろう。というのは、その教会で、自分はこんなところから救われたのだ、という話を聞く機会が、あまりないからだ。
 
例外はもちろんある。ある人は、自分の若いときの体験談をきちんと話す。いまでも若いうちだが、一人の牧師である。この人は、

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コロナ禍の中の教会

コロナ禍の中の教会

コロナ禍に陥って、2年半。キリスト教会は、一般に苦労している、と思う。最初は、ほぼ法的に、集会ができなくなった。韓国での教会のクラスターが、抗えない雰囲気をつくったのも事実だが、概ねそれを受け容れ、その代わり、リモートでの礼拝参加という方法をつくりだした。高齢者や貧困家庭などを排除することにもなったが、なんらかの形でつながりをつくろうと努めたことであろう。
 
その後、緊急事態宣言そのものが解除さ

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