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没後50年 ミースを読む夏
8月17日。ミース・ファン・デル・ローエの年譜を眺めていると、今日が彼の命日だと気づいた。しかも、2019年はちょうど没後50年にあたる。
ある時、いつものように一服してから、ミースは話し始めた。
「私はベルリンに蔵書を3000冊残してきた。後でそのうちの300冊を送ってもらったのだが、整理してみると、私がとっておきたいと思った本は30冊しかなかった」
(高山正實『ミース・ファン・デル・ロー
qp「セルヴェ」展を見た:アール・ヌーヴォーとアニメーション
パープルームギャラリーで開催中のqpさんの個展「セルヴェ」を見た。セル画による作品の愛らしさには目を奪われる。テーマは「植物と鉱物の結婚。アール・ヌーヴォーとアニメーションの結婚」だという。
涼しくて気持ちのいい天気だったから、会場へは自転車で向かった。結果、片道一時間のサイクリングとなった。考える時間は余るほどあり、帰り道に色々なことが頭に浮かんできたので、痛くなったお尻を無駄にしないために記
クモとモモ:リチャード・ノイトラから中川エリカへ
リチャード・ノイトラの建築の特徴である、外に飛び出す柱梁のフレーム。これはスパイダー・レッグと呼ばれているらしい。それを知ったとき、中川エリカさんの設計した「桃山ハウス」を思い出した。桃山ハウスも柱と梁が外に飛び出している。
ノイトラは1892年のウィーン生まれで、中川は1983年生まれ。およそ90年の時間を飛び越えて広がった、ある種の自由連想について書いてみたい。
中川エリカ建築設計事務所ウ
マグカップからデザインを旅する
いたるところにデザインは転がっている.あれもこれも,考えだせば大概のところにデザインを見出すことができる.新しくマグカップを買ったときも,デザインの世界を色々と覗いてまわることになった.これはその旅行記.
いい旅に連れて行ってくれた,このマグカップは「買ってよかったもの」だ.
インターフェイスとしてのマグカップコメダ珈琲のモーニングによく行っていた.コーヒーの味はあまり好みではない.ふだんは使
KAIT工房はなぜ透明になれるのか?:超能力としての透明性をめぐって
マーク・チャンギージー『ひとの目、驚異の進化』という本を読みました.人間の目の知られざる能力を,超能力(テレパシー,透視,未来予知,霊読)に見立てて説明する本です.
どの能力についても刺激的な内容だったのですが,ここでは,特に面白かった透視能力を参考に,建築の透明性について考えていきたいと思います.後半では,透視能力を経験できる建築として,石上純也さんが設計したKAIT工房を論じます.
よろし