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英語科教育法の歩み

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かわむらが勤務校で担当する英語科教育法の取り組みについて、授業者としての振り返りや実践のログを残すことを目的として記事を書いていきます。理想的には毎回の授業について書いていきたい…
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2022年7月の記事一覧

「発表」って何をどう指導するの?

「発表」って何をどう指導するの?

英語科教育法IIIの授業ログ。
今回は「話すこと(発表)」についての講義回。

発表の目標高等学校学習指導要領の英語コミュニケーションIでは「発表」について以下のような目標が掲げられている。

「日常的な話題」でも「社会的な話題」でも、「論理性」が重視されるのが特徴の一つだ。
尚、英語コミュニケーションIIでは、支援の量が「一定」とされ、「詳しく話して伝える」となる。
英語コミュニケーションIII

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正しさを求めて…

正しさを求めて…

英語科教育法Iの振り返り。第13回。
履修者4名が毎回一人が模擬授業をする。今回で全員が3回の模擬授業をしたことになる。

模擬授業の概要今回の模擬授業は中学1年生を想定し,ジェスチャーゲームを通して英語を使わせる授業。

8人の生徒役が4人ずつの2チームに分かれて,ジェスチャーをする順番をチーム内で決め,ジェスチャーを見て何をしているところかを英語で言い当てる。言い当てる側は自由に相談可能だが,

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二人で話せば「やり取り」か

二人で話せば「やり取り」か

英語科教育法IIIの授業ログ。
今回は「話すこと(やり取り)」の模擬授業回。

前回の講義回では「コミュニケーション活動」と「言語活動」の違いを、学生に実際に両者を体験してもらいながら整理した。

その中では「言語活動よりコミュニケーション活動の方が、学習者として好きだ」という意見も見られ、どちらが良い/悪いという話ではないというところに一応着地はしたのだが、でもやはりこれから英語の先生になる学生

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ペア/グループで一つのものを視聴する意義

ペア/グループで一つのものを視聴する意義

英語科教育法の授業ログ。

模擬授業の概要今回の模擬授業は「国際英語論」に注目したもの。

元々のきっかけは模擬授業担当の学生が「イギリス英語とアメリカ英語の違いとかを扱ってみたい」という相談に来たところから。
「普段聴いているアメリカ英語と違う発音を聞き取れるようになる」という技能面に関心があるのか、それとも「アメリカ英語以外にも色々な英語がある」ということを知ってもらうことに関心があるのかと問

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「コミュニケーション活動」と「言語活動」

「コミュニケーション活動」と「言語活動」

英語科教育法IIIの授業ログ。
話すこと(やり取り)の講義回。

自分が学習者として教室で日本語話者同士で英語を話すのが嫌いだったこともあって、話すこと(やり取り)の活動は授業者としても苦手分野だ。
授業準備の段階から2-3週間かけていつも以上に勉強したのだが、90分の授業でどこを話してどこを削ぎ落とすかの判断が難しかった。

最終的には、中部地区英語教育学会でも話題になった「コミュニケーション活

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英語科教育法についてラジオで語りました

英語科教育法についてラジオで語りました

Anfieldroad先生の英語教育2.0podcastにお招きいただき、武田信子・多賀一郎(2022).『教師の育て方』学事出版 をタネ本にして英語科教育法の在り方について考えた。

今回は「学生にどこまで任せちゃう?」「どれぐらい口出しせずに見守る?」みたいな話もしたのだが、まさにこの対談の直後の英語科教育法Iで対話型模擬授業検討会の司会を学生に任せてみた。
前々から出来るだけ早く司会を学生に

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生徒の反応を解釈する

生徒の反応を解釈する

英語科教育法Iの授業ログ。

模擬授業の概要模擬授業はTaylor SwiftのWe Are Never Ever Getting Back Togetherを使ったリスニングと歌詞解釈。

「grammar・writing・speakingが前の模擬授業で行ったので、listening・readingを軸とした、ペアワークも取り入れた授業にしよう」ということで、洋楽を聞き取るだけではなく、その後

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Is "more" better?

Is "more" better?

英語科教育法IIIの授業ログ。
ライティングに焦点を当てた模擬授業の回。

早速余談だが、この回から2名の4年生がゲスト参加してくれた。
4年生は昨年度までに英語科教育法を全単位取り終えているので当然私の授業に来る義務はないのだが、教員採用試験に向けて色々と協働的にやっていく中で私の英語科教育法の授業の話になり「行ってみたい」と言ってくれたので、ありがたく来ていただいた。
2人とも本来この日は全休

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長い文と複雑な文

長い文と複雑な文

英語科教育法Iの授業ログ。
かなり間が空いてしまって、第何回の振り返りかはよく分からない。

この回から模擬授業は3周目に入り、なかなか挑戦的な内容に。

模擬授業の概要5人ずつのグループに分かれてのライティング。
スクリーンに表示された写真を見て、それを表す英文をみんなで考えて書く。
そして以下のルールを設定してゲーム性を持たせる。
① 単語数の多いグループに1ポイント
② 一番スペルの長い単語

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