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若手時代に読みたかった「"劇薬"の仕事術」

「若手時代に読みたかった・・・。」

本を読み終えた時の感想です。新人時代からライバルと一気に差をつける「仕事と向き合う姿勢」が本書には数多く眠っております。

そのTipsをまとめました。仕事がデキる大人への成長を目指す方は、
今日この時点から使えるモノはどんどん使いましょう!

新人時代にライバルとの差をつける五箇条
1、人と同じことをしない
2、「その目的は何か?」を常に考える
3、「人は"やりたいこと"か"やらなければならないこと"しかやらない」
4、時間効率は厳しすぎるほど追求すべき
5、修羅場に挑みスキルを磨く

1、人と同じことをしない

誰もが当たり前と思いがちですが、人は何かの真似をしたがる生き物。
唯一無二のオリジナルな自分であるためにも「自分が何がしたいか/何をするのか」を決めるべきです。
足立さんは父からこう言われて育ったようです。

「何がしたいのか。だからどうするのか。自分で考えろ。」
親からの「自分で考えて、自分で決める。」という教えは大きな影響を受けています。

また大学の先生からはこんな教えも。

「バイトが忙しいから授業に行けない、というのは論理的に間違っている。自分が授業よりバイトの優先度を上げているだけ。すべては自分自身の選択だ。」

何かのせいだと思っていることの大半は、自分自身で決めていることなのです。何かのせいにしそうになった時は「自分で決めたことだから・・・」、と胸に手を当てて聞いてみましょう。

人と同じことをしない、から脱却するための方法として、「参加するMTGでは必ず1つは自分の意見を伝える」という訓練をすると良いと思います。
私もかつての上司から「MTGに参加して何も意見を言わないのであればMTGに出る必要はない。他の作業に時間を当てた方が良い。ただ、自分の意思で参加すると決めたのであれば、最低でも1つは自分の意見を伝えるべき。その意見が間違っていても大丈夫。自分の意見を伝えることが大事だ」と。
知識は誰でもいくらでも身につけることができますが、見解を持てるようにならなければ成長してことにはなりません。
経験が浅いのはむしろ消費者に近い証拠。間違っても良いので自分の意見を持ち発言することをMustにしましょう。

2、「その目的は何か?」を常に考える

仕事に対する考え方の「基本」として「OGSM」というフレームワークがあります。「Objective(目的)」、「Goal(ゴール)」、「Strategy(戦略)」、「Measurements(評価)」。全てのビジネスは目的から始まります。

足立さんがP&Gで叩き込まれたのは、あらゆる仕事において、「その目的は何か?」と問われることでした。プロジェクトでも会議でも常に目的から話すことが求められます。
これは皆様も経験のある"無駄な会議"や"何をして欲しいかよくわからない謎のメール"を無くすためにも有効な手段となりえます。

例えば「ワンページメモ」
企画書やメールを作る際に以下の手順で作りましょう。
1、目的を定める→情報共有?意思決定?意見を求める?
2、背景を書く→メモが作られた背景は?
3、結論を書く→自分の意見は?
4、理由を書く→結論を出した理由は?

P&Gでは会議の前に主催者が上記をまとめたメールを事前に送り、
参加と同時に「意見→議論→意思決定」を行うことで、会議の効率性をグッと上げています。会議に参加してからキャッチアップするよりよっぽど効率的ですよね。
このように、自分だけでなく、参加者がその会議に使う時間をいかに最小化できるか、を常に考えて行動する姿勢は素晴らしいなと思いました。
今この瞬間から実施する全てのタスクに「その目的は?」と語りかけましょう。

3、「人は"やりたいこと"か"やらなければならないこと"しかやらない」

人は論理ではなく、感情で動く、ということです。
もちろん仕事をする上で人を納得させるためのロジックは必要です。
例えば、広告予算を使って何かのキャンペーンを打つ際には「それでいくら売上が伸びるのか?」に対する答えを用意することは必須です。お金を使って売上を伸ばす場合、すべにおいてROI(投資対効果)を意識しましょう。

ただ、若い時はいくらロジックが成立していても、立ちはだかる各部門の猛者たちはそう簡単には首を縦に振りません。そこで足立さんは感情の要素も人を動かすには必須と話します。「こいつのためならやってやろう。」「そこまで言うなら頑張ってみるか」と熱意を持って説得するのです。
私もヤフー時代、広告の企画を実現させるためヤフートップを管理するサービスサイドから承認をもらうために、何度も足を運び、企画意図を熱意を持って話すことで納得を得られた経験が多いです。
そして一度でも企画が実現すると、以降のチャレンジングな企画に対して、立ちはだかっていた猛者たちが、実現のための前向けなアドバイスをくれるようになります。
各部門の猛者たちが強い味方となってくれるわけです。
「こいつの企画ならやったるかあ!」と。

ロジックは最低限。拙くても自分のやりたい企画を熱を持って伝える。大きい仕事をするためにもどんどん人を巻き込んで行きましょう。

4、時間効率は厳しすぎるほど追求すべき

読者の皆さまはランチ、ディナー、通勤時間をどのように過ごされてますでしょうか?もし以下で過ごしているのであれば意識的に制限し、自分の時間を生み出すべきです。

・会社の同僚とほぼ毎日ランチを過ごす
・飲み会は上司や会社への愚痴がおつまみ
・通勤時は基本的にスマホゲーム
・だらだらテレビばかり見てしまう
・自分でアイロンをかける

足立さんはコンサルタント時代に経験不足を補うため、インプットの量を増やす時間を優先しました。そこで例えばランチの時間。
週に5回のランチを1回1時間だとしても、月に20時間もあるため、この貴重な時間をただ漠然と過ごしてくのはあまりにももったいないと自分の時間に当てました。また夜の時間も同僚と過ごすのではなく、できるだけ外の人と会いインプットを拡張させる時間に費やします。

本書に何度か出てきますが、足立さんには接待や飲み会でのポリシーがあります。「飲み会は、強烈な印象を残すようなものでないと意味がない」。
ただ1,2時間一緒にご飯を一緒に食べたくらいでは記憶に残らない。
そのため、激しい飲み会(自身も酔いつぶれるレベル)や参加者の誕生日をサプライズでお祝いするなど人の記憶に残る会にすることを常に意識されております。この激しい飲み会。いつか参加してみたいです。

アウトプットがインプットを超えることは絶対にありえません。良いアウトプットを出し続けるには、常にインプットを続けなくてはいけない。
それだけに重要になるのが時間です。
時間は有限で、すべての人が公平に同じだけの時間を与えられています。
その決まった時間の中で他の人より多くのことをやり、最大限の成果を出すために、時間効率は厳しすぎるほど追求すべきです。

だらっとTVを見て休日を過ごしてしまっている、目的もなくただ飲みに行き深酒をしてしまう、毎日1時間の通勤時間でスマホゲームをやり続けてしまう(週5時感で年間260時間をゲームに奪われてます)、となんとなく過ごしてしまっている方は、「時間は有限!!」と自らを奮い立たせましょう。


5、修羅場に挑みスキルを磨く

「あなたは修羅場を何回くぐったことがありますか?」
この質問に武勇伝と共に語れる数が多い人ほどデキるビジネスマンであることが多いです。
なぜなら、修羅場に飛び込んで行くと、圧倒的に濃い経験ができるので、圧倒的に成長できるからです。
修羅場案件の引き当て方は、人がやりたがらず選ばない方向性を選べば、ほぼ間違いなく修羅場に当たります。

実際にP&Gでも、アメリカ本社などで将来を見込まれた30代のメンバーが、責任者やマネージャーとして日本法人として送り込まれていました。
当時の日本法人は赤字から脱却したばかりの中小企業。
すでに大企業としてP&Gが強固な地盤を築いているアメリカで働くことに比べたら、言葉も通じない東洋にある小さな会社、要するに修羅場に放り込まれていたということです。それが最も成長できるからです。

ドラクエでも、弱い敵と戦ってもたいした経験値になりませんが、強い敵と戦ったり、難しいミッションをクリアすると経験値はどんどん増えていきます。それと同じことです。

自分の担当しているタスクが代わり映えせずこなすだけになっていたら、全く違う新しい仕事に勇気を持って手を挙げましょう。手を挙げた数だけ経験として自身の血肉となりスキルが磨かれていきます。
そして他人に話して盛り上がる武勇伝(修羅場を経験した)を作っていきましょう。(ドヤ顔で女の子の前で話しまくると惹かれるのでほどほどに。
私の場合は以下で、
・あえて厳しいと言われるクライアントを自ら担当する。
・自身が担当する案件に必ず一つは実施したことがないアイデアを入れる。
・炎上案件を修復が難しい状態から引き継ぐ。
を選ぶと自ずと修羅場が待ち受けているものです。当時は辛かった日々もありましたが、終わってみれば一皮剥けていることが多いです。かつ笑える武勇伝もオマケでついてきます。

私は高校時代サッカー部だったのですが、よく顧問の先生はこうおっしゃってました。

どれだけ走っても死にはしない。死にかけるぐらい走らないと強くなれないだよ。高校生はサイヤ人。さ、もう一本行くだよ。


ここまでお読みいただきありがとうございます。
新人の方は上記と照らしわせて1年間を振り返ってみてはいかがでしょうか?
逆に4月から新入社員となる方は上記を意識してライバルとの差を一気に広げましょう。

本書は以外にもマクドナルドをV時回復させたマーケティング手法が記載されております。そちらも非常に勉強になりますので、"何かを売ること"に関わる人は是非に読んでみてください。


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