増子拓真

ないものを創る。世の中への新たなサービスを創り問い続ける。 発達障がいのある方、保護者…

増子拓真

ないものを創る。世の中への新たなサービスを創り問い続ける。 発達障がいのある方、保護者への支援体制の構築。 地域の隅々に専門的な視点や支援を!! We are happy ,so you are happy! たすくグループ 経営管理部部長兼 COO  作業療法士

最近の記事

#17 誰かを祝うことでHappyになれる

おかげさまで8月16日に誕生日を迎え、33歳となりました。 お盆休み明けに教室のスタッフから誕生日を祝ってもらい、嬉しかったなと。 (以下写真) 思えば、ここ数年は誕生日を富士山で祝ってもらうことが多かった。 そこでプレゼントをもらって登る前に荷物が増えるのがパターンだった。(徐々に小物にしてくれていたみんなありがとう)  たすくに入社して、メンバーやスタッフの誕生日をとにかくたくさん盛り上げる、という文化に触れてとても新鮮だった。 というのも、これまで学生だったころは

    • #16 シェアハウス・グループホームを広げたい

      たすくに入社して7年目になるが、そのうち、4年以上は社宅に住んでいる。 鎌倉では、一軒家にスタッフが最大で3人住んでいて、定期的にメンバーの宿泊訓練を実施していた。 ・家に帰ってからの生活スキルをチェックすること ・夜に覚醒が上がってなかなか寝付けないケース ・夕飯の買い物から一緒に行ったケース などなど そして、宿泊の際にはお子さんが寝たあとに、社宅スタッフと保護者といろいろと話をしたことはとても良い経験となった。(※飲みにケーションあり)  一緒に住んでいた会社の先

      • #15 7.26を忘れない

         2020年7月26日にたすくの国立、早稲田のスタッフ、作業療法の実習生と一緒に相模原の津久井やまゆり園に行き、献花をした。  2016年の7月26日の未明に起きた、相模原障害者殺傷事件はとても衝撃的で、どう考えていいかもわからないことだった。今年の3月に死刑が確定し、4年前の出来事であったがニュースにもかなり取り上げられていた事件だ。 「重度の障害者は生きている意味があるのか」ととらえ、そういった重度の障害者に対して「心失者(しんしつしゃ)」という言葉を用いた植松被告。

        • #14 課題発見する癖を身につけるには

           コロナ時期ではあるものの、遅れていた作業療法学生の実習がはじまった。 現在たすくでは5校の作業療法養成校の実習を受けており、スタッフも5年以上の臨床経験をしたOTも増えたことから、様々なところで受けられるようになった。 (今後の実習施設の要件によっては難しくなるかもしれないが) 学生指導をする際に、心がけていることがある。 人は自分が指導されたことしか指導できない と以前言われたことがある。たしかに、自分が学生時代に実習地でやってきたことが指導の全てだとしたら、やられた

        #17 誰かを祝うことでHappyになれる

          #13 早期から継続していく支援環境の構築

           前回まで、精神疾患等の予防の視点について研究結果の紹介(あくまで一部だが)をした。そして、そのことが自分が発達領域に向かった理由そのものである。 その中で、医療の場にいながら感じたことがある。 年齢で区切られた制度によって、早期からの継続的なサポートが受けられていない。  6歳までの未就学のお子さんが使える児童発達支援事業。これは昨年10月に無償化になった。作業療法士が勤務する、療育センターはこの未就学を対象としているところが多いだろう。学齢期になると、運営の課題から

          #13 早期から継続していく支援環境の構築

          #12 精神疾患等の二次障害に対する早期介入を実施することは可能か?⑤

          これまでの整理の中で、精神疾患等の二次障害に対する予防的な介入について、以下の重要なことがわかってきた。 「脆弱性の軽減」と「ストレングスの増強」が重要この2つの要因について、幼少期・学齢期から意識した関わりや支援、仕組みをどれだけ広げることができるのかがポイントになってくる。以下に、前回同様「わが国における予防精神医学の歩みー脆弱要因の減弱とレジリエンスの増強ー 小椋力」予防精神医学Vol.2(1)2017からの引用を用いてこの2点について整理する。 上記の中で、現在子

          #12 精神疾患等の二次障害に対する早期介入を実施することは可能か?⑤

          #11 精神疾患等の二次障害に対する早期介入を実施することは可能か?④

           前回から引き続き、「わが国における予防精神医学の歩みー脆弱要因の減弱とレジリエンスの増強ー 小椋力」予防精神医学Vol.2(1)2017の抜粋を用いながら、予防について考えていく。 レジリエンスとは いきなり横文字が登場するが、レジリエンス(resilience)とは、元々は物理学から来た用語で、外的な力が加わっても、そのまま折れることなく立ち直る「しなやかな強さ」という意味合いで用いられる。「弾性力」や「回復力」のような意味合いでも用いられることがある。精神リハビリテー

          #11 精神疾患等の二次障害に対する早期介入を実施することは可能か?④

          #10 精神疾患等の二次障害に対する早期介入を実施することは可能か?③

           前回、予防の考え方や自分が発達領域に向かった流れについて書いたので、今回からは具体的に精神疾患に対する予防の考え方について書いていく 1次予防の考え方 1次予防とは、すなわち疾患になる以前から精神疾患になるリスクを回避することである。その際に大事なのが、どうやったら精神疾患になるリスクを回避できるのか?という視点である。つまり、医療の視点を持っていると、すでに疾患になった場合に接点があるのが通常である。(早期介入の視点:2次予防)  そして、検診のような形で発見するような

          #10 精神疾患等の二次障害に対する早期介入を実施することは可能か?③

          #9 精神疾患等の二次障害に対する早期介入を実施することは可能か?②

          予防にも種類がある まず、1次予防は疾患を未然に防ぐためのものであり、生活習慣病であれば、食事や運動などの健康増進が当てはまる。精神疾患であれば、その気質やストレス対処等であろうか(今後詳しく述べていく)。そして、2次予防は、いわゆる早期発見・早期介入である。3次予防は、疾患後の再発予防という考え方である。  精神科リハビリテーションの基本とされてきたアプローチは、3次予防的な関わりであり、復職支援や退院後の生活支援、そのための再発予防として服薬管理や心理教育等のアプローチが

          #9 精神疾患等の二次障害に対する早期介入を実施することは可能か?②

          #8 精神疾患等の二次障害に対する早期介入を実施することは可能か?①

           考えるようになったきっかけこのテーマは、今のたすくに入社する前に勤務していた、精神科病院での作業療法士(以下、OT)として考えていたことである。  精神科病院におけるOTの報酬は1日220点(2,200円)で1人のOTが1日最大で50人まで算定できていた。(実際は一人当たりはその半分程度で算定していた気がする) 長期入院の方が多い精神科の療養病棟において、OTが今後どのように働いていくべきかを考えていた。そして、精神科OTの意味についても迷っていたし、悶々としていたし、何が

          #8 精神疾患等の二次障害に対する早期介入を実施することは可能か?①

          #7 自発性パラドックスの旅へ出よう

          前回、最後に触れた「自発性パラドックス」について話をしてみる。 自発性パラドックスとは何か?この言葉は金子郁容先生(←wiki閲覧はクリック)の「ボランティア-もう一つの情報社会-(岩波新書,1992)」で触れられている言葉だ。 今回は、金子(以下敬称略)が書いている引用をもとに、主体的に行動するからこそぶつかる壁やジレンマについて、金子はボランティアを次のように定義している。 「ボランティアとは、困難な状況に立たされた人に遭遇したとき、自分とその人の問題を切り離して考

          #7 自発性パラドックスの旅へ出よう

          #6 成長を感じるとき

           こんなタイトルにしてみたが、自分で「成長した」と思う人ってあまりいないのかもしれない、とふと思った。  いわゆる「自己肯定感」が高いのかもしれない。それはどんなことでも、精一杯頑張ってきたことによって、何らかの結果を得られた、何かの役に立ったという経験が強いからだろう。もちろん全て成功したわけではない、失敗によって「こういうことがダメなんだ」と思ったことも込みである。  エネルギーのある人をみたり、触れたりすると、それに負けたくない、と思ったり、こういうことって本来自分も

          #6 成長を感じるとき

          #5 点火型の人間になる

          みなさんは普段、課題意識をどのように持っていますか?  社会を変えたい 組織を良くしたい 気持ちよく働きたい あの人がいろいろ文句を言っている 空調が故障したままだ やることを整理するにはどうしよう 生活リズムを整えるにはどうしよう  などなど 様々な次元でこの「課題」があると思いますが、みなさんが普段から思う課題のレベルはどのようなものですか?? この分析によって、普段どんな思考があって、どう行動するかが分かれてくる。 自分の陥りやすい思考についても知っておくほうがよ

          #5 点火型の人間になる

          #4 自分を知ること  動機付けno.2

          先週の記事で、動機付けについての話に触れた。 一人一人みんな動機付けられるものが違う、だからおもしろい。 また、子どもの頃は育った環境や親の影響を受けることが多い。 自分が経験したことについて、知的好奇心が高まる 触れる機会が多いものが、自然と自分のルーティンになっていく 小学校の頃、「お相撲さんになりたい」と言っていた。 毎日学校から帰るとおばあちゃんちに行き、夕ご飯を食べて過ごしていた。 18時までは相撲をずっとやっていて、貴乃花とか曙が毎日映っていた。 好きな

          #4 自分を知ること  動機付けno.2

          #3 やりたいことをやるんだ!はいつ育った?

          何かをやらされているのではなく、やりたいことができる これって本当に幸せなことなんだと思う。 押し付けられているのではなく、何事にも能動的になる 楽しい、だけじゃなく目標が決まっている 頑張ったことではなく、達成したことに心が躍る 似ているようで違っていて、このような自分の原動力を言葉にすることが大事なんだと、最近よく思う  発達障害のお子さんの学びを深める中で、脳機能の問題、特に「動機付け」に課題があることが分かってきている。  宿題をやらなければならないのにや

          #3 やりたいことをやるんだ!はいつ育った?

          #2 アセスメント屋であること

           たすくに入社して間もない頃、外部の人にどんなことをしているか?を説明するのがうまくできなかったイメージを持っている。   それほどお子さんに対して、いろんなことをやっていた。  一言ではなかなか伝えられなかった。  たすくは何屋か?は難しい問いだった。  「療育」という言葉だけでも薄い気がしたし、「トータルでなんでもやっている」と言ってもぼやっとしている。 今、スタッフで統一して話しているのは「アセスメント屋」である。 たすくは、子どもを預かる機関ではないし、日々の

          #2 アセスメント屋であること