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#16 シェアハウス・グループホームを広げたい

たすくに入社して7年目になるが、そのうち、4年以上は社宅に住んでいる。
鎌倉では、一軒家にスタッフが最大で3人住んでいて、定期的にメンバーの宿泊訓練を実施していた。

・家に帰ってからの生活スキルをチェックすること
・夜に覚醒が上がってなかなか寝付けないケース
・夕飯の買い物から一緒に行ったケース

などなど
そして、宿泊の際にはお子さんが寝たあとに、社宅スタッフと保護者といろいろと話をしたことはとても良い経験となった。(※飲みにケーションあり)

 一緒に住んでいた会社の先輩がかなり生活スキルのチェックをしてくれ、そのルーティンなどを整理しては家庭にフィードバックするような取り組みを続けていた。こういったことが制度としてサービス化されていないが、学齢期から家ではない場所でフラットに生活スキルを評価してくれるというのはとてもすごいことだと思った。

今年から東京都国立市に引っ越し、代表が持つ古アパートに住み始めた。そこは全部で6部屋あり、昨年までは社宅として使っていたところだ。
本当は全てリフォームして新たに生活をしようとも2、3年計画していたが、とにかく現状のままでもやれることはあると思い、思い切ってそのまま生活を始めた。

 今年、自分が入居し、新人スタッフも1名入居し、先月から作業療法の実習生も実習期間そこに住んでいる。(学生にはいろいろと不便をかけているが嬉しい)

そして、本日、たすくに通う20代の青年が入居になった。幼少期からの発達障がいベースから、二次的な精神障がいも併せ持つケースである。
この方が長年の実家暮らしから、一人暮らしを決意してくれたのはもう1年前くらいだと思う。

この1年、生活スキル(髭剃りや家事全般)のスキル評価と、その間の不安なことの葛藤などを一緒に整理しながら家での様子を動画に撮影して確認をしてきた。

今回、チャレンジしてくれてありがとう。

まだまだ不安なことは本人にはたくさんあるし、これは今後も続くことは間違いない。ただ、一つずつ経験を積んでいくことで得られる自信や、それをもとに考えられる将来についてはどんどんチャレンジをする機会を作っていきたい。

もう5年くらい前になるが、日本作業療法士協会のHPが新しくなるときに、「私のスタートライン」という記事ができるということで、一番最初の記事を書かせていただいたのを思い出した。

「人の人生やくらしと、ずっと関わっていたい」とタイトルに書いていた。

 もちろん、人が一緒に関わる限界はあるし、その人にしかできない支援であってもダメだと思っている。良い支援や支援体制が世の中にどれだけ広がるかだ。
専門職はうわべだけのリハビリテーションではいけないし、もっとリアルな「暮らし」に携わるべき。そして、社会システムとしても「持続可能な」制度設計が必要であろう。

地域での一人暮らしをしたいという方も多い中で、この社宅のようなシェアハウスモデルは面白いと思う。お互いにメリットを持ちつつ、地域での自然な暮らしを行うこと。

その中で「リアル」な社会の壁や地域社会生活を続ける上での難しさを感じて、真正面から解決していくことをやっていきたい。

 今後、地域にグループホームやシェアハウスを作り、地域にある「囲われた場所」ではなく、極めて自然な地域生活を送ることができる場をどのように作りあげようか。少なくとも住みたい、という人がいる限りそこにニーズは存在しているし、力を入れて取り組んでいきたい。

 明日の夜は、アパートに入居してくれた青年と、OTの実習生も巻き込んで、近くの銭湯へ行く約束をした。

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