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顔のない絵描き

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超短編ストーリー。細く長くちまく書いています
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顔のない絵描き 4

この場所、絵描きがテントを張っている丘は、

少し星のにおいがする。

今日も少女ーーニコは、絵描きの元へと来た。ただ、なんとなく。

「ねえ、絵描きさん」

夕食の準備をしていた絵描きは手を止めて、振り返る。

「なんだい?ニコ」

「ーーーふつう、ってなんだろう」

それは少女の口から出た素朴な疑問だった。

おそらく、相手がこの絵描き、だから言えること。

「なんだ。今日は少し難しいことを聞

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こんばんは^^この度、全ての小説、詩の有料ノートを、無料とさせていただきます(漏れがあればお教えくださると助かります)。やはり書いているからには沢山の方に気軽に読んでいただきたい。ので。フォローなどもありがとうございます!創作エネルギー、ごいっと頂きます。w

ことばはたまにいらない

「ねえ」

「なんで えかきさんは、

くびに ちきゅうぎを さげているの?」

夜空。星のわだち。浮かぶような月。

少女は問うた。

すん、と一息、すって、ゆっくりとえかきは答える。

「このペンダントは小さいけれど、

地球って広いだろ? それに、それはきれいにまあるいんだ。

そこをぐるぐる周っていると、いつかぼくは

どこに居るのか あんまりわからなくなる。

だからこのペンダントで、自

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[お知らせ]顔のない絵描きのおはなし、本格連載化に関して

ショートなショートでちょこっとずつ更新します。


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顔のない似顔絵描き

その絵描きには顔がない。

顔がないので顔見知りもいなければ

彼のことを覚えている人もいない。

「僕には顔がないから、似顔絵を描いて暮らしているんだ。

そうやって僕を憶えてもらうんだよ。」

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

ショートなショートでちょこっとずつ更新。

顔のない似顔絵屋

とある似顔絵屋と少女が出会う街角

似顔絵屋は遠い国から来たのだという。

少女は似顔絵屋の 顔がない ことを知る

隣に居ても、何度会っても顔を思い出せない。

似顔絵屋を思い出す手がかりは

首に下げた地球儀のペンダント。

ほかに誰もぶら下げていないような。

ある日、似顔絵屋に少女は

「自分の似顔絵を描いてほしい」とたのんだ。

そこで似顔絵屋は気づく。

少女の ”とある素質” に。

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