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【酸いも甘いも噛み分けて】

【酸いも甘いも噛み分ける】

震災を経験した人が、

震災ボランティアになって、

被災者の支援をしてあげることができればいいですね。

悩みや苦しみを実体験した人が、

心理カウンセラーになって、

問題解決のお手伝いをしてあげることができればいいですね。

これに関して、

瀬戸内寂聴さんは、著書

『生きることば あなたへ』(光文社)

の中で、こう述べています。

「 人間とは、いいえ、わたしとは何と情けない生きものでしょうか。

自分の身に体験しなければ、

人の苦しさも悲しさも、

実感となって身にも心にもしみてこないのです。

私は姉の死を通して、

人がこの世で受けるすべての不幸せは、

味わったほうが味わわない人よりいいのだと気づかされました。

心に苦しみを感じ、

身に苦痛の記憶を数多く受けた者が、

人の苦しみ、悲しみを思いやれるという恩寵がいただけるのです。」
(54頁)


口先だけの人ではなくて、

『酸いも甘いも噛み分けて』

悟りを開いた存在に、

私はなりたい。


来たよ

来たよ

覚者の国に

悟りを開いた皆んなと一緒に来たよ

悟りあれ

幸いあれ





『生きることば あなたへ』
(著者 瀬戸内寂聴 光文社)


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