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9-11,9-11,9-11のストレート負けがいかに惜しくないか、計算してみた。【卓球のための数学】
格上の選手と試合をするときに
9-11
9-11
9-11
のように、「ストレート負けではあるけれど、点数的には悪くない」ことってありますよね。
こういう試合をすると
「結構惜しかったぜ!」
「次やったら勝てるんじゃね!?」
と思えてきます。
しかし、これは本当に「惜しい」と言えるのでしょうか?
「次は勝てる」と言う資格のある結果なのでしょうか?
僕は
「数学的に否!」
全く惜
強い選手は、特別なことをやっているのではなく、普通のことをちょっと工夫してやっているだけです。│世阿弥の『風姿花伝』を卓球にフル活用しよう!⑦(終)
花伝第七 別紙口伝
そもそも因果とて
我々一般人からすると、プロの卓球選手は特別なことをやっているように見えます。
すごく難しい強打をやっているように見えます。
だから、我々一般人も、勝つためには難しいことをやらなきゃいけないように感じます。
しかし、実際にプロの卓球選手がやっているのは、主に「普通のこと」です。
強打をしているのは、態勢がしっかり作れているときだけです。
チャンスボー
相手の予想を裏切るボールを打ってください。│世阿弥の『風姿花伝』を卓球にフル活用しよう!⑥
花伝第七 別紙口伝
秘する花を知る事
卓球は、相手の予想を裏切った方が勝ちます。
相手を驚かせた方が勝ちます。
つまり卓球は、相手の予想を見抜いて違うことをすることが大切です。
裏を返せば、どんなに強いボールを打っても、それが相手の予想通りのボールであれば、簡単に返されてしまいます。
なので、ただひたすら強いボールを打とうとするのは、懸命ではありません。
卓球は、「強く打てばいい」なん
「入らない技術を使わない」「苦手な技術を使う」両方できますか?│世阿弥の『風姿花伝』を卓球にフル活用しよう!⑤
花伝第六 花修
結尾
卓球の試合は、入らない技術は使わないことで勝率が上がります。
また卓球の試合は、苦手な技術もときには使うことが必要になります。
このふたつ、なんとなく矛盾しているような気がします。
「苦手な技術は入らないんだから、使わない方が良いじゃないか!」
と思えます。
しかし、実はこのふたつは全く矛盾しません。
そして、矛盾していないことを理解できると、勝てる戦い方ができ
ただの練習不足を、「苦手だから」と言って正当化していませんか?│世阿弥の『風姿花伝』を卓球にフル活用しよう!④
奥義
和州・江州の芸風
人にはそれぞれ、得意なものや苦手なものがあります。
ドライブが得意でブロックが苦手な人もいれば、ブロックが得意でドライブが苦手な人もいます。
しかし、得意とか、苦手とか、それが判明するのは、ある程度の経験をしてからです。
食わず嫌いでは、本当にそれが苦手かどうかは分かりません。
食わず嫌いは、練習をしている上でよく起こります。
ちょっと練習してみただけで、それを
自分より弱い選手の長所を見抜けるようになりましょう。│世阿弥の『風姿花伝』を卓球にフル活用しよう!③
風姿花伝第三 問答条々
第五問答(能に得手得手)
対戦相手とある程度の実力差があると、
「あっ、自分の方が強いんだな。」
と、途中で気付きます。
過去の対戦経験や、トーナメントのシード順などで、試合前からそれが分かっていることも少なくありません。
この場合は、「自分の方が強い」ということを自覚しながら戦うことになります。
ここで気をつけなければならないのは、ここで言っている「強い」「弱
どんな相手にも対応できるようにならないといけません。│世阿弥の『風姿花伝』を卓球にフル活用しよう!②
風姿花伝第三 問答条々
第三問答(申楽の勝負の立合の手立)
誰しもが、自分のプレースタイルというものを持っています。
そのプレースタイルで戦うことで、自分のパフォーマンスを最大限に発揮できます。
だから、なるべく常にそのプレースタイルで戦おうとします。
しかし、試合で勝つために大切なのは、自分のパフォーマンスを上げることだけではありません。
「相手のパフォーマンスを上げさせない」
こと
調子が良いときの自分を、本来の自分だと勘違いしてはいけません。│世阿弥の『風姿花伝』を卓球にフル活用しよう!①
風姿花伝第一 年来稽古条々
二十四五
誰しも、
「調子の良い状態」
というものを、たまに経験します。
すると人は、常にその状態であろうとします。
調子が良いときのドライブを常に打とうとします。
しかし、その強さのドライブが入るのは、調子が良いときだけです。
調子が普通のときにその強さでドライブを打っても、ミスをしてしまいます。
調子が悪いときにその強さでドライブを打てば、ミスばかり
世阿弥の『風姿花伝』を卓球にフル活用しよう!
世阿弥は、「能」という芸を極めた人です。
そして、そんな世阿弥が書いた『風姿花伝』は、
「芸を極めるとはどういうことか」
を教えてくれます。
そして、卓球も、ひとつの芸です。
ということで、
「卓球が上手くなるということはどういうことか」
を、世阿弥から学んでいきます。
参考文献
『風姿花伝・三道』
著 世阿弥
訳注 竹本幹夫
①調子が良いときの自分を、本来の自分だと勘違いしては
「苦手だから」という言葉で逃げていると、強くなれませんよ。│タレブの『反脆弱性』を卓球にフル活用しよう!⑮(終)
第7部 脆さと反脆さの倫理
第23章 身銭を切る 他人の犠牲と引き換えに得る反脆さとオプション性
身銭を切る英雄とエージェンシー問題
卓球は、常にリスクがつきまといます。
そのリスクと向き合うことが大切です。
まず、努力をすること自体にリスクがあります。
時間と労力をかけても、上手くならないかもしれません。
新しい技術に挑戦しても、身に付かないかもしれません。
これが努力をするリスクで
我々は、ドライブの役割を過大評価しています。│タレブの『反脆弱性』を卓球にフル活用しよう!⑭
第6部 否定の道
第20章 時と脆さ
心理的バイアスをいくつか
人は、「変化」というものについ目が行ってしまいます。
なので、スマホの最新機能には敏感に反応する一方で、水という存在は不変なのでその大切さはすっかり忘れてしまっています。
災害や事件が身近に起こると恐怖を抱く一方で、普段の安全は当たり前なのでそのありがたさはすっかり忘れてしまっています。
このように人は、変化の大きいものを注目
戦い方は、消去法によって見えてきます。│タレブの『反脆弱性』を卓球にフル活用しよう!⑬
第6部 否定の道
ダビデでない部分を削り取る
ペテン師はどこにいる?
卓球の試合では、自分の思い描いたことが上手く行かないことが多々あります。
むしろ、自分の思い通りの試合ができることなんて、ほとんどありません。
「上手くいかない中でどうするか」
を考えることが、試合では大切になります。
このときにやりがちなのが、
「上手く行っていないものを、上手くやろうとする」
という考え方です。
「攻守のバランスを取る」とは、「攻めと守りを常に半々にする」ということではありません。│タレブの『反脆弱性』を卓球にフル活用しよう!⑫
第5部 あれも非線形、これも非線形
第16章 1個の大石と1000個の小石の違いについて
多は異なりスケーリングの性質について
卓球は、攻守のバランスが大切です。
常にドライブを打とうとする人は、安定して勝つことはできません。
甘いボールをなかなかくれない人に対して、打ちミスを連発してしまうからです。
常に守ろうとする人も、安定して勝つことはできません。
ドライブがよく入ってくる人に対し
上手く行かなかった経験を集めましょう。│タレブの『反脆弱性』を卓球にフル活用しよう!⑪
第4部 オプション性、技術、そして反脆さの知性
第15章 敗者が綴る歴史 試行錯誤の汚名をすすぐ
逆七面鳥問題
卓球は、いろいろなタイプの人たちを倒せないと、トーナメントを勝ち上がることはできません。
なので、あらゆる状況に対応する力が必要です。
対応力とは、
「良くない事態を想定すること」
です。
勝てる人はこれをやっているし、逆に、勝てない人は自分に都合の良い事態を期待してしまいま
勝てる選手とは、試合中に情報を得て、戦い方を修正できる人です。│タレブの『反脆弱性』を卓球にフル活用しよう!⑩
第4部 オプション性、技術、そして反脆さの知性
私たちは行き先を本当に理解しているのか?
旅行に行く前に、あらかじめプランを立てておくことは、大切なことです。
自分で調べて予定を組む人もいれば、ツアーに参加することでスケジュールを他人に任せる人もいます。
しかし旅行には、現地での発見があります。
あらかじめ決まったプランに縛られて、現地での発見を無視してしまうと、旅行を本当に楽しみ尽くすこ
最高のプレーは、狙ってやるものではなく、結果的になるものです。│タレブの『反脆弱性』を卓球にフル活用しよう!⑨
3部 予測無用の世界観
第11章 ロック・スターと10パーセント浮気する - バーベル戦略
セネカの「バーベル」
卓球をやっていると、最高のプレーを目指したくなります。
プロの選手が見せるような、強烈なドライブを打ちたくなります。
しかし、そんなものすごいボールは、最初から狙って打ちに行くものではありません。
そもそも、強烈なドライブを打つためには、コースを読んで攻撃態勢をバッチリ整えた上