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「攻守のバランスを取る」とは、「攻めと守りを常に半々にする」ということではありません。│タレブの『反脆弱性』を卓球にフル活用しよう!⑫

第5部 あれも非線形、これも非線形
第16章 1個の大石と1000個の小石の違いについて
多は異なりスケーリングの性質について

バランスのよい食事をメトロノームのように規則的にとるのと、1日目にタンパク質をたくさんとり、2日目には絶食し、3日目にごちそうをとるのとでは、大違いだ。

卓球は、攻守のバランスが大切です。



常にドライブを打とうとする人は、安定して勝つことはできません。

甘いボールをなかなかくれない人に対して、打ちミスを連発してしまうからです。



常に守ろうとする人も、安定して勝つことはできません。

ドライブがよく入ってくる人に対して、攻めきられてしまうからです。



なので、攻めと守りを使い分けることが必要になります。



しかし、

「攻守のバランスを取る」

とは、決して、

「攻めと守りを半々にする」

ということではありません。



「攻守の割合を、相手に合わせて自在に変えられる」

ということです。



相手が、

「こちらの攻撃にプレッシャーを感じることで、打ちミスが出る」

のであれば、2割くらいは攻めることで相手にプレッシャーを与え、残りの8割で相手の打ちミスを誘います。

10割守っても、相手はプレッシャーが無いので打ちミスをしてくれません。

5割も攻めれば、相手が攻める場面が減り、その分相手の打ちミスも減ってしまいます。



といったように、

「その相手に対して最適な攻守のバランスを見つける」

という作業が、バランスを取るということです。



10:0が最適と判断して全て攻めに行ったのであれば、それはそれでバランスを取っているのです。



「今は攻めたから、次のラリーは粘ってみよう!」

など、なんとなく攻守を半々にしているだけなら、それはバランスを取ってはいないのです。



ということでまずは、10:0、8:2、5:5、2:8、0:10、など、様々な割合で卓球をすることに慣れてください。

そして、その試合で最も効果的なのはどの割合なのかを探すことを習慣としてください。


⑪上手く行かなかった経験を集めましょう。
⑬戦い方は、消去法によって見えてきます。

タレブの『反脆弱性』を卓球にフル活用しよう!

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