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調子が良いときの自分を、本来の自分だと勘違いしてはいけません。│世阿弥の『風姿花伝』を卓球にフル活用しよう!①
風姿花伝第一 年来稽古条々
二十四五
一時的な魅力を身に備わった永遠の魅力と思い込むことが、本当の魅力からいよいよ遠ざかることなのである。
誰しも、
「調子の良い状態」
というものを、たまに経験します。
すると人は、常にその状態であろうとします。
調子が良いときのドライブを常に打とうとします。
しかし、その強さのドライブが入るのは、調子が良いときだけです。
調子が普通のときにその強さでドライブを打っても、ミスをしてしまいます。
調子が悪いときにその強さでドライブを打てば、ミスばかりしてしまいます。
にも関わらず、
「そのうち調子が上がるはずだ!」
と信じて、その強さでドライブを打ち続けても、調子なんてそんな簡単には上がりません。
いつ来るか分からない調子の良い状態を待っているうちに、試合は終わってしまいます。
そして、おそらくこういう人が、
「試合で実力が出せない…」
と言います。
自分の調子の良い状態を、自分の実力だと思い込んでいます。
そりゃ実力なんて出るわけがありません。
実力には、幅があります。
調子の良い状態は、今の自分の実力の上限です。
平均値や下限もちゃんと把握しなければなりません。
調子が普通の状態や悪い状態のことを忘れ、都合の良い部分ばかり覚えていると、自分の実力を見誤り、
「試合で実力が出せない…」
と悩んでしまいます。
なので、調子が普通の状態や、調子が悪い状態とも、しっかり向き合ってください。
そして、今の自分の調子に見合った力加減で打てるようになってください。
「この威力のドライブが入らないということは、今の自分は調子が良くないから、調子が良くないとき用のドライブを打とう!」
といったような切り替えができるということこそが、実力の証なのです。
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