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あとできくやつ

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#ラジオ版学問ノススメ

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※試聴版です。オリジナル版(33:15)は購入後に視聴できます。

今回お迎えするエキスパートは、作家の李琴峰さんです。2017年、『独り舞』で群像新人文学賞を受賞してデビュー。今年2021年『ポラリスが降り注ぐ夜』で芸術選奨新人賞受賞。そして先ごろ、『彼岸花が咲く島』で165回芥川賞を受賞されました。今回はその作品、文藝春秋、『彼岸花が咲く島』を基に伺って参ります。

“危機は脆弱でない部分を焼け太りさせる。”開沼博が語る『日本の盲点』。

“危機は脆弱でない部分を焼け太りさせる。”開沼博が語る『日本の盲点』。



気鋭の社会学者として『「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか』、

『フクシマの正義 「日本の変わらなさ」との闘い』、

『漂白される社会』など多くの著書を発表。

さまざまなメディアに出演し、果敢な発信を続けている。

開沼博。

その最新刊にして初の新書『日本の盲点』(PHP新書)

“概念”“社会”“メディア”“政治”そして“3.11”と

5つの視点で論考がなされている。

日本

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“生きることを肯定する思想にしか共感できない。”平野啓一郎か語る『本心』。

“生きることを肯定する思想にしか共感できない。”平野啓一郎か語る『本心』。



『マチネの終わりに』『ある男』が国内はもとより海外でも大きな反響を呼ぶなど

世界を舞台に活躍を続けている。

平野啓一郎。

その最新刊『本心』(文藝春秋)

舞台は2040年代。近未来の日本。

「母を作って欲しいんです。」

不穏で謎めいた言葉から始まるこの物語。

そのテーマは、自由死、格差。

「VF(バーチャルフィギュア)。お母さんのような存在を仮想空間にVFで作ってもらう・・」

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“計算することが生命の可能性を広げてきた。”森田真生『計算する生命』を語る。

“計算することが生命の可能性を広げてきた。”森田真生『計算する生命』を語る。



2015年。

『数学する身体』で最年少で小林秀雄賞を受賞。

独立研究家として活躍を続ける俊英。

その最新刊が『計算する生命』(新潮社)

計算の歴史を辿りながら、

計算とともにある我々の今と未来を俯瞰する画期的論考。

我々の周りに溢れる計算の賜物とは?

そして今ここに至る歴史には計算が必須だった・・・

果たして“計算する”とはどういうことなのか?

計算、さらには数学の何が森田さ

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“絶対的な孤独、絶望を感じている人は今この瞬間にもたくさんいる。”町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』を語る。



2021年本屋大賞第一位獲得。

町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』(中央公論新社)

舞台は、大分のとある海辺の街。

かけがえのない自分の人生を家族に搾取され続けてきた女性。

彼女は、家族から「ムシ」と呼ばれ虐待を受け続けてきた少年と出会う。

それぞれの声は、相手に届くのか・・・

52ヘルツのクジラは実在する。

他のクジラより声の周波数が高いため

52ヘルツのクジラの声は他のク

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“今、どうやって生きていくか?誰と生きていくか?何を大切に生きていくかを迫られている。”金原ひとみが語る『アンソーシャル ディスタンス』。

“今、どうやって生きていくか?誰と生きていくか?何を大切に生きていくかを迫られている。”金原ひとみが語る『アンソーシャル ディスタンス』。



5つの物語が収められている短編集。

金原ひとみ『アンソーシャル ディスタンス』(新潮社)

そこで描かれているのは

現代社会にある孤独、過剰な依存、そして破綻、絶望。

そこに希望はあるのか・・・

表題作は『アンソーシャル ディスタンス』。

主人公は大学生の二人の男女。

大好きなバンドのライブが中止になった知らせを受け、旅に出た。

二人の旅の行方は・・・

コロナが人間を追い詰めそ

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“再現性のない時間を僕たちは生きている。”燃え殻が語る『これはただの夏』。



twitter のつぶやきが注目を集め、WEB で配信された初の小説、

『ボクたちはみんな大人になれなかった』がベストセラーに。

そしてこの秋にはドラマ化されNetflixで全世界に配信されるなど

引き続き大きな注目を集めている、燃え殻。

その第2弾小説『これはただの夏』(新潮社)。

一人の女性と出会い、

仲間に末期癌が見つかり

小学生の女の子と仲良くなった。

それは、忘れられ

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