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「自分を変えたかったら、○○を変えろ!」の背後にある自己変革の原理〜その(2)

(前回からの続きです。前回の記事はこちら↓)

生まれ持った性質の強みを伸ばす事以外は、何をしても、時間をかけても、さして変わらないということです。

自分の弱みについては、以下の選択肢でしょうか。

  • 自分の弱みは誰かの強み。チームで対処する。

  • 強みも弱みもあるのが人間。弱みを認識して弱みが強みを妨げないようにする。

  • 同調圧力などで歪められたり、自分自身が封印されているために生じている弱みであれば、自分をまず解放する方向に進む。

それでは、環境・出来事・人間関係からの影響でつくられた性質はどうでしょう?

人は環境に影響されやすい生物です。逆に言えば、高い順応力をもっているとも言えるでしょう。加えて日本文化では集団の同調圧力が強めです。

そのような生育環境教育環境が私たちの性質に大きな影響を与えます。

幼いときに自分を保護し導いてくれる存在を持たないで育った人は、社会に出てから自分の上司や先輩との関係構築に困難を覚えると言うようなことがあります。

また、災害や病気などの大きな出来事によって私たちの性質が形成されたり変容したりします。

また、関わりを持つ老若男女の周囲の人々によっても、私たちの性質が形成されます。

自分にとってネガティブな環境・出来事・人間関係だけではなく、ポジティブな環境・出来事・人間関係によっても私たちの性質は形成されるのです。

これは自分を形成するDNAのような「価値基準」というものが、鍾乳洞のつらら石のように、私たちの内側に経験を通して形成されるからです。

ここで注目したいのは、私たち自身をつくり上げている「価値基準」が明文化されていて、教育等の知的活動を通して私たちに取り入れられるわけではないことです。

私は「毛穴」を通してとか、「肌感覚」で、私たちのうちに取り込まれるなどと説明することがあります。

英語では「caught, not taught(捕まえるもので、教えられるものではない)」と説明します。

ですから、自分を変えたいなら

「付き合っている人を変えろ!」
「仕事を変えろ!」
「生活環境を変えろ!」

などと言われているわけです。

企業などの組織であれば、異なる属性の顧客に変えていくことや、新規事業を通して異なるマーケットに参入するということに繋がります。

組織の「生まれ持った性質」というのは、創業者自身や創業時のメンバーによってつくり出された企業文化のようなものがあてはまります。

創業時から続く企業文化を変えるのは非常に困難です。二代目社長が苦労する理由もここにあるように思います。

個人であっても集団であっても、自らの「中身を変えたい」と願うなら、なぜ変えたいのか何を変えたいのか、良く吟味する必要があります

3.言動を変える。

自らの行動、そして、他者だけではなく自分に対しても発する言葉アウトプットなどを変えることについて、考えましょう。

中身を変えることで言動が自然に変わるという面があります。

また逆に言動を変えて繰り返すことで中身が変わるという面もあります。

「量質転化の法則」が働くわけです。

まず、行動を変えることによって、その行動を自然に生み出す自分に変わっていくことを目指すわけです。

これは望む行動を「習慣化」することで達成しやすくなります。習慣化のメカニズムについてはこちらにまとめました。

少々やっかいなのは、自分自身の中に湧き上がってくる様々な言葉です。

変えたいと思うのは、ネガティブな言葉ではないでしょうか。そもそも、自分の中に湧き上がってくる言葉の大多数はネガティブなものです。

これらは今までに自分に向かって発せられた言葉かも知れませんし、どこかで「拾ってきた」ものかも知れません。

これを変えるためには一人で取り組むことよりも、信頼のおける他者に手伝ってもらうことをお勧めします。

自分自身を変えるプロセスにおいて自分を客観視することが必要だからです。

自分自身を客観視することもできますが、信頼のおける他者との対話の中で、客観視は容易になります。

また、言動を変えるために有益なのは、望む言動をする準備をすることです。

具体的な行動目標を立てて明文化することです。

習慣化や

このプロセスについても、一人ですることよりも周囲に宣言することで達成しやすくなります。

様々な「やり方」を勧める自己改革のアドバイスは、自らの言動を習慣化することにより自己変革することを前提にしています。

組織は目標設定をして事業計画に基づいて行動することを絶えず行っています。また、KPIが設定されていれば目標達成の途中で進捗状況を評価しながら前進していくわけです。

ある意味において組織は絶えず自己改革をしながら事業を進めているとも言えます。

まとめ

「自分を変えたいなら、○○を変えろ!」という自己改革について2回にわたって考えてみました。

  1. 外見を変える

  2. 中身を変える

  3. 言動を変える

やはり、自分を変える方法を選ぶ前には一旦止まって考えてみましょう。

  • なぜ自分を変えたいのか?

  • 自分の何を変えたいのか?

あたなは世界でたった一人の特別な存在です。

あなたが「最高の自分」として成長することによる変化を遂げて欲しいと願います。


最後までお付き合い頂きありがとうございます。





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