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「聴く」シリーズ

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「聴く」を意識する

「聴く」を意識する

オンラインやSNSでのやりとりが増えるなか

ちょっとしたことが誤解を生んでトラブルになる例を見聞きします。

ゲームをしながらチャットツールで会話をするのが当たり前の

ネットネイティブの子ども達とは違って

対面での会話が基本だった人達には

相手の話を聴く(読む)
自分の話を伝える

時に、想像力を働かせることが求められています。

というのは

小さなトラブルの多くが

相手の話をそのまま

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【聴く】#01 意識を向けるだけが「聴く」ではない

【聴く】#01 意識を向けるだけが「聴く」ではない

あなたは人の話を聴けていますか?

また

誰かに話を聴いてもらっていますか?

「聞く」と「聴く」の違いについて

皆さんも教わったことがあると思います。

英語の

hear と listen の違いのように

自然に耳に入ってくるのが「聞く」

意識して耳を傾けるのが「聴く」

と言われています。

目を見る

適度に頷く

適切なタイミングで質問をする

など、スキルとしての聴く方法はあり

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【聴く】#02 人は聞きたいように聞いている

【聴く】#02 人は聞きたいように聞いている

「人は、物事を見たいように見、聞きたいように聞き、信じたいように信じる」

と言われます。

誰もが自分のフィルターを通して世界を見ているわけです。

人の話を聞くときも

相手が本当に思っていること

考えていることを聞いている人は少なくて

こうであってほしいという自分の願望を投影したり

「私だったらこうなのに」という前提のもとで相手の話を聞いていることがほとんどです。

すると相手が言いた

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【聴く】#03知覚の範囲

【聴く】#03知覚の範囲

「人は聞きたいように聞いている」 と前回書きました。

自分の知覚の範囲内で想像したり

似たものに紐付けて

「そういうことか」

と納得しようとしてしまうのです。

知覚というのは

生まれてから現在までの間に

見たり聞いたり、学習したり、経験した全てのものです。

忘れているもの

意識の奥に仕舞い込まれているものも含んでいます。

知覚が狭ければ

当然、その狭い範囲内にあるものに紐づけ

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【聴く】#04認知バイアスに気をつける

【聴く】#04認知バイアスに気をつける

一般的に、人の話を聞くときに

知覚の範囲内で理解したり、共感しようとする
そのため、知覚を広げていくことが大切だ

とお話ししました。

それに加えて

私たちは様々な「認知バイアス」によって
「聴く」を歪められていることも意識しなければなりません。

認知バイアスというのは

先入観や直感によって、判断が非合理的になる心理現象です。

固定観念に囚われたり

不安や心配から正常に判断ができなく

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【聴く】#05相手になりきってみる

人の気持ちを考えよう
と、日本ではよく言われます。

私も子どもの頃
そうやって育てられました。

日本では周りの空気を読むことはしても

本当の意味で「相手の気持ちを考える」ということが出来ている人は少ないように思います。

外国も同じかもしれませんが

自分の視点で相手の気持ちを想像しているからです。

そうではなく

相手の立場に立ち

もし自分が相手だったら、どのように世界を見て
どんなふ

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【聴く】#06心理的安全性が担保されているか

前回、話を聴くときに

「相手になりきってみる」ということを書きました。

もう一つ大切なのが

相手にとって、「心理的安全性が担保されている」かどうかです。

要は「この人には話しても大丈夫」と思われているかです。

頭ごなしに否定される

話したことを他でもペラペラ話される

なんて、もっての他ですが

こんなことを言ったら馬鹿にされるんじゃないか

と相手が思っていたら

聞き手にそのつもり

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【聴く】#07理解と共感

相手の話を聴くときに

「相手になりきってみる」という話をしました。

そのときに

頭と心の両側から捉えてみてください。

相手の考えを「理解する」

相手の気持ちに「共感する」

これが混同されていることがありるので分けて考える必要があります。

感情的になると

共感できないものに対して反発してしまい

耳に入ってこない人もいます。

ただ

共感はできないけれど理解はできる

ことはあるの

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【聴く】#08相手が話したくなる関係をつくる

話すこと、伝えることに意識がむきがちですが

聴くことは、それ以上に大切です。

集中を途切れさせたり

他に興味がいったり

別のことを考えていたり

気を抜くと「聴けていない」状態になりやすいのです。

「聴く」ためには努力が必要です。

また、相手が心を開き

話したいと思ってくれることも重要。
#06心理的安全性が担保されているか でも書きましたが
信用と信頼の関係を作ることが大切です。

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