見出し画像

2023年7月の読書記録


先月から心機一転。今月は、最近〜数ヶ月前に積んだ本から数年積み続けた本までの積読消化や再読に努めた1ヶ月でした。

それもこれも楽天カード特典の楽天ポイントが消えたから…と言いたいところですが、クレカ初利用分の特典として8/31までの期間限定5000ポイントがまた入ってきたので…また本に消えそうです。


今月の収穫は辻村さんの記事を書けたことです。
うまく言葉にできた自信はないので、また勢いに乗って書けそうな時があれば書き直したい…と思っています。

作家読みとして、マハさんの記事も▽

過去の読書記録はこちら▽




辻村深月『島はぼくらと』

カテゴリ:ストーリーを味わう、体験を得る
読了日:7/2

青い空と青い海が目に浮かぶような小説。辻村さんの小説には「あー、こんな青春送りたかったー!」と叫びたくなるような青春が描かれているものがたくさんありますが、間違いなくそのうちの1つです。(そういう縛りでいくと『名前探しの放課後』といい勝負。)

そして、何度でもここに帰ってきたい!と思わされます。
主人公たち4人にとって冴島は故郷ですが、この物語を読み終わる頃には私たち読者にとっても故郷になっています。



辻村深月『家族シアター』

カテゴリ:ストーリーを味わう、気づきを得る
読了日:7/6

(ついに辻村ワールドすごろく、正式に完結です!)
家族がテーマの物語が7編収録されている短編集。
章ごとに 父、母、姉、妹、弟、娘、祖父…と様々な立場・関係性が描かれています。特に好きだったのは「タイムカプセルの八年」「1992年の秋空」「タマシイム・マシンの永遠」です。

普段「家族がテーマだから」という理由でその小説を読もう!と思うことはない(読みたいと思った本がたまたま家族物であることはある)私ですが、今回は ”辻村さんなら” と手に取り、虜になりました。色々な視点から「家族」について考えられるからか、納得感があった気がします。

あとこの本は、解説も素晴らしいです。



又吉直樹『月と散文』

カテゴリ:言葉を味わう、気づきを得る
読了日:7/7

又吉さんのエッセイは初めましてでしたが、すごく良かった!
(お笑い芸人のピース・又吉として、親しみを込めて「又吉」と呼び捨てしたい気持ちもありますが、物書きとしての尊敬を込めて「又吉さん」と呼びます。)

話によって笑いあり、繊細さあり。これからも気分に合わせて再読していきたいなと思える作品。好きだったのは『存在しない物語の感想文』『サボろうか、向き合おうか』『よく喋る脳』です。

又吉さんの『東京百景』も購入済なので、今月はそちらを読もうと思います。

今はお笑い好きで院試前ながら余裕そうな彼の息抜きに貸してます。


辻村深月『闇祓』

カテゴリ:ストーリーを味わう、気づきを得る
読了日:7/7

面白すぎて一気読みで1日で読んでしまった作品。

「ホラー」とありますが、怪談話的な怖さではないです。いつもの辻村さんよりも ”しっかりミステリしてる” ニュアンスで、『盲目的な恋と友情』と同じかそれ以上に人間の怖さを感じる黒辻村です。個人的には『闇祓』に描かれる人間の怖さの方が『盲目的な恋と友情』よりも共感できるなって思ってます。

「伏線回収」というよりも「どんでん返し」な展開がしっかりあるので、何を言ってもネタバレになりそう。とにかく手に取ってほしいです。



花田菜々子『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』

カテゴリ:ストーリーを味わう、体験を得る
読了日:7/8

記念すべき(?)2023年80冊目はこのエッセイでした。

この作品も一気読みで1日で読みました。

出会い系サイトに登録するところから私には真似できなさそうですが、こんな人生もあるんだな、と思わせてくれた作品です。花田菜々子さんにお会いしてみたいな、と思いました。



凪良ゆう『流浪の月』(再)

カテゴリ:ストーリーを味わう、気づきを得る
読了日:7/9

謎に提出が夏休み前だった妹の読書感想文に付き合うために再読。

流浪はこの作品が本屋大賞をとって初めて読んだときの衝撃が忘れられなくてなかなか再読できずにいましたが、やはり何度読んでも良い作品ですね。

個人的には今回受賞した『汝、星のごとく』よりも『流浪の月』の方が好きです。間違いなく、来年ひとり暮らしの部屋に持っていく1冊です。



辻村深月『ぼくのメジャースプーン』(再)

読了日:7/14

創作大賞に「正義と罰」がテーマの作品を応募しようと思ってそのヒントに早くも再読しました。私の人生の教科書です。

読了したから2ヶ月経ったか経ってないかくらいなので感想は割愛します。▽



恩田陸『木洩れ日に泳ぐ魚』

カテゴリ:ストーリーを味わう、体験を得る
読了日:7/15

数年前からずっと気になっていて、今年2月ごろ買ってさらに積読していた作品。久しぶりにガッツリ ミステリーをと思っていましたが、ミステリ好きからすると恋愛小説と言った方が近いかもしれないです。

こちらもテンポが良くて一気読みでした。点と点が繋がって線になる感じが気持ちよかったです。



辻村深月『太陽の坐る場所』

カテゴリ:ストーリーを味わう、気づきを得る
読了日:7/18

スクールカースト小説の最骨頂とのことで気になって手に取りました。
というよりも、また「ただいま」しちゃいました、辻村さん。

高校時代、一軍だった彼ら彼女らの20代後半。
私は一軍だったことがないので一軍の気持ちはわからないし、もう同窓会に顔を出すこともない気がしているけれど、今後同窓会で繰り広げられるかもしれない女のマウント合戦や、今がどうであれ同窓会になれば結局昔の立場に縋ろうとする人の姿は容易に想像できるな、と思いながら読み進めました。そういう意味では一軍もその他も関係ないんだろうな。

そこらへんのドロドロした人間関係は傍に置いたとしても、伏線回収がお見事でした。しばらくしたらまた読みたい、かも。



森 絵都『カラフル』

カテゴリ:言葉を味わう、気づきを得る
読了日:7/20

自分が書く小説の参考にするために、最近はいくつか「正義」や「罰」がテーマの小説をピックアップして読むようにしています。

その1つが『ぼくのメジャースプーン』であり『カラフル』でした。

『カラフル』は中学時代に買ったのですが、当時はファンタジー感ある設定や重く露骨なテーマがちょっと性に合わなくて長年積読していた作品です。

数年越しに読了してみて、相変わらずそういう部分は合わないし、ちょっとした伏線回収の伏線は最初からわかっていたけれど、「老若男女に読み継がれる不朽の名作」と言われるだけあってとにかく言葉が良くて。合わなくても読んでおけばよかったな、と思いました。



「この世でもあの世でも、人間も天使もみんなへんで、ふつうなんだ。頭おかしくて、狂ってて、それがふつうなんだよ」

人は自分でも気づかないところで、だれかを救ったり苦しめたりしている。
この世があまりにもカラフルだから、ぼくらはいつも迷ってる。
どれがほんとの色だかわからなくて。
どれが自分の色だかわからなくて。

「…今日と明日はぜんぜんちがう。明日っていうのは今日の続きじゃないんだ」

この大変な世界では、きっとだれもが平等に、傷ものなんだ。

「そう、あなたはしばらくのあいだ下界ですごして、そして再びここにもどってくる。せいぜい数十年の人生です。少し長めのホームステイがまたはじまるのだと気楽に考えればいい」

「帰ろうと思いながら一歩、足をふみだしてみな。それだけで君は君の世界にもどれる。」




辻村深月『本日は大安なり』

カテゴリ:ストーリーを味わう、体験を得る
読了日:7/23

またまた辻村さんで、またまた一気読みでした(これあと何回言うんだろう…笑)。

4組のカップルの視点切り替えが慌ただしくて、ぐるぐるしているうちに繋がってきて…という感じ。翻弄される感じ、おもしろかった…!

なにより大好きな作品のあの人たちが登場するのは拍手を送りたくなる👏
また”あの作品”を再読することになりそうです。




原田マハ『夏を喪くす』

カテゴリ:ストーリーを味わう、体験を得る
読了日:7/28

乗り物酔いしないのをいいことに、実習先に向かう貸切バスの中で一気読みしました

が、これまでのマハさんの作品と比べ物にならないほど苦しくて、胸が締め付けられて、そのタイミングで外で読んだことに後悔しました…。

感想を覗くと他の方もおっしゃっているように『最後の晩餐』以外の主人公にはちょっと共感できない感じです。



原田マハ『異邦人』

カテゴリ:ストーリーを味わう、体験を得る
読了日:7/31

ずっと読みたかったマハさん作品!
黒い感じではありますが、とにかく「どうなるんだろう…」と気になって仕方なくてほぼほぼ一気読みでした。決して読後感がいいとは言えませんが、また読みたいし、間違いなく今年出会えてよかった作品の上位に入ります。

作品の舞台である京都は、私自身が関西人なのと、大学に入ってからは彼がいて毎週通っているのもあって、親しみ深い土地で。作品内にある地名も、その風景も大体イメージできる分、より一層楽しめました。

これまでマハさんの作品だと『たゆたえども沈まず』『風神雷神』が同率上位で『ジヴェルニーの食卓』『独立記念日』『生きるぼくら』あたりが好きだったのですが、この作品も上位に組み込みそうだなと思ってます。





***



読書記録の更新日、当月最終日か 翌月1日か、全然統一できていませんが、今月は後者でしたね(自分が投稿者とは思えない他人事っぷり)。


先月末、少々無理しすぎて今体調崩していて、パリで使えるお金35~40万ほどにできそうだと思っていましたが、少し減っちゃいそうです。ただ、私の周りの人がピンピンしているのを見るとコロナではなさそうなのと、身体でも壊さない限り自分は休まないので、夏休みらしく自由な時間をもらえたという意味ではよかったかもしれないです。あと何より、パリ直前じゃなくて本当によかった!!


というわけで、今月末はいよいよパリへ行ってきます!

パリに行く間、基本読書はしないとつもりなので読書頻度は一気に下がるかもしれないです。あ、でもガイドブックとか、パリにまつわるものは多いかも。次の読書記録は8月分と9月分のまとめ かつ 数冊になる予感がします。

note自体の投稿頻度も、増えるか減るか、微妙なところですが週1は必ず投稿する予定ですし、帰ってきたら卒論が無事である限りたくさん書くと思うので!、パリでの翠のことも見守っていただけると幸いです。


では、またお会いしましょう。



《おまけのエンタメ記録》


今期は連ドラがとにかくおもしろい!ので、見ているものを記録します。

  • 金曜22:00(TBS)|トリリオンゲーム
    『silent』の時と全然違う、めめの演じ分けすごい!普通ではあり得ない設定ですが、それすらどうでも良くなるくらいおもしろいです。

  • 土曜22:00(日テレ)|最高の教師
    3年A組チームによる新作らしいです。とにかく名言連発で、こんな先生と出会いたかったな、と思います。

  • 日曜18:00(BS)/20:00(NHK総合)|どうする家康
    本能寺の変と伊賀越えが終わって、いよいよ秀吉時代!
    正直、歴史好きとしては脚本に物申したいところもありますが、なんだかんだ毎回楽しみに観てますし、何より松潤ファンとして松潤が出ている限り観ます!3年待ち焦がれた大河なので!

  • 日曜21:00(TBS)|VIVANT
    間違いなく今期ナンバーワンです。毎週日曜日にちゃんとリアタイできるよう、どうする家康からVIVANTの流れでテレビに張り付いてます。ちゃんと毎回良い意味で期待を裏切ってくれる展開が用意されていて、見逃せないですね。そして、終わった後もTwitterで考察班の考察を見ながら彼と電話するのが楽しみです。


その他

  • Netflix|御手洗家、炎上する

  • アニメ|呪術廻戦(Netflix)

  • Netflix|カルテット




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?