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読書記録 MBA必読書50冊を1冊にまとめてみた その22 第3章 「起業」と「新規事業」 18 「アントレプレナーの教科書」 スティーブン・G・ブランク
著者のブランクは、8社の企業に関わり、4社を上場させたという「伝説の起業家」で、新商品の開発は「製品開発」ではなく「顧客開発」をすべき、と述べている、とのこと。 「製品開発モデル」は、コンセプト→製品開発→機能検証→販売開始というステップで進むが、これでは顧客が買うかの検証が抜けている。 これに対して「顧客開発モデル」は、「顧客発見」「顧客実証」「顧客開拓」「組織構築」の4ステップで進み、初めは最初の2 つ、「顧客発見」「顧客実証」という探索のサイクルを回し続ける。 まずは課
読書記録 MBA必読書50冊を1冊にまとめてみた その21 第3章 「起業」と「新規事業」 17 「企業家とは何か」 J・A・シュンペーター
シュンペーターは流石に(名前は)知っている。といっても、「あの『創造的破壊』の人でしょ?」ぐらいのレベルだけれども。まあ、新しい章の冒頭で取り上げるに相応しい大物ではある。 ここで取り上げられているのは、シュンペーターの論文4本を日本で独自にまとめた1冊とのこと。 シュンペーターは、経済発展の原動力はイノベーションであると言い、イノベーションを生み出すのは既存知の組み合わせである「新結合」であるとした。 そして新結合には次の5つのパターンがあるという。 1.新しい商品:(例)
読書記録 MBA必読書50冊を1冊にまとめてみた その19 第2章 「顧客」と「イノベーション」 16「ジョブ理論」 クレイトン・クリステンセン
クリステンセン 、3冊目。前著「イノベーションへの解」の「片付けなければならない用事」を深掘りして、イノベーションを起こす方法を「ジョブ理論」としてまとめたもの。 ジョブ理論では、顧客の片付けなければならない用事を「ジョブ」と呼び、ジョブを片付けるために商品・サービスを購入することを「雇用」、その商品・サービスを雇用した結果、従来使われていた商品・サービスが不要となることを「解雇」という。 例えば、「時間をかけず、楽して部屋をキレイにしたい」というジョブを解決するためにロボ
読書記録 MBA必読書50冊を1冊にまとめてみた その18 第2章 「顧客」と「イノベーション」 15 「イノベーションへの解」 クレイトン・クリステンセン
クリステンセン、2冊目。 前著「イノベーションのジレンマ」が、リーダー企業が破壊的技術を擁するベンチャーに敗れる仕組みをリーダー企業の側から描いているのに対して、この本では、ベンチャー企業の側からリーダー企業を打ち倒す方法を解明している。 まず破壊的技術には、「新市場型破壊」と「ローエンド型破壊」の2つがある、という。前者は今まで買わなかった人を顧客に取り込み、新しい市場を作るもの、後者は低コストで製品を提供し、市場を奪うものだ。どちらもリーダー企業がこれに対抗するのは難
読書記録 MBA必読書50冊を1冊にまとめてみた その17 第2章 「顧客」と「イノベーション」 14 「イノベーションのジレンマ」 クレイトン・クリステンセン
ここから3冊、クレイトン・クリステンセンの本が並ぶ。クリステンセンは、ハーバード・ビジネス・スクールの教授でイノベーション研究の第一人者とのことだが、残念ながら今年(2020年)1月、白血病のため逝去。 この「イノベーションのジレンマ」は、クリステンセン の代表作で、「業界をリードする優秀な企業が、顧客の声に耳を傾け、新技術の開発に投資し、製品の機能改善を進めていても(と言うか、そうしているからこそ)イノベーションを起こせず、新興企業に敗れていく」というジレンマを「破壊的技