読書記録 MBA必読書50冊を1冊にまとめてみた その22 第3章 「起業」と「新規事業」 18 「アントレプレナーの教科書」 スティーブン・G・ブランク

著者のブランクは、8社の企業に関わり、4社を上場させたという「伝説の起業家」で、新商品の開発は「製品開発」ではなく「顧客開発」をすべき、と述べている、とのこと。
「製品開発モデル」は、コンセプト→製品開発→機能検証→販売開始というステップで進むが、これでは顧客が買うかの検証が抜けている。
これに対して「顧客開発モデル」は、「顧客発見」「顧客実証」「顧客開拓」「組織構築」の4ステップで進み、初めは最初の2 つ、「顧客発見」「顧客実証」という探索のサイクルを回し続ける。
まずは課題を抱え、解決策を探していて、課題解決のためならお金を払っても良いという顧客を発見することが必要だ。そしてその顧客に向き合い、顧客から学びながら試行錯誤して、課題を解決できる商品を実証しながら育てていく。
不特定多数の幅広いニーズではなく、絞り込んだ特定の人が、どうしても欲しいと言う機能を実現すれば、その人は唯一の選択肢としてその新商品を買ってくれる。顧客の範囲を広げて展開していくのはその後でいい、という。
新商品の役割は「顧客に新しい価値を提供すること」であり、それを実現するには、ただ単に良い製品を作るとか、顧客の意見を幅広く聞いてそれに応える、ということではなく、その製品の価値を認識し、本当に買ってくれる顧客を「開発」することが必要なのだ。

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