読書記録 MBA必読書50冊を1冊にまとめてみた その19 第2章 「顧客」と「イノベーション」 16「ジョブ理論」 クレイトン・クリステンセン

クリステンセン 、3冊目。前著「イノベーションへの解」の「片付けなければならない用事」を深掘りして、イノベーションを起こす方法を「ジョブ理論」としてまとめたもの。

ジョブ理論では、顧客の片付けなければならない用事を「ジョブ」と呼び、ジョブを片付けるために商品・サービスを購入することを「雇用」、その商品・サービスを雇用した結果、従来使われていた商品・サービスが不要となることを「解雇」という。
例えば、「時間をかけず、楽して部屋をキレイにしたい」というジョブを解決するためにロボット掃除機を「雇用」し、その結果、従来型の掃除機が「解雇」される、という具合。
問いの立て方として、「顧客がどんな商品・サービスを求めているか」ではなく、「顧客がどんなジョブを片付けたくて商品・サービスを雇用するのか」と考えることで、新しい視点に立ち、イノベーションを起こす商品・サービスを生み出すことができる、というのがジョブ理論の示すところだ。
なお、ジョブと似た言葉にニーズがある。ニーズは「ちょっとお腹が空いたから何か軽く食べたい」というような漠然とした欲求で、解決策も色々あるのに対し、ジョブはより具体的で切実な状況で生まれるものであるという。
クリステンセン は、ジョブ理論を検証するため会社を立ち上げ、10年以上にわたり多くの企業で実践し、その成果をまとめたのがこの本とのこと。
要約だけだと、それほどスゴイ理論とは思えないが、おそらく要約から漏れた細部に、実績に裏打ちされた重要な点があるのであろう。



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