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記事の書き方マニュアル

わたしは毎日100以上の記事を読んでいます。
毎日沢山の記事を読んでいると、文章の奥深さに感動することがあります。
それは、書く人によって読者に与える印象が全く異なるからです。

例えば、『夏休み』というテーマで記事を書いたとします。
そうすると、情景的な文章を書く人、事実をそのまま書く人、特に印象が残ったことだけを書く人がいるでしょう。
どの記事も個性的で素晴らしいものばかりですが、記事という側面で見てみると、評価に大きな違いが現れているようです。

同じテーマで記事を書いても、評価に大きなが生まれます。
わたしは、この理由を分析したいと思いました。
多くの記事を評価という視点に絞って観察してみると、一つの結論にたどり着いたのです。

それは、読みやすい文章が評価がつきやすく、読みにくい文章は評価がつかないというものです。
もちろん文章は自由に書くものですが、読みにくい文章は少し改善した方がいいと思います。

では、読みやすい文章とはどのようなものでしょう?
それって、才能じゃないの…?と感じる人が多いですが、実はそうではないと考えています。
なぜなら、文章には正しい書き方が存在するからです。
正しい書き方が存在するという事は、それを修得すれば誰でも読みやすい文章を書くことができるのです。

しかし、残念ながら、読みやすいだけでは評価の対象にはなりません。
具体的であり、情景的である必要があるからです。
具体的というのは、クリエイターさんの知識や経験になるので、日々の蓄積になります。
情景的というのは、文章テクニックです。

記事を具体的に書くには膨大な時間がかかりますが、情景的にするのは少しのテクニックでいいというわけです。
記事の書き方マニュアルでは、読みやすく情景的に書くテクニックを紹介していきたいと思います。
このテクニックは、わたし個人の意見ではなく客観的に評価が高い記事を分析したものですので、参考になると思います。

記事の書き方マニュアルは、大きく3部構成になっています。
1基本編|文構成の基礎
2言葉編|印象がいい言葉、悪い言葉
3構成編|読みやすい文の構造

1基本編は、文を書くときの注意点のようなものです。
基本的なことばかりですが、最も大切になるのがこの部分です。
1部が揺らいでいると、2部へ進んでもあまり意味がないと感じていますので、是非ご覧ください。

2言葉編は、具体的な言葉のテクニックを紹介しています。
論理が破綻する言葉って知っていますか?
身近な言葉ですが、ひらがな一文字で台無しになってしまうことがあります。気をつけたいですよね。ここでは、そんな言葉の使い方を書いています。

3構成編は、読んでもらうためのテクニックですね。
1基本編と2言葉編で学習したことを踏まえて、さらに、文章を構成していくということです。簡単に言えば「読まれる文章にするための工夫」です。
ここまでできれば、記事に高評価がつくようになります。

楽しみながら、高評価記事が作れるように工夫をしたいですね!


こんな記事もあります▼

1|基本編<文構成の基礎>

1-1|主語と述語の位置関係

🌱主語と述語は近づけた方が読みやすい
日本語の読解が難しい原因の一つは、主語と述語が離れている事です。ですので、主語と述語を近づけるだけで格段に読みやすい文になります。

▶悪い例

わたしは、昨日の夜に飼い猫のミケと一緒に家の近くの公園にあるジョギングコースを一時間かけてゆっくりと散歩しました

主語と述語が離れているので近づけてみます。

参考例

わたしは昨日公園を散歩しました。ジョギングコースがあったので、飼い猫のミケと一緒に(わたしは)一時間かけてゆっくり楽しみました

一文が長くなる場合は、文を分けるだけで読みやすくなります。


1-2|動詞と目的語の位置関係

🌱読点(、)を利用して関係を明確にする

動詞と目的語の関係性が明確でないと、読者に誤解を招くことがあります。

▶悪い例

税理士の弟はわたしの誇りだ。

短い文ですが誤解を招きます。
①弟=税理士?
 税理士である弟を誇りに思っている。
②税理士の弟=誇り?
 税理士さんの弟を誇りに思っている。

▶参考例

①弟=税理士にする場合
 税理士である弟を、私は誇りに思っている。
②税理士の弟=誇りにする場合
 税理士の弟を、私は誇りに思っている。

読点(、)は文の切れ目を表します。文の切れ目になる箇所に読点を入れるだけで、読みやすい文になります。


1-3|修飾語の正しい使い方

🌱修飾語は必要最低限におさえる

修飾語が多いと、まとまりのない文になりがちです。必要最低限のものだけを厳選して使いましょう。

悪い例

チョーかっこいい、赤くて大きなスポーツカーに乗った僕は、チョー可愛いくてキュートな彼女と一緒に、チョー白い砂浜でデートした。

伝えたいことは、『彼女とデートをした』という事です。この場合、次のように修正します。

参考例

彼女とデートをした。白い砂浜、真っ赤なスポーツカーは、彼女の前では霞んでしまう。

彼女がとても美しいという表現を『霞む』に置きかえました。
比較法といい、対象物を引き立てる効果があります。


1-4|修飾語と被修飾語の位置関係

🌱修飾語と被修飾語は近づける

修飾する言葉を修飾語、修飾される言葉を『被修飾語』といいます。
また、名詞を修飾する言葉を形容詞、動詞を修飾する言葉を詞副といいます。形容詞や副詞を修飾語、名詞や動詞を被修飾語といいます。

悪い例

トムはとてもジェリーにいじわるだ

この文の動詞は『いじわるだ』、副詞は『とても』です。
ですので、とてもは『修飾語』、いじわるだは『被修飾語』になります。
修飾語と被修飾語は近くに置く方がいいので、その点を修正します。

参考例

トムはジェリーに対して、とても意地悪だ

もう少し練習しましょう。

悪い例

ジェリーは、美味しいトム特製の手作りジャムを食べた。

美味しいは『修飾語』、手作りジャムは『被修飾語』ですので近づけます。

参考例

トム特製の美味しい手作りジャムを、ジェリーは食べた。

修飾語と被修飾語、主語と動詞をを近づけました。

最後に、修飾語を使うときの注意点を紹介します。
次の文をご覧ください。

参考文① 美しいトムの花びん
参考文② トムの美しい花びん

参考文①の『美しい』は『トム』の修飾語ですので、美しいのはトムです。
参考文②の『美しい』は『花びん』の修飾語ですので、美しいのは花びんになります。
修飾語の位置によって意味が異なるので、注意しましょう。


1-5|疑問詞の設置場所

🌱疑問詞は文頭付近に置く

いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのようにを疑問詞といいますが、疑問詞を使った疑問文を書くときは、文頭付近に置きましょう。文頭に置くことで、疑問詞の持つ意味を強調させることができます。

悪い例

トムはジェリーをなぜ追いかけているのでしょう?

疑問詞『なぜ』を文頭付近に置きます。

参考例

なぜトムはジェリーを追いかけているのでしょう?

疑問詞を先頭、主語と動詞を近づけています。
少し練習しましょう。

悪い例

トムは昨日先生から出された宿題をいつするのでしょう?

疑問詞が文の途中にあるので、強調部分が曖昧になっています。
疑問詞『いつ』をスライドさせ、主語と述語の関係に気をつけます。

参考例

昨日先生から出された宿題を、いつトムはするのでしょう?

読点をはさんで文頭に置く方法です。読点は文の切れ目ですので、文頭と同じニュアンスで読み取れます。

最後にもう一つ例を出してみます。

悪い例

トムはどれだけジェリーを長い時間追いかけていたのでしょう?

疑問詞の直後に名詞を置く場合があります。
この文の疑問詞は『どれだけ』になりますが、直後に『長い時間』を置くとスッキリとした文になります。

参考例

どれだけ長い時間、トムはジェリーを追いかけたのでしょう?

疑問文ですので、相手が答えやすい質問を投げかけましょう。


1-5|れる、られる

🌱受動、尊敬、可能の違いを明確にする

文は、能動文受動文に分けることができます。能動文とは主語と目的語が通常のもので、受動文とは能動文の主語と目的語が入れかわった文のことです。
次の文を利用して説明します。

能動文

とらねこは魚を食べる

能動文です。『とらねこ』が魚を『食べる』という動作を表していますね。
この場合、主語は『とらねこ』、食べるという動詞の目的語は『魚』です。
主語と目的語を入れかえてみます。

受動文

魚はとらねこに食べられる

魚はとらねこを食べることができませんので、『食べられる』という表現になります。このように、語尾が『れる、られる』になる文のことを『受動文』だと思って下さい。

では、少し練習をしてみましょう。
次の文を受動文にしてみて下さい。

能動文

奈良の大仏を見ると、とらねこは落ち着きます

この文の主語は『とらねこ』、動詞の目的語は『奈良の大仏を見る』なので、主語と目的語を入れかえ受動文にします。

受動文

奈良の大仏を見ることは、とらねこを落ち着かせます

文の主人公が変わったという事に気づいたでしょうか?
能動文では主人公が『とらねこ』でしたが、受動文では『脇役』になっています。

次の文を、ジェリーを主語にして書き変えてみましょう。

能動文

部屋の掃除をしたジェリーを、トムは褒めた。

この文の主語は『トム』、動詞の目的語は『ジェリー』ですね。
ですので、文の主人公は『トム』です。
では、ジェリーを主人公にして書き変えてみましょう。

受動文

部屋の掃除をしたジェリーは、トムに褒められた。

受動文にすることで、主人公を『ジェリー』にすることができました。
さいごに、可能と尊敬の「れる、られる」について紹介します。

参考例

参考例① トムは野菜を食べられる
参考例② 担任の先生が家庭訪問に来られる

参考例①は、『食べることができる』という意味なので『可能』です。
参考例②は、『尊敬』ですね。
同じ『れる、られる』でも、意味が異なるので注意しましょう。


1-6|意味を切るときの工夫

🌱読点を利用する

「、」を読点(とうてん)といい、単語や文を区切るのに使います。
文や単語の切れ目につけることで、読みやすい文になります。
たくさん使うと逆効果になるので、例外を除き、一文に多くて3つまでにしましょう。

次の文をご覧ください。

悪い例

僕は先日山口に行ったのでフグを沢山と食べたいと思い友だちと一緒にふぐ刺しフグの天ぷらフグ鍋を沢山食べたのでお腹いっぱいになりました。

読点を8回も使っていますので、少し修正します。

参考例

先日、僕は友だちと山口に行きました。
フグを食べたいと思ったからです。
ふぐ刺し、フグの天ぷら、フグ鍋をたくさん食べたので、お腹いっぱいになりました。

一文で伝える情報は一つだと思って下さい。
たくさんの情報を一度に伝えようとすると、どうしても長文になります。
その結果、読点で区切ることになり、読みにくい文になるのです。
一文は短くして、伝える情報を限定した方がいいでしょう。

次の文を修正してみましょう。

悪い例

何かを挑戦しようとするときわたしは失敗することばかりを恐れてしまい行動することができないので先生に相談したところ挑戦することが大切なのであって失敗することは大したことではないとアドバイスを下さいました。

情報が多く伝わりにくい文になっているので、文を分けて読点を減らします。

参考例

わたしは失敗を恐れ、挑戦を避けてきました。
挑戦できないことが悩みだったので、先生に相談したのです。
そうすると、挑戦することが大切なのであって、失敗することは大したことではないとアドバイスを頂きました。

少ない情報で区切ることで、伝わりやすい文になります。
読点には意味の句切れの役割がありますので、どこで区切ると読みやすいのかを考えて使いましょう。


1-7|文は短く区切る

🌱一文は60文字までにおさめる

一文が短いと読みやすいです。
長くても60文字までにまとめた方がいいでしょう。
次の文をご覧ください。

悪い文

もしあなたが何か新しい事を始めようと思ったとき、何をしたいかを想像をすることから始めると上手くいくことが多いので、まずはビジョンを持つことが大切だと思います。(79文字)

一文が長いので、短くまとめます。

参考例

新しい挑戦をするときは、ビジョンを立てよう。(22文字)

要点を整理すると24文字になります。
無駄を省き、要点を読者に伝えるのが最重要事項です。

次の文を要約しましょう。

悪い例

自分の悩みは大きく見えてしまうけど、他人の悩みは小さく見えてしまうことがありますが、あれは、自分のことを過大評価し、他人のことは過小評価してしまう傾向があるために起こる現象です。(89文字)

この文の要旨は『評価』です。
評価についてまとめてみます。

参考例

自分の悩みが大きく感じるのは、過大評価によるものだ。(26文字)

要旨を見つけ要約すると、26文字で表現することができました。
記事は、コンパクトに分かりやすく表現しましょう。


1-8|です、ますは必要?

🌱記事のジャンルによる

『です、ます調』の文章があります。
基本的にわたしもそうですが、これって必要なのでしょうか?
ここでは、『です、ます調』が必要な場面について書いてみたいと思います。

結論から伝えると、『文体による』という事になります。
語尾の文体には、次のものがあります。
参照 文章分析10 語尾は文脈に合わせて変えた方がいい

①断言型 「~だ」
②論文型 「~である」
③丁寧型 「~です、ます」
④共感型 「~ですね」
⑤強調型 「~なのです」
⑥推測型 「~のようです」
⑦推量型 「~かもしれません」

③の丁寧型ですが、読者に優しく伝えるという性質があります。
丁寧型で書いてある記事は、筆者の優しい性格を受け止めるようです。
落ち着いた大人という印象を受ける人もいるようです。

一方で、丁寧型を否定する人もいます。
理由は、記事の主張が弱くなるというものです。
少し検証してみましょう。

①断言型で書いた場合
自分の存在を疑問視することがある。
なぜ生まれてきたのか。
どこに向かっているのか。
いつまで走り続ければいいのか。
いつまで悩み続ければいいのか。
自分で自分を責めてしまうのだ。

③丁寧型で書いた場合
自分の存在を疑問視することがあります。
なぜ生まれてきたのでしょう。
どこに向かっているのでしょう。
いつまで走り続ければいいのでしょう。
いつまで悩み続ければいいのでしょう。
自分で自分を責めてしまうことがあります。

▲検証

比較すると分かりやすいと思います。
どちらも同じ内容ですが、明らかに断言型の方が説得力があります。
そして、情景的になるのです。

丁寧型は、確かに筆者の優しい性格が読み取れますが、自分の意見を述べているのだけなのでは?という印象を与えます。
断言型は一般性、丁寧型は個人的な表情を持つ性質があるのです。
読者に訴える場合は、断言型がよいのです。

一方で、丁寧型は共感を集めることで有名です。
筆者だけの辛い経験、実記、思い出、日記などでは、共感を集めるために丁寧型を利用した方がいい感じています。
『です、ます調』は文体を選ぶという事です。

1-9|接続は多用しない

記事の場合、接続語の多用はあまりおススメしません。
説明文の場合、接続語は大切な要素になるので、誤解のないように最初に書いておきます。
また、『多用』がいけないのであって、使用禁止という意味でもありません。

接続語を頻繁に使うと、読みにくい文章になる場合が多いのです。
これは、毎日100記事以上読んでいる感想です。
接続語というのは、次のようなものがあります。

・そして
・それから
・~が
・ところで
・~したり
・さて
・いずれにしても
・~と

一文につき、多くて2つまでに控えた方がいいようです。
一文に3つ以上の接続語があると、読んでいて不快に感じるためです。
例えば、次の文章を見てみましょう。

■接続語の多発する文
noteの攻略には毎日継続することが大切ですが、どのような対策をとったらいいかというと、以前書いた記事のリライトをしたり、他の人の記事を参考にしたり、メンバーシップに入って刺激をもらう事も大切な要素ですがいずれにしても自分の個性を発揮することが大切だと思います。

読者に伝えるための手段としては、もう少し工夫が必要になりそうです。
『~ですが、~したり、~というと』などの接続語もどきを多用すると解読困難な文章ができあがってしまいます。
この場合、次のように工夫するといいでしょう。

工夫した文
noteを毎日継続するための方法
①$${\underline{記事のリライト}}$$
以前に書いた記事を見直してみましょう。
以前よりも記事を書く腕が上がっているので、書き直してみてはいかがでしょう?

②$${\underline{他のnoterさんの記事を参考にする}}$$
沢山のnoterさんの記事を読んでいると、自分が気をつけたい点に気がついたり。執筆のヒントになる事が多々あるためです。

③$${\underline{メンバーシップに入って刺激を受ける}}$$
メンバーシップに入ると、多種多様な意見に触れる事ができます。
自分の凝り固まった考え方がほぐれるのです。

記事作成の最重要事項は、『伝わりやすさ』です。
その上に、具体性情景的であるというスパイスを加えていきます。
土台をしっかりと構えて、支持されやすい文章が書けるように目指せばいいと感じます。

接続詞を使用してもいい例を紹介しておきます。

多発しなければスパイスになる
note攻略の真相とは何でしょう?
一般的には『継続する』ということです。
これが真相です。

では、継続するための工夫とは一体何でしょう?
記事のリライトをする。
他のnoterさんの記事を参考にする。
メンバーシップに入って刺激をもらう。

継続するためには色々な工夫が必要になるという訳です。
つまり、才能でも能力差の問題でもないのです。
工夫しながら継続して、note攻略を目指しませんか?

接続語や接続語もどきの多用は避けて、読者の方に伝わりやすい文章を作成することをおススメします。

2|言葉編<印象がいい言葉、悪い言葉>

2-1|避けるべき陰の言葉

🌱否定語は避け、改善策を示す

世間を非難したり、対象物を無碍に扱う否定語は避けましょう。
否定語を使うと印象が悪くなります。

悪い例

わたしはピーマンが嫌いだ。どうしてこの世界にあんなマズイものがあるのか理解できない。

精神的に幼い印象を与えます。嫌い、マズイという表現は否定語ですので、これを肯定語に変換します。

参考例

ピーマンの青臭さが得意になれない。湯通ししたり、細かく刻んだり、調理方法を工夫して挑戦したい。

得意という肯定語を使います。『得意ではない=嫌い』ですが、読者に与える印象がガラリと変わります。さらに改善策をつけ加えることで、精神的に成熟した文章という印象を与えます。

2-2|くどい文章の特徴①

🌱主語が同じ場合、目的語を要約する。

同じ言葉を反復すると、くどい文章になります。

悪い例

わたしにはペットがいます。わたしが飼っているペットは猫です。わたしがその猫を飼い始めた理由は、ペットショップで一目惚れしたからです。

『わたし』という言葉を何度も使っています。この部分を修正します。

参考例

ペットショップで一目惚れした猫を、わたしは飼っています。

同じ言葉が何度も出てきたら、要約できないか意識しましょう。


2-3|くどい文章の特徴②

🌱類義語を利用する

どうしても同じ言葉を使いたいときは、類義語を利用しましょう。

悪い例

勉強は生きる上で大切だ。勉強していると自分が無知だと気づかされる。勉強は見解を広めるために必要だ。

『勉強』の類義語を使って修正します。

参考例

学習は生きる上で大切だ。勉強していると自分が無知だと気づかされる。学びは見解を広めるために必要だ。

学習→勉強→学び、言葉を少しずつスライドさせています。
どれも同じ意味ですが、新鮮な目線で読むことができます。


2-4|修飾語を使わずに強調

🌱二重否定を使う

二重否定とは『否定の否定』のことです。つまり、肯定という事になりますが、強い肯定を表現できます。

一般的な例

わたしは、ものすごくお酒を飲みたかった。

二重否定を利用すると、このようになります。

参考例

わたしはお酒を飲まずにはいられなかった

否定語は単独で使うと印象がよくありませんが、二回使う場合は別です。
二重否定は読者に強い印象を与える効果があります。

次の文を二重否定を利用して強調してみましょう。

一般的な例

子どもの幸せを願う。

参考例

子どもの幸せを願わずにはいられない

子どもの幸せを願う気持ちが、染み渡るように伝わってきますね。
もう少し練習しましょう。

一般的な例

夜が明ける。

参考例

明けない夜はない

情景的な表現になりました。何気ない日常から、特別な日にシフトしたことが読み取れます。


2-5|比喩表現

🌱直喩と隠喩を使い分ける

比喩には直喩隠喩があります。
直喩は『~のよう』という表現を使うのに対し、隠喩は使いません。
少し難しいので例を出して説明をします。

直喩の例

参考例① りんごのように赤いほっぺ
参考例② カメレオンのように変幻自在だ
参考例③ 太陽のように明るい存在だ

直喩の例です。
『~のように』という表現を使っていますね。
別のものに例えることで、分かりやすく説明しています。

次の例はどうでしょう。

隠喩の例

参考例① 彼は魔術師
参考例② 子どもたちは天使
参考例③ きみの頭はピーマンか?

隠喩の例では、『魔術師=特別な存在』、『天使=幸せを運ぶ存在』、『ピーマン=中身がない』というイメージを利用しています。
直喩のように『~のように』という言葉を使わずに、表現していることに注目してください。

次の文をご覧ください。

一般的な例

例文① 彼女の笑顔はとても素晴らしい。
例文② 彼女は非常に大人しい性格だ。

この文を比喩を使って修正します。

比喩の例

参考例① 彼女の笑顔はまるで太陽のようだ。
参考例② 彼女の性格はのようだ。

比喩表現を使うと、読者に与える印象を大きく変えることができます。
一般的な例では印象的ではありませんが、比喩の例では情景的な文になりました。
最後にもう少し練習をしましょう。
次の文を比喩を使って情景的にしてみましょう。

一般的な例

彼女の歌声はすごく美しい。

参考例

彼女は、まるで天使の歌声の持ち主のようだ。

とてもやさしい歌声だという情景が浮かびますね。
『すごく、とても、かなり』という表現は、文を読みにくくする原因になるので、できれば避けたいです。


2-6|語尾の選択

🌱語尾は状況に合わせて変える

語尾を統一するときれいな文になりますが、面白みに欠けます。
次の文をご覧ください。

悪い例

トムは猫
彼は速く走る
ライバルのジェリーと今日も競う
残念ながら、今日もトムはジェリーに負けた

文を『言い切る』ことで統一しています。簡潔で分かりやすい文ですが、人間味が感じられず面白みに欠けています。
この文を修正してみます。

参考例

トムは猫です
彼は速く走ることで有名ですね
ライバルのジェリーと今日も競うようです
残念ながら、今日もジェリーに負けてしまったようです

文を軽量化するために語尾を削る人がいますが、語尾を削ることは裸足で出かけるようなものです。AIなら裸足でも構いませんが、人間は状況に応じた靴を履きますね。それと同じように、語尾も状況に合わせて変えた方がいいでしょう。

語尾の種類

①断言型 「~だ」
②論文型 「~である」
③丁寧型 「~です、ます」
④共感型 「~ですね」
⑤強調型 「~なのです」
⑥推測型 「~のようです」
⑦推量型 「~かもしれません」

語尾は状況に合わせて使いましょう。
語尾が同じだと単調になり、読者が退屈するようです。
読者を楽しませるために、娯楽の要素を取り入れることが重要です。


2-7|短く端的にまとめる

🌱要約しながら書き進める

要約しながら書き進めると読みやすい文になります。
次の文をご覧ください。

▶悪い例

世間一般的に正しいと言われていることは本当に正義か?

『世間一般的に正しいと言われていること』=『常識』です。
なので、要約すると次のようになります。

▶参考例

常識は本当に正義か?

端的に分かりやすい文になりました。
次の文をご覧ください。

悪い文

正義とは人間がもつたった一つの武器だ。
自分の正義を信じれば、自分の事を信じられるからだ。
しかし、自分の正義を他の人に理解させようとすると戦争になる。
争いとは正義と正義のぶつかり合いだからだ。

分かりにくい文なので要約します。

参考例

正義とは人間唯一の武器だ。
自分の正義を信じることは、を信じる事に繋がる。
しかし、身勝手な正義は戦争につながるという。
戦争とは正義と正義の衝突だからだ。

次の言葉を要約しました。
「たった一つ」→『唯一』
「自分の事」→『己』
「理解させようとする」→『身勝手』
「ぶつかり合い」→『衝突』

読みやすい文は端的です。伝わりやすい表現を考えながら書き進めましょう。


2-8|かっこの使い方

🌱「 」は会話、『 』は強調で分類する

「 」をかぎかっこ、『 』を二重括弧といいます。
「 」には会話、『 』には強調したい語句を入れます。
例を出してみます。

参考例

『見えないもの』を感じようと努めることは大切です。
例えば、言葉、感情、絆などがあるでしょう。
言葉は見えませんが、人の心を動かせます。
感情も見えませんが、人に喜びを与えられます。
絆こそ見えませんが、確かにつながりは存在します。
「見えないものは信じられない!」という人がいます。

強調したい語句に『 』、会話には「 」をつけています。
もう少し例を出してみます。

▶参考例

陰キャラと陽キャラという言葉があります。
陰キャラは雰囲気が暗い人、陽キャラは雰囲気が明るい人でしょうか。
一般的には陽キャラに憧れる人が多いようです。
陽キャラは『イケてる』というイメージがあるからです。
イケてるキャラは、異性との交流が充実していますからね。
しかし、陰キャラも悪くありません。
それは、『自分の世界に没頭』できるからです。
「自分の世界を邪魔しないでほしい!」という人は、陰キャラの方が向いているかもしれません。
陽キャラは異性と接したい人、陰キャラは自分の世界に浸りたい人なので、どちらも素敵なことではないでしょうか?

陽キャはイケてて、陰キャは自分の世界に没頭する事が分かります。
注目してほしいワードにつけるといいでしょう。



3|構造編<読みやすい文の構造>

3-1|具体例の示し方

🌱数値や状況を示す

具体例を示すことで相手の理解度が高まり、記事に共感を得やすくなります。抽象的な話が続くとイメージできないので、分かりやすい例えを出して説明します。
次の文をご覧ください。

参考例

とらねこはフルーツが大好きです。
例えば、りんご、みかん、キウイ、バナナ、マンゴーが特に好きです。

フルーツという抽象概念を具体的に説明することで、イメージしやすいと思います。記事は読者に伝える事が最優先ですので、イメージって大切なのです。
次の文を例示を利用して、具体的な文にしてみましょう。

悪い例

トムは頑張って勉強した。

『勉強した』という抽象概念を具体的にします。

参考例

トムは朝7時に起きた。
午前中は英単語100個を単語帳を使って覚え、昼食後は数学の計算問題にとりかかりました。
学校の問題集をおやつの時間までに3往復し、夕飯まで歴史の明治時代について勉強しました。

数値や状況を詳しく書きました。数値は具体の代表ですので、信憑性の高い記事にするには必須事項です。
さて、次の文を具体的にしてみましょう。

悪い例

ジェリーはトムが好きではない。

好きでない理由を書けばいいという事になります。

参考例

ジェリーはトムが好きではない。
なぜなら、顏を見るとすぐに追いかけてくるからです。
目と目が合うだけで、威嚇をしてくるのです。
また、楽しみにしていたケーキを食べられたこともあります。
なので、ジェリーはトムが好きではないのです。

過去の状況を示しながら書きました。
好きではない理由を例示することで、読者を納得させることができます。


3-2|データを利用する

🌱数値は何よりも信頼できる

データを利用して、信頼される文を作りましょう。
次の文をご覧ください。

悪い例

日光に当たると体内のセロトニンが増えるので、うつ病が改善します。

一見非のつきどころのない文に見えますが、データを利用して修正します。

参考例

1日に30分日光を浴びる人は、体内のセロトニンが増え、うつ病になりにくいという研究結果があります。
日照時間とうつ病患者数の関係性も明らかになっており、秋田市が全体の4.0%で1位、札幌市が全体の2.9%で2位と、日本国内の平均1.4%と比べると高緯度地方が目立ちます。
つまり、日照時間とうつ病には相関があるので、日光を浴びることでうつ病の改善が期待できるのです。

数値データを利用することで、説得力がある文になりました。
次の文を修正しましょう。

悪い文

若年者の収入格差は小さいが、高齢者の収入格差は大きいのです。

参考例

ジニ係数という指標を利用して、日本の収入格差を説明します。
ジニ係数とは、0が完全平等、1に近づくと不平等度が大きくなることを表します。
これによると、25歳~50歳は約0.35であるのに対し、70歳以上になると約0.70であることが知られています。
つまり、中年者の収入格差は小さいですが、高齢者の収入格差は大きいことが言えます。

具体的なデータを利用することで、説得力がある文になりました。


3-3|意識したい記事の構成

🌱演繹法と帰納法を利用する

演繹法とは『テーマから結論を説明する方法』、帰納法は『結論からテーマを説明する方法』です。
簡単に言えば、演繹法は『予想』、帰納法は『事実』を説明する方法です。

演繹法と帰納法を比べてみましょう。
『果物は甘いのか?』というテーマで、違いを確認してみます。

演繹法

バナナは甘い。バナナは果物だ。だから果物は甘い。

帰納法

果物は甘い。バナナは果物だ。だからバナナは甘い。

演繹法では、バナナが甘い果物であることから、果物が甘いことを予想しています。
一方、帰納法では果物は全て甘いという事実を準備しておき、論理を展開しています。
演繹法は事例をたくさん集めることで予想し、一方、帰納法は事実を証明しているので、たくさんの事例を紹介できます。

次に、演繹法と帰納法で『noteを継続する意味』について書いてみます。

演繹法

noteを継続するといいことがあるようです。
それは、文章力、コミュ力、分析力が身につくことです。
なので、noteを継続させる意味はあるでしょう。

帰納法

noteを継続する意味は3つあります。
それは、文章力、コミュ力、分析力が身につくことです。
なので、noteは継続すべきです。

演繹法は沢山の事例を利用して読者を説得します。
問いかけや、論理的に述べるときは演繹法を利用するとよいでしょう。
一方で、帰納法は準備した結論から具体例を展開しています。
読者に強く訴えかけたい場合は、帰納法を利用すればいいでしょう。


3-4|重要な一文字

🌱助詞を上手く使い分けよう

助詞とは、『言葉に意味を添える語です。
例えば、『が、の、を、も、でも、と、も、まで、な』などがあります。
ここでは細かい文法の話ではなく、文の工夫について書きます。
次の文をご覧ください。

参考例

プログラミング勉強すると視野が広がる。

プログラミングの『可能性』が伝わってきますね。
では、この文の助詞『を』を様々な形に変えてみます。

助詞の参考例

① プログラミング勉強をすると視野が広がる。
② プログラミング勉強すると視野が広がる。
③ プログラミングこそ勉強すれば視野が広がる。
④ プログラミングでも勉強すれば視野が広がる。
⑤ プログラミング勉強すれば視野が広がる。
⑥ プログラミングだけ勉強すれば視野が広がる。

助詞を変えることで、印象が異なっていますね。
それぞれ次のような特徴になります。
文①『弱い可能性』
文②『文法間違い』
文③『推薦』
文④『軽い価値』
文⑤『付け加え』
文⑥『限定』

ここで気をつけたいのは文②です。
『プログラミング勉強する』ことになってしまうので、文が崩壊しています。
次の文をご覧ください。

人間幸福は人によって異なります。
それは人間には異なる価値観があるためです。
音楽、イラスト、スポーツ、芸能、学問など沢山の価値観があることが知られています。
どの価値観を大切にするかは個人の自由なので、人間の幸福は人によって異なるという事になるのです。

帰納法で書いてみました。最初の助詞『の』を『ほど』に変えて書きなおしてみます。

人間ほど人によって幸福が異なる生き物はいません。
それは進化の過程に問題があるようです。
知能が発達すると、人間は自然界で特別な存在だと勘違いするのです。
他の生物より優越した存在だと感じるので、個性を求めるようです。
個性を求めることが、人間の幸福を隔てる一因かもしれません。

助詞を変えるだけで、全く異なる文になります。助詞にこだわって記事を書いてみましょう。


3-5|ねじれ文

🌱主語と述語が一致しているか確認する

ねじれ文とは、主語と述語が一致しない文のことです。
具体的には次のような文があります。

悪い例

わたしの目標は、毎日記事を更新します。

『目標』が人のように更新するという、意味不明な文です。
正しくは次のようになります。

参考例

参考例① わたしの目標は、毎日記事を更新することです。
参考例② 記事を毎日更新することを、わたしの目標にします。

参考例①は、「更新します」を「更新すること」に修正しました。
参考例②は、語順を入れかえて主語と述語の関係を明確にしました。

次の文を修正してみましょう。

悪い例

トムの夢は、ジェリーをつかまえます。

「夢がつかまえる」という意味不明な文です。
ですので、次のように修正します。

参考例

参考例① トムの夢は、ジェリーをつかまえることです。
参考例② ジェリーをつかまえることが、トムの夢です。

参考例①は、「つかまえる」を「つかまえること」に修正しました。
参考例②は、語順を入れかえて主語と述語の関係を明確にしました。

次の文をご覧ください。

悪い例

ジェリーは日なたで居眠りをしていますが、トムの仕事は庭の草刈りをして、花壇の花に水やりをして、部屋を掃除します。

ねじれ文です。
主語「トムの仕事」、述語「部屋の掃除」に注意して修正します。

参考例

ジェリーは日なたで居眠りをしています。
庭の草刈り、花壇の水やり、部屋の掃除がトムの仕事です。

文を分けて、主語と述語の関係を分かりやすくしました。主語と述語の関係が崩壊しないように文を作りましょう。


3-6|文字の装飾

🌱強調したい言葉を太字にする

太字を使うことで、文に強弱をつけることができます。
強弱をつける事で読みやすく、強調したいことが明確になります。
次の文をご覧ください。

参考例

生きるために意識したいこと、それは『』です。
容姿、絵画、彫刻、技術、思考など様々ありますが、美の追求は大きな充実感と達成感を得ることができます。
それが人間の生きる原動力なのです。

この文の主張は『』ですので、太字で強調しています。
太字にすることで、文のテーマを分かりやすくできます。
もう一つ書いてみます。

参考例

特技がないことを悲観する人がいます。
人間が悲観するのは、不平等な状況を受け入れていないからだ。
例えば、あなたに音楽の才能がないとする。そうすると、音楽の才能がないことを認めて下さい。
音楽は諦めて、自分の特技を探せばいいでしょう。
不平等な環境で生きるのが人間です。
特技がなくても悲観する必要はありません。
これからのんびりと探しましょう。

人間が悲観する理由を強調しています。
強調する部分を変えてみます。

▶参考例

特技がないことを悲観する人がいます。
人間が悲観するのは、不平等な状況を受け入れていないからだ。
例えば、あなたに音楽の才能がないとする。そうすると、音楽の才能がないことを認めて下さい。
音楽は諦めて、自分の特技を探せばいいでしょう。
不平等な環境で生きるのが人間です。
特技がなくても悲観する必要はありません。
これからのんびりと探しましょう。

人間は不平等な環境で生きているという、現実を伝えています。
強調する部分をさらに変えてみます。

参考例

特技がないことを悲観する人がいます。
人間が悲観するのは、不平等な状況を受け入れていないからだ。
例えば、あなたに音楽の才能がないとする。そうすると、音楽の才能がないことを認めて下さい。
音楽は諦めて、自分の特技を探せばいいでしょう。
不平等な環境で生きるのが人間です。
特技がなくても悲観する必要はありません。
これからのんびりと探しましょう。

読者に対してエールを送っています。
強調したい文言を太字にして、読みやすい文にしましょう。


3-7|年代別の文章の系統

🌱年配者は新聞風、Z世代以前はフランクに

文章の文体は年齢層によって異なるようです。
年配者は断定や丁寧な文体、Z世代以前はフランクな文体に馴染み深いようです。
次の文をご覧ください。

参考例

親族に感謝の言葉を伝えると、人生が明るくなる。
親は何歳になっても子どものことを気にかけているからだ。
仕事は上手くいっているだろうか。
人間関係は上手くいっているだろうか。
楽しく生活しているだろうか。
子どもから感謝の言葉やプレゼントがあると、成長を感じ嬉しくなる。
親からの一方通行の愛が、対面になるからである。
愛は対面になると人生が明るくなる。

年配者が対象の場合、新聞風の断定や丁寧な表現の記事がいいでしょう。
同じ文章をZ世代以前向けに書いてみます。

親族に感謝の言葉を伝えると、人生が明るくなります。
例えば、親は何歳になっても子どものことを気にかけているからです。
仕事は上手くいっているだろうか…。
人間関係は上手くいっているだろうか…。
楽しく生活しているだろうか…。
などがあります。
なので、子どもから感謝の言葉があったり、プレゼントがあると成長を感じて嬉しくなるのです。
親からの一方通行の愛が、対面になると嬉しいですよね。
愛は対面になると人生が明るくなりますね。

年配者に比べると親しみやすいと思います。
どの層に向けて発信するかをよく考え、文体を変えるといいでしょう。

3-8|いちご大福の法則

全く関係のない事を結び付けて効果を出す法則をいちごだいふくの法則と呼ばれているようです。
Theme1 テレビ番組のタイトル

テレビ番組のタイトルには、このいちごだいふくの法則が使われている事が多いようです。
少しだけ紹介しましょう。

・嫌われる勇気(フジテレビ)
・踊る大捜査線(フジテレビ)
・天才テレビくん(NHK)
・ドラゴン桜(TBS)
・美女と野獣(Disney)

それぞれどのような特徴を持っているかを、分析してみたいと思います!

・嫌われる勇気

『嫌われる』ことと『勇気』というのは、一見関係のないようなものに見えます。
しかし、この二つの言葉を合体させることで、強烈な共感を得ることができています。

・踊る大捜査線

『踊る』ことと『捜査』というのは、全く関係がないものです。
しかし、捜査に『踊る』という言葉を加えることによって、臨場感を出すことができています。

・天才テレビくん

『天才』と『テレビ』というのは、全く関係がないものです。
テレビばかりを見ている子どもを見て、テレビを見るのは学力が低い頭の悪い子のやる行為という先入観を払拭しています。

・ドラゴン桜

『ドラゴン』と『桜』は全く関係がないですよね。
この場合のドラゴンというのは『厳しさ』、桜というのは『実り』を表しているのでしょうか。
全く関係のない言葉を合わせることで、読者に興味を惹きつけますね。

・美女と野獣

『美女』と『野獣』は相反するものです。
相反する者がどのような出会いをして、どのようなストーリを展開させるのかというワクワク感がたまらないですよね!


Theme2 書籍のタイトル

つづいて書籍のタイトルを紹介したいと思います。
いちごだいふくの法則が使われている有名な書籍に限定して見ていきたいと思います。

・コンビニ人間(村田沙耶香)
・下町ロケット(池井戸潤)
・人間失格(太宰治)
・もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら(岩崎夏海)
・妻が椎茸だったころ(中島京子)

それぞれどのような特徴を持っているかを、分析してみたいと思います!

・コンビニ人間

『コンビニ』と『人間』を一緒に合わせることって普通しないですよね。
しかし、コンビニという便利で簡素という場所と、人間という生身を組み合わせることによって、人間の孤独や闇などを連想させるタイトルになっていますね。

・下町ロケット

『下町』といえば民衆が気軽に集まっているイメージがあります。それに対して『ロケット』は科学技術の結晶のようなものです。
その二つの言葉が合体しているということで、人間の努力の泥臭さや意外性を打ち出すことに成功しています!

・人間失格

『人間』と『失格』というのは、できれば合わせたくない組み合わせですよね。
それをあえて組み合わせることで、どんな事をしてしまったんだろう…。どんな人生の人なんだろうと…。すごく内容が気になってしまいますよね。

・もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら

『女子マネージャー』という選手を支えるという立場の人間が、『マネジメント』という選手を管理するという立場になったら?という、全く相反する立場になったらどうなるの?
立場を逆転させたらどうなるの?というイメージを読者に抱かせることができますよね。

・妻が椎茸だったころ

『妻』が『椎茸』?
何だそれ?という人が多いと思います。
『椎茸』という言葉を、出汁が出るほどいい女という意味で捉えればいいのか、それともただの地味な女という意味なのか、それとも…。
気になってしまうタイトルですよね。

Theme3 音楽のタイトル

音楽のタイトルは、結果論だと感じています。
音楽を聴いてみて、「この曲のタイトルって何?」というものです。
なので、音楽のタイトルってそんなに影響があるの?と感じています。

実際に、音楽のタイトルに注目して観察してても、感情的なものや一般的な単語のようなものが多いのが分かります。
少しだけ紹介しておきましょう。

1 Lemon 米津玄師
2 クリスマスソング back number
3 キセキ GReeeeN
4 花束 back number
5 前前前世 RADWIMPS
6 Pretender Official髭男dism
7 LOSER 米津玄師
8 紅蓮華 LiSA
9 ハッピーエンド back number
10 RPG SEKAI NO OWARI
11 トリセツ 西野カナ
12 奏(かなで) スキマスイッチ
13 白日 King Gnu
14 小さな恋のうた MONGOL800
15 366日 HY
16 高嶺の花子さん back number
17 猫 DISH//
18 I LOVE... Official髭男dism
19 マリーゴールド あいみょん
20 瞬き back number

どれもいい曲ばかりですが、タイトルで選ぶのではなく内容で選んでいることが多いようなのです。
ですので、音楽の場合はタイトルよりも内容を流すということが重要になりそうですね。

3-9|クライマックス法、アンチクライマックス法

クライマックス法というのは,
最初どうでもいい話から入り
少しずつ本論に入り
最後に核心に迫るという技法。

それに対して
アンチクライマックス法というのは,
最初に核心を迫っておき
そのあとはどうでもいい話をするという技法。

クライマックス法は,
相手が自分の話に興味を持ってくれているときに効果を発揮するけど,
アンチクライマックス法は,
相手が自分の話に興味を持っていないときに効果を発揮するんだ。
つまり,
話す相手によって技法を変えた方がいいということになるね。

例えばnoteのブログの場合,
自分に興味を持ってくれている人に向けて書く場合は
クライマックス法がいいし,
興味を持ってほしいと考えているのであれば,
アンチクライマックス法にするといいね。

わたしの記事の場合,
最初はだらだらと
どうでもいいことを書いて,
その後に核心に迫っていくからクライマックス法になるのかな。
興味がある人だけに読んでもらえれば
それでいいと考えているからなんだ。

細々とブログが書ければ
それでいいと思ってるから,
知ってる人が知ってる
マニアックなサイトになればいいんじゃないかな(笑)

クライマックス法は,記事を最後まで読ませるという性質がある。
それに対して,
アンチクライマックス法は,最初に結論が書いてあるから
最後まで見る人がすごく少ないという性質があるんだ。
せっかく一生懸命に書いた記事なんだから
最後まで読んでほしいよね。
だから私はクライマックス法で書いているというわけ。

************

さて,心理学の用語で同調っていうのがあるんだけど
知ってるかな?
ある一定の不安を与えると
こちらに同調するというものなんだけど,
こんな実験がある。

ある9人が食洗器は必要か否かを言い争った。
9人のうちのAさんは,
議論を始めたときは食洗器は必要ないと思ってたんだ。
でも,残りの8人は食洗器は必要だと主張し出したんだけど,
その話を聞いているうちに
Aさんはやっぱり食洗器って必要かも。。
そう思うようになったんだ。

コロナ禍を経験し,
ウイルスに対する意識が過敏になってると思うけど,
食洗器って除菌もしてくれる優秀な家電なんだよ。
もし,食器に洗い残しがあって,
そこから食中毒の原因となる
目には見えない病原菌が大量発生したり,
コロナ菌が付着している可能性も否定できない。
そんな風に,大勢の人から不安を煽られてAさんは意見を変えたわけ。

実はこの実験,
Aさん以外の8人はすべてサクラ。
つまり,グルだったというわけ。
Aさんは自分と反対意見を持っている人に囲まれて
不安になったという。
人間って,
無意識のうちに同調しながら生きている事が分かる実験だよね。

4|読者目線編<収益化できる文章>

4-1|誰のことを書く?

🌱読者の悩みや楽しめることを書けばいい

記事を読むときの判断基準というのは、自分にとってどのようなメリットがあるかだと思います。
悩みの解決策を期待したり、楽しめそうな要素があるから読むわけです。
基本的な事ですが、すごく大切なことです。
問題解決の記事を書くときは、筆者自身の事を書くのではなく、読者の問題解決になる内容を示した方がいいでしょう。
問題解決の内容を示すにはPREP法が最適だと思います。

PREP法とは、相手に効果的に伝えるための手法です。
① Point(要点)
結論や要点を最初に伝えることで、読むきっかけを作ることができます。
記事を読んでもらうためのフックの役割を果たしていると思って下さい。

② Reason(理由)
結論や要点の理由を簡単にまとめておきます。納得した理由を準備できれば、その続きも読んでもらえます。

③ Example(例示)
理由をさらに納得してもらうために、分かりやすい具体例を示します。
読者が腑に落ち、納得してもらえれば評価をつけてもらえます。

➃ Point(要点)
さいごに要点を確認して終わります。

読者の悩みを解決したり、楽しめる要素を盛り込むことが大切です。
読者目線で記事を書くときの最重要事項ですので、覚えておきましょう。

4-2|上手な伝え方

🌱読みやすい文章テクニックを利用する

上手に伝えるには、読みやすい文章を書いた方がいいでしょう。
ポイントは9つあるので、一つずつ確認しましょう。

① 結論から書き始める
PREP法と同じです。理由から書き始めるのではなく、結論から書き始めましょう。

② 短く言い切る
一文で伝える内容は一つまでです。多くの情報が混在すると読みにくい文章になります。

③ 重複表現を削除する
同じ表現の繰り返しは不要ですので削除します。

➃ 主述が対応しているか
主語と述語が対応していないねじれ文になっていないか、解釈が複数できるものはないかに注意します。

➄ 接続詞はないか
接続詞を使用すると、同じ言葉を繰り返してしまうためです。
わたしは猫が好きだ。なぜなら、わたしは動物が好きだから。
『わたしは』を繰り返しています。
わたしは動物が好きなので、ねこも好きだ。

⑥ 不要な修飾語はないか
とても、基本的に、~という、~みたいな。
なくても意味が通じる修飾語は削除します。

⑦ 指示語を削る
ここ、そこ、あれ、どれ、などはこそあど言葉といいます。
同じ言葉の繰り返しになるので、なるべく避けます。

⑧ 具体化する
データや数値を利用すると説得力のある記事になる。

⑨ 読点を文の切れ目で利用する
一呼吸入れたい場所に読点『、』を入れます。

4-3|結論の正しい示し方

🌱心理効果を利用する

結論を正しく示すには、初頭効果、親近効果、単純接触効果のいずれかを利用するといいでしょう。

① 初頭効果
PREP法は初頭効果を利用しています。最初に結論を述べることで、読者に印象づけることを目的にしています。

② 親近効果
PREP法は親近効果を利用しています。最後に結論を述べることで、読者に印象づけています。

③ 単純接触効果
よく見かける筆者さんの記事を読んでみたくなるのが、単純接触効果です。
何度も同じ人を見ているとその人の事が気になり、記事の内容に親近感を持つようになります。

4-4|量と質

🌱記事は一記事に魂を込める

短い記事をたくさん公開するより、一記事に凝縮して公開した方が評価が高まります。
結果として、信頼を得ることができるでしょう。
SEO対策としてもこちらの方が有効で、リンクをたくさん貼り付けるより、テキストで書き綴る方が評価が信頼できる記事になります。
Pvを伸ばすことは考えずに、信頼できる記事を書くクリエイターを目指した方がいいでしょう。

記事の量と質をマトリックスにまとめると、次のA~Dに分類できます。

① Aの人
評価も高まり、収益化が望めます。
あとは継続するのみです。

② Bの人
たくさん公開しているけど、評価がつかない人です。
記事の量ではなく質にこだわってみると解決しそうです。

③ Cの人
評価が高い記事を公開しているけど、量が足りないという人です。
収益化までもう一歩。記事を公開する頻度を高めてみましょう。

➃ Dの人
スモールステップで克服しましょう。まずは一記事書いてみましょう。
量より質に重きを置いて執筆するといいでしょう。


4-6|必要な文字数

🌱2,000文字以上は求められる

収益化を目指すなら、無料エリア1,000文字、有料エリア1,000文字。
少なくとも2,000文字は必要です。
文字数が少ないと文章として軽視されますし、大したことが書いてないと思われてしまいます。
読者目線に立って、結論を上手く伝えようとすると、どうしてもたくさんの具体例が必要だったり、データの活用が必要になるためです。
読者は納得できる記事を求めています。

4-7|クリック数

🌱記事を開いたら最大ワンクリックまで

記事の中のリンクは、基本的には開かれないと思って下さい。
もちろん、よほど興味があれば別ですが、あくまで基本的にはです。
これは読者にとってリンクをクリックするのが、心理的に大きな負担になる訳ですが、本編を読みながら別の記事に移動するのが面倒だと感じるからです。
noteではスマホ版ユーザーが8割いますが、画面が完全に切り替わると面倒ですからね。
リンクは記事の最後に添えておくと、それ以上後がないのでクリックに心理的負担が少ないようです。



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