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異世界を救った勇者がまた異世界を救うんだって

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記事一覧

「蝶の様に舞え!の巻」

「蝶の様に舞え!の巻」

「まぁ落ち込むなって、生きてるかもしれんから」

基地へ帰り、慰めと作戦会議をする

「杖……」
「どうした?」
「杖を取ってこなきゃ」
「……まぁ、リーダーとめぐみが死んだからこれまで使った作戦は使えないだろうし、これ以上の滞在は無理やろうな」
「そうだよな、死んでるよな…」
「お前さんはどうするんやパァ( ᐛ )」
「俺はやり残した事があるからもうちょっとだけ残る( ᐛ )」
「そうか…達者で

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第15話「ビバ!ダンスバトルの巻」

第15話「ビバ!ダンスバトルの巻」

「じゃあそろそろいいかな?」

あまりにも短すぎる15分、ダンスバトルされど全滅の可能性大

(ここで俺の人生終わりか.…)

「えーでは、両チーム固有結界の中へお願いします」

どこからともなくミラーボールが降りてきて、キラキラと回る
固有結界の中がダンスムードへと包まれていく

「では先鋒戦!両者出場!」
「まかせたぞー!みつるー!」
(おわったー生きててくれ俺)

先鋒戦それは、その試合全体

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第14話「敵、襲来の巻」

第14話「敵、襲来の巻」

なんとも言えぬ良い天気、窓辺からは荒れ果てた荒野が広がっているが、室内からでも心地いい風が吹いてるのを感じる

「うわぁめっちゃいい天気、あの雲とか芸術だね」
「あんた空ばっか見てないでちゃんと集中しなさい」
「めぐみちゃん俺ちゃんの飴ちゃん持ってきて〜」
「みんなで分けちゃったからもうないわよ」
「はへ?1ヶ月分持ってきたんだよ?」
「隠れ家のパーティ編成システムは優秀ね甘党メンバーで揃えてきた

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第1話「チートスキル最強!異世界を楽々クリア!俺ちゃんカッコいいの巻」

第1話「チートスキル最強!異世界を楽々クリア!俺ちゃんカッコいいの巻」

邪神、裏で手を引いていた最高神、魔王数百を倒し
はたまた邪神に封じられていたこの世界を司る神々を救い出し
そして邪神達は作戦が敗れ、やけくそで邪神は死なば諸共、自分の星を自爆させようとする、が、自壊を始めた星の滅亡を無理矢理押し止め、神の祝福を受けた後、王都へ凱旋する勇者の姿がそこにはあった。

-▽▽▽-

晴天、数キロにも及ぶ楽器隊。
地球より数百倍の大きさの惑星のサイズに合わせた天にも登る様

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第2話「王様に殺されましたが私は元気ですの巻」

第2話「王様に殺されましたが私は元気ですの巻」

みつるは眩い光に包まれたかと思いきや、突然目の前に荒野が広がる
朧げな脳みそを叩き起こし、起き上がると目の前に自分の腰ぐらいの身長の黒髪幼女が立っていた。

「幼女じゃん、あっ」

非常識な彼にも礼はある初対面の幼女に幼女と言ってしまうのはみつるにとって非常に無礼であり心が痛む、その純粋な心は砕け、みつるは涙が溢れて膝から崩れ落ちていた

「あ、あのぉ?」

そう呼びかける少女をみつるは膝から崩れ

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第3話「幼女様ごめんなさいの巻」

第3話「幼女様ごめんなさいの巻」

(うっそぉ!声かけただけじゃん!」

みつるは何回か異世界転生を繰り返しているが、その異様且つなんとも芸術的でスムーズ、そしてなによりも儚い、まるで消失マジックの様な死に方は見たことがない。

みつるは幼女が目の前で死ぬ状況による悲しみよりも、驚きとワクワクを隠せなかった。

「なんとしてもぉッッ!!死なせないッッッツツツ!」

彼は念を込めて幼女を生き返らせる

「え?やだ?やだ嘘え?」

幼女

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第4話「やべぇ男発見の巻」

第4話「やべぇ男発見の巻」

(ぐるぐる巻き?えっ?えっ?動けない、ドコココ?ドンココ?)

みつるは冷静であった、意識を取り戻し、腕と足をぐるぐるに巻かれていてもみつるは動じない、怪力とイケメンの二軸でチート三昧をしていた彼だが、自分の体に巻かれている紐は不思議な事に千切れない、むしろその怪力で千切れない素材にみつるはわくわくする。

(わくわく、たまらん)

彼の二つ名は複数ある、沢山ある中でも有名なその中の一つ
「ミスタ

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第5話「俺ちゃん野良勇者の巻」

第5話「俺ちゃん野良勇者の巻」

「てかさぁめぐみちゃん」
「うん?」

いつのまにか似たもの同士の2人は打ち解けあっていた

「どこに向かってるの?」
「隠れ家」
「俺ちゃん部外者だよいいの?」
「あーえっとねぇ、

めぐみ曰く、めぐみは「人類最後の砦」と言う捻りもクソもない名前のギルド的なのに所属しているらしい
敵に気づかれない様に複数の拠点が敷かれており、味方に対しても情報統制が厳しいらしい、敵はすげえ狡い奴らでそれぐらい厳

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第6話「敵襲来、そして隠れ家への巻」

第6話「敵襲来、そして隠れ家への巻」

「ほんとにごめんってあははは」
「ほんとうにマジでうざい」

ッ!!!!!

気配そして飛び散る鮮血、みつるは片腕がないことに気づいた

「しっ!」

背中合わせになる2人
めぐみはレベル1でスキルも魔法も全て失ったが結界だけは使える、チートやユニークスキルと言う分類でもなくこの世界の敵に耐性をつけられる事なく、リスクなく使える稀有な術である

その結界をめぐみは2人の周りに多重に張る、普段ならも

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第7話「この世界の住民強すぎ!?の巻」

第7話「この世界の住民強すぎ!?の巻」

禿げの効果はいかに凄まじいのかを実感するみつる
顔面偏差値でごり押そうが禿げによってその類まれな美貌は無意味と化していた
みつるはイケメンチートより禿げという属性が圧倒的強者であることをめぐみにわからされていた。

「うっうっうぅうっ」
「泣くなよ女々しい」
「なんで?なんで俺に鏡なんか見せたの?ゔっううううぅぅう」
「おめえがやっぱり俺ちゃんイケメン?イケメンだよねやばいよね?とか調子乗るからだ

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第8話「俺ちゃんひよこ組所属の巻」

第8話「俺ちゃんひよこ組所属の巻」

「うわぁあああんめぐみちゃっうっうっ」
「おかえりー」
「もっと、こうあるだろ、心配しろよ」
「情緒不安定乙」
「ねー聞いて聞いてー」
「・・・・・」
「聞いてってばー」
「なにー!?」
「俺ちゃんひよこ組だったの」
「なかなか珍しいわね」
「でしょー?褒めて褒めて、いや、やだやだ死にたくない俺ちゃん死にたくない!」
「転属したいの?」
「できるの?」
「転属は各クランの相性で所属できないところが

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第9話「借金返済への道の巻」

第9話「借金返済への道の巻」

「あぁ!おもてぇ!腕引きちぎれる」
「異世界救ってきた勇者が何言ってんだ、キビキビ働けこのやろ」
「こんなにゴミ溜め込んでた奴は誰だっての、」
「めんごめんご」

薔薇男爵ゴミ処理場
この隠れ家コミュニティ全体のゴミを受け持つゴミ処理場、有機ゴミは肥料などへ、無機物のゴミなどは無機物を分解してくれるデッカい芋虫が担ってくれている。ゴミから足跡がつき隠れ家がバレるので隠れ家内でゴミ処理を済ませるほか

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第10話「異世界蟹工船乗っちゃう?の巻」

第10話「異世界蟹工船乗っちゃう?の巻」

「めぐめちゃん、よぉ〜逃げずに来たなぁ!偉い!」

ここはスマイル金融、俺ちゃんはめぐみと一緒に強面のおっちゃんと話している。

「えへへさーせんさーせん(⌒-⌒; )」

「じゃあ利息の5万!出して!」

「えへへさーせんさーせん(⌒-⌒; )」

「え?どうしたのかな?うーん?」

「……ないです」

「筋通らんよなぁ?おい!お前ら!めぐみの家にある金目のモン引っ張ってこい!」

「ま!まって

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第11話「俺ちゃん初陣じんじんの巻」

第11話「俺ちゃん初陣じんじんの巻」

(生きた心地しねぇ)

めぐみの連帯債務者となったみつるは、あまりの辛さに胃が腐っていた。
そして今日がこの世界での初のクエストを受注する日なのにめぐみの都合で比較的死にやすい場所に向かうらしい

「よし歯ブラシと枕と…みつるは支度できたの!?」
「うぎゃああああ、行きたくない!行きたくない!」
「お前も私と同じ債務者として責務を全うするのよ!!」
「一睡もしてないっす、やだやだ」
「そんなに楽し

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