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読書を続けていると本の知識が連鎖していく。読書家への第一歩【日記】

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最近ハマっている森博嗣先生の小説、S&Mシリーズの三作目である『笑わない数学者』を読んだ。

今まで読んだ『すべてはFになる』『冷たい密室と博士たち』よりもさらに面白かった。ネタバレになるので詳しくは書けないが、僕の好きな終わり方で終わっている。

森博嗣先生の作品は最近なって手を出した。もっと早く読めば良かったと思える作品ばかりだ。

しばらく読後感にひたっていると、「笑わない数学者」という作品について述べられた文章をどこかで読んだことを思い出した。

しかし、その文章が書かれた本が思い出せなかったので、しばらく300冊近く本が詰まっている本棚やケースの前をウロウロ。

2年前に読んだラノベ『継母の連れ子が元カノだった』の9巻に『笑わない数学者』について書かれていたことを思い出して、ページをめくる。

「一番好きなミステリはなんですか?」
お互いに読書家のくせに、この三日間、こういう話をしたのは初めてだった。
慶光院さんは難しげに唸り、
「何とも難解な問いを投げてくるものだ……。しかし、そうだね、結末で言えば、個人的に一番好きなのはー『笑わない数学者』かな」
林間学校の夜、綾井結女と初めて関わりを持った時に、僕も読んでいた本だ。
「少し渋いチョイスですね。同じシリーズなら『すべてがFになる』とか挙げそうなものなのに」
「オチが好きなんだ。科学的思考の何たるかを示すあのオチがね」

紙城境介/継母の連れ子が元カノだった9

最初この文章を読んだ時は気に留めずに読み進めたが、今読み直すと主人公が言っていることがよくわかる。

読書好きになって、小説の中に自分のよく知る小説が出てきたのは初めてだと思う。自分の知識が地層のように積み重なって、それらが生かされるのはとてもうれしい。

僕の本の読み方は乱読である。ジャンルを問わず気になった本を本屋で買って読むという読み方だ。小説もラノベも学術書でもなんでも読む。なので尚更、自分の中に読んだ本が生きていると実感できたことはうれしい。


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