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杉山清貴に恋していた

私は昭和48年生まれである。

杉山清貴の「さよならのオーシャン」が
日本の夏をジャックしたのは
私が中学1年生の時だ。

アラフィフなら99%がサビは歌えるであろう

♪ さよなら~
お・おしゃん~
あい~のうみ~ ♪

(知らない世代の方は、YouTubeググってね!今聞いてもgoodです)

なにこれ~
たまらなくいいんですけど!

中一の私はときめいたのです。

そのまえの杉山清貴とオメガトライブ時代の
「ふたりの夏物語」も良いとは思っていたが
まだ小学6年生。

中学生になっていた私は
ダイドードリンコのコーヒーのCMで
彼の曲が流れるたびに
アドレナリンがガーっと出るようになり
オーシャンがなんなのかわかりもせずに(笑)
心の中で「さよなら~お・おしゃん~」
と叫ぶようにして歌っていたのであります。

・最後のHoly Night
・水の中のAnswer
・SHADE〜夏の翳り〜
・風のLONELY WAY
・僕の腕の中で

彼が曲を出すたびにしびれた
中学3年間。

少ないお小遣いで
優先順位は彼のアルバムを買うことだった
中学3年間。

夜11:30から始まる彼のラジオ番組
眠い目をこすりながら聞いていた
中学3年間。

ネットなどない時代。
彼が特集される雑誌を買い
彼のエッセー本も買い
隅々まで読んだ。

他人には言えないが
受験の参考書よりも私のバイブルだった。
彼の誕生日や生い立ち、
彼の娘さんの名前まで
暗記していた。

キモイとか変とか思われないように
こんなに好きなことは
決して誰にも言えず

好きな芸能人の話題で
みんなが中学生らしく
光GENJIや南野陽子や尾崎豊で騒ぐ中、

「う~ん、杉山清貴の歌が好きかなぁ」
とぼやかして言っていた。

歌だけじゃないのよ!
サングラスの横顔も
すらっとしたスタイルも
ラジオで話すネタも
笑い声も、、、

マジで存在ごと好きなんだよ!
ということは
ひた隠しにして。

そう、中学生の私は
こっそりと
杉山清貴に恋をしていた。


今は「沼にハマる」というナイスな言葉ある。
(考えた人、天才だわ)
「推す」という最強ワードがある。
(考えた人、讃えたいわ)

今の若い人たちは「傷つくのが苦手な世代」ともいわれる。

〇〇のファンだ。〇〇が好きだ。
と、おこがましくて恥ずかしくて言えなくても

〇〇推しです!
〇〇に沼落ちしちゃった~

なら、さらりと言えるのではないだろうか。

〇〇のファンだ。〇〇が好きだ。

「え?おまえが?」
と返されたら怖い。
「え?どうして?どこがいいの?」
と言われたら傷つく。

今の若い人たちは「傷つくのが苦手な世代」ともいわれる。

はたして若い世代だけが傷つきやすいのか?
アラフォーもアラフィフも傷つきやすのは一緒だ。

若い世代は傷つかずにすむような
コミュニケーション、言葉選びや行動の文化

アラフォーやアラフィフより
ちょいと進んでいる、のだ。


面と向かって
「付き合ってください」
というのは、マンガやドラマや映画の話で
現実にはないから憧れる。
今はみんなLINEで軽く告るから。
と、学生から教えてもらったときは驚いた。

4年も前の話だから
また、男女の告白の仕方は変わっているかもしれないけど。


面と向かって告白して
断られたら、べっこり傷つくものね。
注:経験者は語るw 10代の苦い経験が蘇る大和田(´;ω;`)ウゥゥ
 くっそー。私ったら何回ふられたんだよ。


LINEなら断られても
うそ、冗談だよ、って
フォローできるからいいそうな。

考えるね、若人よw
その文化、私の10代の時代にも欲しかったわ。


誰だって傷つきたくない。
それ自体はわるいことではない。

ただ、仕事をするということは
人と関わるということは
そこに悪意がなくても
どうしても
傷ついてしまう場面が多々あるのだ。

若い世代の方に
傷つくことを恐れるな
とは言えない。

ただ私が言えるのは
40代も50代も
ふとした言葉や行動に傷つく場面はたくさんあるんだよ

そういうものと
まあなんとか付き合っていく方法を
見つけてみてね、ということ。


コロナがはじまって
いろんなことが重なり
気持ちがズドンと落ちまくったとき

私の気持ちを
アゲアゲにしてくれたのは
30年ぶりに聞く
さよならのオーシャンだった。

YouTubeを見まくった。
ベストテン、トップテン、夜ヒット。。。
光り輝いていた。

30年の月日を経て
再び沼落ちした。



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