超加工食品の摂取。2型糖尿病リスクを増大
📖 文献情報 と 抄録和訳
超加工食品の摂取と2型糖尿病リスク:米国の3つの大規模前向きコホート研究
[背景・目的] 米国の3つの大規模コホートにおいて、超加工食品(ultra-processed food, UPF)摂取と2型糖尿病(type 2 diabetes, T2D)リスクとの関連を検討し、前向きコホート研究のメタ解析を行い、メタエビデンスの質を評価した。
[方法] Nurses' Health Studyの女性71,871人、Nurses' Health Study IIの女性87,918人、Health Professional Follow-Up Studyの男性38,847人を対象とした。食事は食物摂取頻度調査票を用いて評価し、UPFはNOVA分類に従って分類した。UPFの合計およびサブグループとT2Dとの関連は、Cox比例ハザードモデルを用いて評価した。続いて、UPF総量とT2Dリスクに関する前向きコホート研究のメタ解析を行い、NutriGradeスコアリングシステムを用いてメタエビデンスの質を評価した。
[結果] 米国のコホート(5,187,678人年;n = 19,503のT2D症例)において、総UPF摂取量(1日当たりグラムの割合)の極端な五分位を比較したT2Dのハザード比は1.46(95%CI 1.39-1.54)であった。サブグループでは、精製パン、ソース、スプレッド、調味料、人工甘味料および砂糖入り飲料、動物性食品、調理済みミックス料理がT2Dリスクの上昇と関連していた。穀類;黒パンおよび全粒粉パン;包装された甘味および塩味のスナック;果物ベースの製品;ヨーグルトおよび乳製品ベースのデザートは、T2Dリスクの低下と関連していた。メタ解析(参加者数415,554人、T2D症例数21,932例)では、UPFの総摂取量(UPF/日からのグラムの割合)が最も多い場合と最も少ない場合のT2Dのプール相対リスクは、1.40(95%CI 1.23-1.59、I2 = 88.1%、異質性<0.0001)であった。また、UPFが10%増加するごとに12%(95%信頼区間10%~13%)リスクが上昇した。NutriGradeによると、質の高いエビデンスがこの関係を支持している。
■ UPFの摂取に関するガイダンスのための既存エビデンスに基づく決定木
[結論] 質の高いメタエビデンスは、UPFの総消費量がT2Dリスクの上昇と関連していることを示している。しかし、米国のコホートでは、いくつかのUPFサブグループはより低いリスクと関連していた。
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
ポテチは美味し過ぎる。
なぜ、こんなに美味しいのだろう。
カップラーメンは美味し過ぎる。
なぜ、こんなに美味しいのだろう。
超加工食品の特徴。
それは、美味し「過ぎる!」と感じさせるということだろう。
過ぎたるは及ばざるが如し。
美味しい、という無理のない感覚は、「この食品は食べて問題ない、栄養になる」ことを示唆しているのだろう。
だが、美味し過ぎる、というのはどうやら、身体にとって危険だ。
肥満、2型糖尿病、炎症…。
身体に、さまざまな弊害を引き起こしうる。
望ましい食事パターンはすでにわかっているのだ、頭では。
本能を、理性に従わせたい。
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