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弱者救済が人類の生存戦略とは何か

某医師YouTuberの動画で「弱者を救うことが人類の生存戦略に繋がる」と言っていた。 弱者を救うことが、どう人類にとって生存戦略となるのか。その仕組みがまったくわからずしばらく考え込んでしまったし、なんなら今でも答えがわからないのでこうして記している。 前もって言っておくが私も弱者側の人間だ。 発達障害と精神疾患を患い、非正規雇用でついこの間まではひとり親だったので、私自信も生活的にも豊かではない。いわゆる貧困層だ。 まず弱者の定義が曖昧だが、ここでは「なんらかの脳の

    • ヒプマイが消えた日

      私の好きだった二次元ラップコンテンツである『ヒプノシスマイク』が消えた。 コンテンツ自体がなくなったわけではない。 あくまで『私が好きだった』ヒプマイは、コンテンツ初のEP(Extended Play の略 )2タイトルを同時リリースした、8月23日を境に消えてしまったのだ。 そもそもヒプマイは武器の使用が禁止された世界で、ヒプノシスマイクと呼ばれる人の精神に干渉する特殊なマイクを用いて、文字通りのラップでバトルをすることが可能になった、という設定だ。 ヒプノシスマイク公

      • 理想郷

        ほんとうはオメラスにはひとりの犠牲者もいなかった。 西ヨーロッパ、東アジア、欧米某所、果ては赤道付近の島など、あらゆる場所に存在が噂される理想郷『オメラス』。 オメラスは平和で美しく豊かであり、差別や飢えに苦しむ者もいない、まさにユートピアだ。 しかしそのオメラスの平穏は、地下牢に繋がれ、痩せ細り、汚物にまみれたひとりの子どもの犠牲によって成り立っている。 その上、オメラスの住人はある一定の年齢になると、その子どもの存在を知らされる。 もちろん始めは誰もが子どもを哀れみ、オ

        • 発達障害でも同人誌を作りたい

          同人誌を出したい! だが同人誌制作には、印刷所への入稿という原稿を完成させるのと同じくらいの難関が待ち構えている。 そもそも出版社関係の方でもない限り『入稿』という言葉とは無縁だし、入稿には『トンボ』『断ち切り』『ノド』などなどの聞きなれない言葉がはじめの一歩を大混乱させてくる。 そもそもワーキングメモリの低い発達障害者には一度にそれらのルールを理解することが難しい。さらには入稿までのスケージュール管理も先延ばし癖やらでこれまた難しい。 まさに発達障害者にとっての大敵が踏

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        • ☯️
          1本

        記事

          ひとり親家庭は国から見限られた

          少子化対策で児童手当の所得制限が撤廃され、たしかにそれで少子化は改善方向に向かうかもしれない。 けれどその予算を、ひとり親に対する手当である『児童扶養手当』の増額に回そうとしないのは、これ以上子どもを増やす可能性のない家庭は眼中にないということだろうか。 100年後の日本政府さん、タワマン住みSAPIX通いの子どもが増えた未来は豊かになりましたか? ひとり親は少子化対策だけを考えると、予算を注ぐには値せず、それによって貧困に陥いり、誕生日やクリスマスにホールケーキも買え

          ひとり親家庭は国から見限られた

          「すみません」から「ありがとう」と言えるように

          先日、自分で商品を取るスタイルの某ドーナツ屋さんにて、僕の前に親子が並んでいました。 お父さんと二歳くらいの娘さんで、娘さんはトングを手にしお父さんに抱っこしてもらってドーナツを取っていました。 しかし、娘さん、まだ二歳くらいですから、ドーナツをうまくトレーに乗せられず落としてしまったんです。お父さんも両手で娘さんを抱っこしてたので、どうにもできない状態です。 なので僕はとりあえずそのドーナツを拾い、どうしましょうかといった感じでいると、お父さんは「いいです、そこ(トレー)に

          「すみません」から「ありがとう」と言えるように

          淘汰の代替わり

          クリスマス・イブにシャンパンを片手に話す話題としてはどうなのかと、翌日になって思ったのだが、あと一週間もしないうちに新年を迎えるわけだし、少し希望の持てる話でもあるので記録しておく。 我々人類の祖となるホモサピエンスは、聞いた話によると弱者(群れの中で不要である、群れを存続する上で危険となり得る人物)を淘汰して、ここまで進化してきた、らしい。 一説によると、言語を習得したホモサピエンスは、群れの仲間に「あいつ狩りがまるで下手くそだよな」とか「あいつの作る飯はいつもまずい」だ

          淘汰の代替わり

          知らない星との交信

          先日、Twitterで被写体を募集していたCBさんに撮影をしていただける機会に恵まれた。 CBさんが被写体を募集しているコンセプトについては、ご本人のブログを読んでもらうのが早いと思うのでリンクを貼っておく。 僕はこのブログを読んだ時に、ヒプノシスマイクというラップコンテンツの楽曲である「Stela」が思い浮かんだ。 『叶うならいつか故郷が見たいな なら決まりだ あるのかもわからない 此処にいても変わらない では虚ろなこの船がどこへ着くのか賭けてみないか』 星を追われた元

          知らない星との交信

          明後日、そんな先のことはわからない

          まあこれは某ロボットアニメの次回予告なんだが、これを聞いた時に「ほんとそれな!」って思うくらいに私は先のことがわからない。 わからないというか、考えようとすると二手先ぐらいで頭に靄がかかる。まるで私の未来は存在していないかのように思考がエラーコードを吐き出す。 そんな状態なので、前回のイベントのように数ヶ月先の自分の予定などまったく想像できず、やっと靄が晴れたくらいの場所に辿り着いた時にはすでに申し込みが終了していたという有様なのだ。 しかし同人イベントというものは、平気で半

          明後日、そんな先のことはわからない

          夜の競輪場の使い方を知ったあの時の話

          「競輪場に連れていく」 コンビニの駐車場で、知らない男が私の車に乗せられた。 男はおそらく当時の私と同じくらいの、二十歳そこそこだったと思う。茶髪でちょっとやんちゃな風貌の彼は、私の彼氏に「何ガンつけてんだよ」という、理不尽で不透明な理由で私の車の後部座席に押し込まれたのだ。 誰もおまえなんか見てねぇよ、自意識過剰か? 私は呆れた顔でそんな言葉を呑み込んだ。きっと彼もそうだっただろう。 そんなこんなで、時刻は夜の十時ころ。運悪くコンビニの駐車場で目が合ってしまった男は、どうや

          夜の競輪場の使い方を知ったあの時の話

          笛吹き男

           ある街から若者らが消えた。  一夜にして、大勢の若者が消えた。  まるで有名な童話のような話だった。  街の外から来た先導者の言葉は、心地よい音色のようであった。若者たちは耳障りの良い彼の言葉に惹き付けられ、街を出て行った。  いったい、その男はどうやって街中の若者たちを消したのだろうか。  田舎でもないが都会というほどでもない。 「まあ、東京ほどじゃないけど、それなりに遊ぶ場所はあるし」 「人混みとか…特に満員電車!あれに乗らずに済むなら、これぐらいの地方の方が居心地は

          笛吹き男

          【シンエヴァ:||/ネタバレ】孤独を愛したふりをしていた大人たちへ

          当時シンジたちと同じ14歳だった私は、テレビシリーズの最終回を楽しみにしていた。 部活をさぼって意気揚々と居間のテレビの前に正座し最後を見届けた。アニメの最終回というものは、おしなべて腑に落ちる内容であると思っていた。このわけのわからない使途なるものの正体もはっきりし、シンジたちは報われる。もしくは名誉の戦死を遂げて世界は平和になる。 バッドエンドでもハッピーエンドでも、とにかく「いいラストだったな」と納得ができるのが最終回だと思っていた。 だが私は放送終了時間になって

          【シンエヴァ:||/ネタバレ】孤独を愛したふりをしていた大人たちへ

          【おまけ】暗闇の中の五光

          昨日の記事のおまけ https://note.com/sukeki4/n/n5871233d98ed 実は地震当日にも客は訪れていた。 近くの居酒屋だろうか。中年の女性が必死の形相で、自動では開かなくなったドアを叩いていた。 ドアを強引にスライドし、女性の話を聞けば停電により水槽の酸素ポンプが止まりこのままでは魚が死んでしまう。とのことだった。 女性は単一の電池を購入し帰っていった。 停電の被害では、人間よりも魚の方が死に近い存在なのだ。 そういえば我が家で飼っていた金魚

          【おまけ】暗闇の中の五光

          それは翌日に姿を現した

          400年に1度と言われた大地震から10年。 当時の私は職場であったコンビニで「これはちょっとやばいかもな」と感じながら、咄嗟にレジカウンターの後ろにある煙草の什器を押さえていた。 幸い、と言っていいのかわからないが、私が住んでいた地域は停電の被害だけで済んだ。 非常灯が灯る店内は、有線から流れていた音楽も消え、レジのモニターは真っ暗になった。 テレビもないため、被害がどれほどものかわからず、Twitterを開いたような気がする。その後、当時はまだガラケーだったためワンセグで見

          それは翌日に姿を現した

          裁定者

          ※今回も下書きから発掘した記事に手を加えた内容です。 下書きに保存していた日は2020年4月でした。今読み返すと、だいたいあってんなって思います。感染者が減少していないところ以外は。 この自粛状況が年内いっぱいは続くとしよう。 すでに出没している民意の自粛警察はもっと過激になるだろう。 法で統治されるより、民間人による民間人の判断での制裁に怯えて暮らす日は近い。いや、もうすでにそうなりつつある。 誰が誰を裁くかの決定権が乱立する。法律の適用外で資格のない者が裁く。 それは

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          お金がなきゃ創作活動しちゃいけないの?

          ※1月に書いてた記事が下書きからでてきました。途中で飽きたのか、自分でもわからんけど、せっかくアンケートまでとったので、打開策には至らなかったけど公開します。 あらゆる創作活動には、それなりのお金が必要です。 先日、ふと気になってこんなアンケートをとってみました。 収入と創作活動の関係性が気になったのです。どのジャンルでも、初期費用、継続費用が必然となってきます。しかし、それらを工面するためには、生活費以外のところから数万円〜数十万円をポンと出せる環境が必要なわけです。

          お金がなきゃ創作活動しちゃいけないの?