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【時を刻む】♯2 デュアルライフの原点


家族のこと、コロナのこと

デュアルライフをはじめるきっかけの話をする前に、まず、私の家族構成を話せればと思う。2024年現在、私(44歳)妻(41歳)娘(9歳)の3人家族。2004年に上京した私は、2008年に結婚、2012年には多摩川の近く(神奈川県)に3LDK(約80m2)のマンションを購入。2015年に娘が生まれ、歩いてすぐの多摩川によく遊びに行っていた。そんな中、2019年の年末にコロナ前兆ニュースがあり、2020年の春にロックダウン。街中から人が消え、公園の遊具が黄色いテープで封鎖される景色など、これから訪れる不確実な社会への序章のような出来事を目の当たりにした。

トロノキハウスとの出会い

そんな環境の中「稲刈りの手伝いに来ないか〜?」と誘ってくれた方がいた。新潟県十日町市にある築100年の古民家を再生し「トロノキハウス」という宿泊施設を作りあげ、その方自身、棚田の再生をするために「二地域居住」をはじめたばかりの阿久澤剛樹さんだ。元々は私が設計事務所に勤めていた頃のクライアントと設計者の関係だったのが、いつの間にかプライベートで仲良くなっていた。コロナで疲弊した状況だったので阿久澤さんからのお声がけが嬉しく、家族で新潟県十日町市まで稲刈りに行くことになった。

トロノキハウス外観
阿久澤剛樹さん(右)と杉本

“暮らす”とは何か

トロノキハウスのある地域には「3密」や「ステイホーム」なんて言葉が似合わない・似合うわけのない、広大な土地・田んぼ・畑、里山、そこで採れる野菜・山菜、美味しい空気・水があり、「ソーシャルディスタンス」など気にすることもなく、体を動かし、稲刈りに没頭できる環境があった。初めての田んぼ体験だった娘は、偶然にもその活動の中にいた同級生の女の子と仲良くなり、裸足で田んぼに入り、稲刈りを手伝い、畦道を幾度となく走り回っていた。家族3人、自然の中でのびのびと生きられる”豊かな暮らし”を体感した。

稲刈りの風景
大自然の中でのお昼休憩
刈り終えた稲
作業の手伝いをする娘(当時5歳)
出会った仲間たちとの集合写真

”生きる”を育める暮らし

トロノキハウスでの滞在を経て「そうか、暮らしとしごとをもう少し分けて考えてみても良いな」と、このとき思い始めた。東京という場所は、異常なまでに過密な都市で、そのほとんどが通勤という修行をしている牢獄のようにも見える。そこから2時間程度の新潟に行ってみると、360度見渡す限りの自然に囲まれ、自由に自然の中を走り回れる環境がある。また、日本元来の豊かな暮らしが存在している。コロナをきっかけに「リモートやフレキシブルな働き方」が得られたのであれば、東京は働く場所と割り切って、そうだ、ちゃんと自分たちの「”生きる”を育める暮らし」をつくってみよう。と、これが今あるデュアルライフの原点だ。

次回は、デュアルライフ第二の拠点を考えたときのことをお話ししします。

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