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キャラクターに惚れずにいられない韓国ドラマ13本

物語が良いドラマもあれば、キャラクターの立体的な魅力が牽引するドラマもあります。もちろん役者ありきなのですが、キャラクター自体にハマってしまった作品は特に刺さり方が深くて延々と恋のような感情を引きずりがち。個人的にそんな記憶の残るものを挙げてみました。

「赤い袖先」のイ・サン(イ・ジュノ)

相手役のドクイムも心底素敵なキャラクターなのでどちらを選ぶという訳ではないのですが、このイ・サンは時代劇に出てくるたくさんの王たちと比べても圧倒的に際立った存在感を放っていた気がします。ある意味で王らしからぬ普通さを滲ませる人間味、恋慕への苦しみ、賢帝であろうとする情熱。とにかく魅力的で目が離せない人です。完全にサンとして生きているジュノに感動しました。

「赤い袖先(袖先赤いクットン)」 - 役を生きる役者ふたりが紡ぐ世紀の大恋愛

「恋はチーズ・イン・ザ・トラップ」のユ・ジョン先輩(パク・へジン)

イケメンで優秀で家柄もいい完璧男でありながら、性格にかなり欠陥アリで対人に闇を抱えている。異色の主人公ですが、そんな彼がヒロイン・ソルと出会ったことで自らの問題に気づき、闇から抜け出そうともがく姿が印象的でした。本当に人間性に難を感じさせるような無表情と、ソルに見せる無邪気な笑顔のギャップに完落ちします。

「恋はチーズ・イン・ザ・トラップ」 - 相手を変えるのではなく、自分が変わる

「ヴィンチェンツォ」のヴィンチェンツォ・カッサーノ(ソン・ジュンギ)

代表作というのはこうして生まれるのか、と思った作品。ソン・ジュンギと言えばヴィンチェンツォ、と記憶を塗り替えられる気がしました。紛れもなく主人公なのに、悪は悪であると割り切った斬新なヒーロー像は強烈に印象に残ります。ただし言動の全てがスタイリッシュで「この男は絶対に負けない」と思わせるところがさすが。なおソン・ジュンギだったら「アスダル年代記」で演じるウンソムも、純真無垢でとても魅力的なキャラクターで大好きです(ヴィンチェンツォとの落差)。

「ヴィンチェンツォ」 - 視聴者にも媚びずに容赦なし!新感覚のダークヒーロー

「ホテルデルーナ~月明かりの恋人~」のマンウォル(IU)

長い長い時間を生きてきた幽霊ホテルの女支配人。このファンタジーなキャラクターを愛らしく演じるのがIU。我儘な少女のようでいて人一倍長く生きているだけありどこか達観した大人の雰囲気を持ち合わせる不思議な存在です。ですが実は心に抱えている想いは誰よりも人間らしく、愛と哀に満ちている。相手役のチャンソンでなくとも、思わず抱きしめたくなるキャラクター。なお、そのチャンソンも情に厚く愛が深い「人間ていいな」と思わせてくれる素敵な人です。

「ホテルデルーナ~月明かりの恋人~」 - 生と死と愛を軽やかに丁寧に美しく

「サイコだけど大丈夫」のコ・ムニョン(ソ・イェジ)

主人公のサイコパスぷりに序盤から度肝を抜かれるこのドラマ。そんな美しさと振り切った挙動の数々で圧倒的存在感を放つヒロインが絵本作家のコ・ムニョンです。これぞ記憶に刻まれるキャラクター。一皮むけば愛に飢えた少女であり、人を愛することで一気に多くを学ぶことになる真っ白な存在にいつしか夢中になっていました。

「サイコだけど大丈夫」 - 人は人なしで成長できないという事実

「ストーブリーグ」のペク・スンス(ナム・グンミン) 

何を考えているのか分からないけれどめちゃめちゃ優秀で、実は人の気持ちを丁寧に考えている情熱的な人。ものすごく応援したくなります。周囲をあっと言わせる手法でチームを作り上げていく様子はとにかく痛快。ナムグン・ミンの「らしさ」をある意味で最大限に活かした役のように感じました(そしてずば抜けてイケメン)。

「ストーブリーグ」 - 9回裏ツーアウトなら逆転ホームランを打てばいい

「九尾狐伝」のイ・ヨン(イ・ドンウク)

愛する女性を1000年探し続ける九尾の狐。しかもイ・ドンウク。これは文句なしにカッコ良かったです。バリバリのスーツ姿でのアクションから想い人を命懸けで守るひたむきなロマンスまで、ときめきの要素を全部消化して昇華させた万能キャラクター。

「九尾狐伝」 - 細部まで美しい理想の御伽ばなし

「星から来たあなた」のト・ミンジュン(キム・スヒョン)

何せ宇宙人です。宇宙人なので超能力があって基本なんでもできちゃうというひたすらズルい設定ではあるのですが、恋愛は主に振り回され役でけれど純朴一途。キム・スヒョンの童顔がまた一役買っていて、キリッとすると文句なしのイケメンなのに、突然見せる無防備さが抜群に可愛かったり。ラブコメの主人公のお手本のような愛される存在です。ただしパク・へジン推しの私はヒロインにひたすら恋する幼なじみとして登場するフィギョンも大好き。

「星から来たあなた」 - 食べたいものを全部並べてみたような満足感を

「恋するアプリ」のキム・ジョジョ(キム・ソヒョン)

青春のある側面を実に巧みに描いているドラマですが、その中で惹かれてやまなかったのがヒロインのジョジョです。真面目で誠実で、ひとりで一生懸命に頑張ろうとする姿がひたすらいじらしい彼女が、好意を持ったソノに見せる優しさになんだかときめいてしまい。みんなより早く大人になってしまったんだな…と思わせる姿が独特の引力を持つキャラクター。

「恋するアプリ Love Alarm Season1」 - 思春期の毒と無邪気

「先輩、その口紅塗らないで」のチェ・ヒョンスン(ロウン)

一途で優しくて賢くて浮世離れしたレベルのイケメンの後輩と言う、人類最強みたいな存在。でもそんな非現実的な設定なのに素朴で普通の男子を感じさせる愛嬌があって、そこは演じるロウンがもともと持ってる魅力もあってなのかもしれません。男性というより人として好きなキャラクターでもあって、こんな風に誰かに温かく優しくなれたらいいなと思いました。

「先輩、その口紅塗らないで」 - 理想的な年下の恋人を見せてくれるロウン

「ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた」の"滅亡"(ソ・イングク)

「滅亡」と言われると何がなんだかですが、そんな死や破壊そのものを存在にしたキャラクターをソ・イングクが演じており、これが本当に心惹かれるのです。人ではなく感情が当然のようにない様子を最初はごくナチュラルに見せているのですが、真っ白いキャンバスに絵具が染みていくように彼は次第に愛を学び、とても人間らしくなっていきます。その過程を美しく優しく描いたドラマでもあり、ものすごく癒されました。

「ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた」 - "死"が人を愛するとき

「二十五、二十一」のナ・ヒド(キム・テリ)

ナ・ヒドは本当に太陽のような女の子です。まっすぐで愛情深く、その笑顔の眩しさに誰しもが自分の夢を重ねたくなってしまうような存在。弱さだってもちろんあるけれど、彼女の放つポジティブなエネルギーは絶対にみんなを幸せにしてくれるのです。もしかするとあらゆるドラマのヒロインの中で一番好きかもしれないほど印象的なキャラクターでした。

「二十五、二十一」 - 眩しくて切ない、何のために青春が存在するかを知る傑作

「還魂」のソ・ユル(ファン・ミニョン)

美しき天才術士。ひさしぶりに正統派の貴公子キャラクターにハマりました。ビジュアルの完璧さは言うまでもないのですが、ショックを受けると急に方向音痴になったり、まくしたてられるとキョトンとしてしまってどことなくポンコツさも持ち合わせているあたりがもはや罠。演じるミニョン自身のキャラとも重なって恐ろしく深い沼を形成しています。

「還魂」 - 漫画がくれた情熱ときらめきをドラマで感じられる時代



ドラマを観ていて、他の役者が想像できなくなるほど作品の中に「生きている」手触りがするキャラクターに出会うと一気にその世界に引き込まれます。その感覚がドラマを観る醍醐味のひとつだなと最近思います。

▼その他、ドラマの観賞録まとめはこちら。

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